救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金の「精神科病院」の取り扱い【令和2年度】

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消毒、注射器、マスク、新型コロナ

精神科救急医療機関においては、「救急・周産期・小児医療体制確保事業における補助金」の対象になるとされています。

 

ただ、補助金の留意事項を見ると、

「救急隊から疑い患者の受入要請があった場合には、一時的にでも当該患者を受け入れること」

とされており、この要件が結構高いハードルになっています。(と僕は思っています)

「24時間365日、要請があれば疑い患者の受入をしなければならない」みたいに読めると思います。

 

うちの場合、精神科救急医療施設の「病院群輪番型」として指定を受けており、当番制で救急患者の対応を行っています。

なので、

「当番日は、救急患者の受入体制を整備しているけど、それ以外の日は、受入できるかわからない」

という状態なんです。

 

そこで、この記事では、

「救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金における精神科病院の取り扱いについて」

県のコールセンターに確認してみましたので、その内容を含め、まとめておきます。

 

こんな人に読んでいただけると嬉しいです。

  • 精神科病院で働いている
  • 補助金の手続きを担当している
この記事でいう、「疑い患者」とは、発熱や咳等の症状を有している新型コロナウイルス感染症が疑われる患者のことです。

病院群輪番型の指定を受けている精神科病院は、輪番日のみ、疑い患者の受入れをすればいい

まず、結論です。

  • 病院群輪番型の精神科救急医療施設は、補助金の対象となる
  • 救急隊からの疑い患者の受入要請については、輪番日のみの対応でよい
  • 入院させる必要はないが、必ず、診療はすること
  • PCR検査の実施は、義務ではない
  • 改修工事等の費用も補助金の対象となる(令和2年度中に検査まで完了すれば)

 

それでは、1つずつ説明していきます。

都道府県によって、取扱いに違いがあるかもしれませんので、申請時には、各都道府県への確認を徹底してください。

病院群輪番型の精神科救急医療施設は、補助金の対象となる

救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金の対象医療機関は、「新型コロナ疑い患者の診療を行う救急・周産期・小児医療機関」とされています。

具体的には、

  • 救命救急センター
  • 二次救急医療機関
  • 総合周産期母子医療センター
  • 地域周産期母子医療センター
  • 小児中核病院
  • 小児地域医療センター
  • 小児地域支援病院等
  • 精神科救急医療機関

となります。

 

なお、参考までに、「精神科救急医療機関が補助金対象となる根拠」と「精神科救急医療機関の定義」を載せておきます。

厚生労働省「新型コロナウイルス感染症緊急包括支援事業に関するQ&A(第6版)について」

4.精神科救急医療機関も補助の対象になるのでしょうか。

(答)

○ 精神科救急も救急医療機関に含まれるので、新型コロナ疑い患者を診療する医療機関として都道府県に登録された、精神科救急医療機関であれば、対象となります。

○ ここでいう「精神科救急医療機関」については、「精神科救急医療体制整備事業実施要綱」(平成20年5月26日付け障発第0526001号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長通知)に基づき、都道府県若しくは指定都市から、病院群輪番型若しくは常時対応型の精神科救急医療施設又は身体合併症救急医療確保事業施設として指定された医療機関が該当します。

 

厚生労働省「精神科救急医療体制整備事業実施要綱」

ア 精神科救急医療施設

都道府県が設定した圏域ごとに以下のような類型による精神科救急医療施設を確保すること等により、24時間365日、緊急な医療を必要とする精神障害者等に精神科救急医療を提供できる体制を整備すること。

(ア)病院群輪番型

各圏域で、複数病院の輪番制により医師・看護師を常時配置(診療所を始めとした当該医療機関以外の医師が診療に一時的に協力することも含むものとする。)し受入れ態勢を整備した病院や1時間以内に医師・看護師のオンコール対応が可能な病院を病院群輪番型施設として指定を行うものとする。

また、診療応需の体制(入院が必要な患者の受入を含む)を整えていること。

なお、保護室、診察室、面会室(ただし、場合により診察室と兼用とすることができる。)及び処置室(酸素吸入装置、吸引装置等身体的医療に必要な機器を設置しているものに限る。)を有していることを要件とする。

(イ)常時対応型

24時間365日、同一の医療機関において、重度の症状を呈する精神科急性期患者を中心に対応するため、医師・看護師を常時配置(診療所を始めとした当該医療機関以外の医師が診療に一時的に協力することも含むものとする。)し受入れ体制を整備した病院や1時間以内に医師・看護師のオンコール対応が可能な病院を常時対応型施設として指定を行うものとする。

