今回は、介護職のキャリアアップとして人気の「介護支援専門員(ケアマネージャー)」の年収について、施設系介護職員と比較したので、まとめておきます。
ちなみに、「なぜ、こんな比較をしたのか?」というと、介護の仕事をやっている友人から、こんな言葉を聞いたからです。
「ケアマネに転職すると、夜勤手当がなくなっちゃうから、収入が減っちゃうんだよね~」
率直な感想としては、
「マジか!?それって、ほんと???」
でした。
なお、うちの施設の場合は、ケアマネさんの方が高い給与設定になっていますので、ちょっと驚きだったんです。
ただ、夜勤回数によっては、確かに逆転はありえますけどね・・・
そんなことで、真相を確かめるべく調べてみました。
なお、賃金比較については、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」を参考に行っています。
ケアマネの年収は、約50万円多い!でも、平均年齢が7歳高い!
まず、比較した結果(ポイント)からです。
- 年収は、介護支援専門員(ケアマネ)が約50万円高い
- 平均年齢は、介護支援専門員(ケアマネ)が7歳高い
- 年間6,000円以上の昇給がある職場なら、介護職の方が給料が高くなる
介護支援専門員(ケアマネ)の給与と勤務状況
まずは、ケアマネさんから、みていきます。
また、年収は「月額支給額×12ヶ月+年間賞与」にて算出しています。
男女別・経験年数別一覧(2017年)
男性の場合
(単位:円)
経験年数 | 月額支給額 | 年間賞与 | 年収 |
1~4年 | 273,200 | 614,500 | 3,892,900 |
5~9年 | 288,200 | 602,200 | 4,060,600 |
10~14年 | 280,300 | 674,100 | 4,037,700 |
15年以上 | 319,500 | 896,100 | 4,730,100 |
女性の場合
(単位:円)
経験年数 | 月額支給額 | 年間賞与 | 年収 |
1~4年 | 236,800 | 501,700 | 3,343,300 |
5~9年 | 254,700 | 556,500 | 3,612,900 |
10~14年 | 262,700 | 527,500 | 3,679,900 |
15年以上 | 279,600 | 710,900 | 4,066,100 |
平均的な勤務状況と平均給与の推移
年 | 年齢 | 残業時間 | 月額支給額 | 年間賞与 | 年収 |
2013 | 47.5 | 5 | 258,900 | 558,800 | 3,665,600 |
2014 | 46.9 | 4 | 262,900 | 567,700 | 3,722,500 |
2015 | 47.0 | 5 | 261,600 | 567,300 | 3,706,500 |
2016 | 47.7 | 5 | 266,000 | 567,600 | 3,759,600 |
2017 | 48.0 | 4 | 265,300 | 591,200 | 3,774,800 |
施設系介護職の給与と勤務状況
次に、介護職員さんです。
また、年収は「月額支給額×12ヶ月+年間賞与」にて算出しています。
男女別・経験年数別一覧(2017年)
男性の場合
(単位:円)
経験年数 | 月額支給額 | 年間賞与 | 年収 |
1~4年 | 226,300 | 450,400 | 3,166,000 |
5~9年 | 249,200 | 591,600 | 3,582,000 |
10~14年 | 264,700 | 674,600 | 3,851,000 |
15年以上 | 290,900 | 828,600 | 4,319,400 |
女性の場合
(単位:円)
経験年数 | 月額支給額 | 年間賞与 | 年収 |
1~4年 | 213,400 | 399,300 | 2,960,100 |
5~9年 | 225,500 | 480,000 | 3,186,000 |
10~14年 | 234,400 | 529,100 | 3,341,900 |
15年以上 | 252,300 | 641,600 | 3,669,200 |
平均的な勤務状況と平均給与の推移
年 | 年齢 | 残業時間 | 月額支給額 | 年間賞与 | 年収 |
2013 | 38.7 | 4 | 218,900 | 444,800 | 3,071,600 |
2014 | 39.5 | 3 | 219,700 | 456,700 | 3,093,100 |
2015 | 39.7 | 4 | 223,500 | 479,000 | 3,161,000 |
2016 | 40.5 | 4 | 228,300 | 485,300 | 3,224,900 |
2017 | 40.8 | 5 | 233,600 | 493,300 | 3,296,500 |
介護支援専門員と施設系介護職の給料等を比較すると
いくつかの項目を比較してみます。
経験年数別の平均年収
- ケアマネ 経験年数1~4年で、330~390万円の平均年収
- 介護職 経験年数1~4年で、290~320万円の平均年収
約50万円ほどの差額(年収)となっています。
また、全体の平均年数や各々の経験年数別年収で比較しても、50万円前後の差額となっていますので、これが、職種の違いによる収入差と考えてよさそうです。
平均年数
- ケアマネ 2017年の平均年齢は、48.0歳
- 介護職 2017年の平均年齢は、40.8歳
約7歳の年齢差があります。
つまり、1年に月収6,000円程度の昇給がある職場なら、追いついちゃう計算になります。
まとめ
介護職の友人に言われたとおり、「夜勤の回数」や「昇給の状況」によっては、ケアマネへの転職で給料が下がってしまうケースがありそうです。
ただ、キャリアアップ(自己成長含む)という意味では、大きなチャンスだと思いますので、自分のやりたいことと、現在の経済状況(子どもにお金がかかるなど)を考慮し、判断したほうがよさそうです。
なお、介護支援専門員の勉強をしている別の友人(介護職)は、
- 介護の仕事は、すっごく体力を使うから一生続けられるか不安
- 体力的に、夜勤をいつまで続けられるか不安
- 不規則な勤務シフトで、体調を崩さないか不安
という理由で、ケアマネへの転職を考えていると言っています。(給料が減ったとしても)
確かに、介護支援専門員(ケアマネ)の仕事であれば、原則、夜勤はありませんし、介護職ほど体力を使う仕事ではないですから、「人生100年時代」を考えたときに続けていきやすい仕事かもしれませんね。
もし、「介護支援専門員の資格を持っているんだけど、経済面で転職を悩んでいる」というなら、経済面の不安を払拭してくれる事業所を探してみてください。
せっかく勉強した知識を使わないのは、もったいないですからね~
オススメは、完全無料でスカウトメールが届くジョブメドレー です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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