ただし、診療報酬において、「精神科救急入院料」又は「精神科救急・合併症入院料」の算定を行っていること(同一都道府県等に前述の入院料を算定する病院が存在しない場合にあっては、 当該入院料の算定を計画しており、当該都道府県等が地域の中核的なセンター機能を持つ精神科救急医療施設であると認めた場合に限り、暫定的に認めることができる。)。

また、診療応需の体制(入院が必要な患者の受入を含む。)を整えていることを要件とする。

なお、保護室、診察室、面会室(ただし、場合により診察室と兼用とすることができる。)及び処置室(酸素吸入装置、吸引装置等身体的医療に必要な機器を設置しているものに限る。)を有するものとする。

救急隊からの疑い患者の受入要請については、輪番日のみの対応でよい

救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金は、原則、二次救急(24時間対応)の診療を行う医療機関へ交付されます。

ただし、病院群輪番型の精神科救急医療施設については、輪番日のみ、救急隊からの疑い患者の受入要請に対応すればOKとなっています。

県の担当者からの回答です。

入院させる必要はないが、必ず、診療はすること

救急・周産期・小児医療体制確保事業の目的は、「救急隊(患者)のたらい回し」をなくすことです。

なので、受入要請に対し「必ず受ける」が要件になっています。

 

ただ、入院については、補助金の要件になっていませんので、入院が必要と判断(診断)された場合、他の医療機関へ転院してもらうことは問題ありません。

もちろん、新型コロナウイルス感染症患者(陽性者)を受け入れる必要もありません。

新型コロナ陽性者を受入れる医療機関は、1,000万円が補助金額に加算されます。

 

ちなみに、診療において、PCR検査の実施も要件にはなっていません。

改修工事等の費用も補助金の対象となる(令和2年度中に検査まで完了すれば)

支援金支給事業における補助金の対象となる経費は、令和2年4月1日から令和3年3月31日までにかかる「新型コロナウイルス感染症に対応した感染拡大防止対策や診療体制確保等に要する経費」とされています。

 

具体的には、次のとおりです。

  • 賃金
  • 報酬
  • 謝金
  • 会議費
  • 旅費
  • 需用費(消耗品費、印刷製本費、材料費 、光熱水費、燃料費、修繕料、医薬材料費)
  • 役務費(通信運搬費、手数料 、保険料)
  • 委託料
  • 使用料及び賃借料
  • 備品購入費

 

この経費項目を見たとき、

「医療機関内での工事費(改修など)って、補助金の対象になるの?」

と疑問に感じたので、県のコールセンターに確認してみました。

 

【質問】

感染拡大防止対策のための、医療機関内の工事費は、補助金の対象となるのか?
たとえば、疑い患者の隔離のための個室を増やすための工事など。

 

【回答】

工事費についても、補助金の対象となるが、令和2年度内に完了していることが条件になる。なので、病室等を増やす(個室を増やすなど)ための工事費についても条件を満たせば対象となる。
その際は、修繕料(修繕費)として、申請書に計上すること。

 

この回答からも、わかると思いますが「救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金」って、かなり幅広い経費が対象になるんです。

なので、対象医療機関は、色々な経費を、ガンガン突っ込んじゃいましょう。(笑)

救急・周産期・小児医療体制確保事業における補助金額

救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金の上限額は、次のとおりです。

  • 99床以下の医療機関 1施設 2,000万円
  • 100床以上の医療機関 1施設 3,000万円(100床ごとに1,000万円追加)

 

たとえば、240床の病院であれば、

3,000万円 + 1,000万円(追加)= 4,000万円

となります。

 

かなり、強烈な金額です。

必ず、もらいましょう。

 

なお、新型コロナウイルス感染症患者(疑い患者を含めず)の受入れを割り当てられた医療機関については、1,000万円が加算になりますので、さらに高額になります。

まとめ

ここで、「救急・周産期・小児医療体制確保事業費補助金における、精神科病院の取り扱い」についておさらいです。

  • 病院群輪番型の精神科病院は、補助金の対象となる
  • 輪番日の救急隊からの疑い患者の受入要請は、必ず受けること(必ず診療すること)
  • 新型コロナウイルス感染症患者(陽性者)の受入れは不要
  • 補助金の対象経費は、原則、制限はない(感染拡大防止対策等にかかるもの)
  • 令和2年4月1日から令和3年3月31日にかかる費用が補助対象

 

この補助金は、交付額が大きいうえ、対象となる経費の自由度が高いです。

 

ただ、補助金の申請をすると、都道府県に登録され、関係機関にリストとして共有されることになりますので、

「○○病院は、疑い患者を必ず受けてくれるから・・・」

ということで、救急隊からの連絡が増えるかもしれません。

 

まぁ、個人的には、輪番型の病院であれば、それほどの頻度にはならないでしょうから、覚悟を決めて補助金の交付を受けた方がいいかな~って思います。

せっかく輪番やってるんで。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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