今回は、労働基準監督署から指導された「労働時間の適正管理」に向け、取り組み(改善)を行った際に感じた「一番の問題点(重要点)」について紹介します。
そもそも、事の発端は、労働基準監督署が抜き打ちで立入検査に来たところから始まります。
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その立入検査の際に、労働基準監督官より、
「タイムカードと残業申請書の時間に、乖離があるのはなぜですか?」
という指摘を受けたんです。
わかりやすく説明すると、こういう感じです。
- タイムカード:退出時刻 19:30
- 残業申請書:残業申請時間 定時~18:30
「残業を、18:30までしかつけてないのに、なぜ、19:30まで職場に残っているのですか?」ってことです。
しかも、朝の出勤時間も同様です。
そして、
労基署から「こういうケースがないように、改善してくださいね!」という指導をいただいたわけです。
有り難いんですが、ちょっと、厳しすぎる・・・(個人的な雑談とかあるでしょうよ~)
そんないきさつから、各部署の責任者へ「労働時間の適正管理」の徹底をお願いしたわけですが、
「残業の認識について、世代間でこんなにも違うのか・・・」
と衝撃を受けました。
まさに、ジェネレーションギャップ!!
そして、これが「サービス残業」を助長する一番の問題点だと感じ、その問題点を改善しない限り、「労働時間の適正管理」ひいては「働き方改革」はできないと感じました。
そこで、今回、どの組織でも問題になるであろう「サービス残業」をなくすための、最初に取り組むべきポイントについて、僕が感じたことをまとめておきます。
管理職の価値観を変えないと「サービス残業」はなくならない
生きてきた時代によって、労働環境が違うので、社会人としての「あたりまえ」にズレが生じるのはしょうがないと思います。
ですので、問題なのは、
「自分のときは、こうだった!!」
と、価値観を変えることができないこと、だと思います。
幸いうちの場合は、よーーーく説明したら、みんな納得いただけたので良かったのですが・・・
そして、みんな、こう言いました。
「もう、そういう時代じゃないもんね~」って。(笑)
なお、そのとき管理職の方々から、こんな昔話が飛び交いました!!(参考までに)
- 朝は、30分から1時間ぐらい早く出勤して、患者さんの情報(状態)をチェックしてから、業務開始だった。
- 夜勤明けで、1時間ぐらい残るのはあたりまえだった。
- 昔は、タイムカードなんてなくって、出勤した日は勤務表にサインをしていた。
- 働き出した頃は「残業って、つけちゃいけない」と思っていた。
- 新入職員が、朝早く来て「仕事の準備」や「部署の清掃」をするのがあたりまえだった。
- 上司より早く来て、上司より後に帰る。
- 上司が帰らないと、帰れなかった。
などなどです。(本当は、もっとたくさん出ましたが、きりがないのでこの辺で)
まー、そういう僕も、共感する項目が多々あります。
ほんと、働き始めた頃は辛かったな~(笑)
これからの「労働時間の適正管理」の合い言葉(キーワード)
昔は、
- もっと早く出勤しろ!
- は!?もう帰るのか?
- サービス残業はあたりまえだろ!
でした。
でも、これからは、
- 早く出勤するな!!定時ギリギリに来い!
- 仕事が終わったら、さっさと帰れ!!(できれば定時で)
- 仕事で残ったなら、しっかり残業申請しなさい!!
です。
完全に、間逆です!!(笑)
いやー、世代間における価値観の違いを痛烈に感じました~
まとめ
平成30年6月29日に「働き方改革関連法案」が可決、成立しています。
「労働時間の適正管理」は、今後、ますます企業に求められる重要な項目となるでしょう。
でも、どんなに法整備したとしても、それを守る(管理)する人の認識がバラバラでは意味がありません。
まずは、管理職者へのマネジメント(マネージャー)教育を徹底して、時代の変化に合わせた価値観を持ってもらうことが必要です。
そう考えると、結局は「働き方改革」って、管理職者の価値観改革なんですよね。
ここを変えないと、「サービス残業」はなくならないし、「労働時間の適正管理」を徹底することは難しいでしょう。
それでは、最後に、これからの「労働時間の適正管理」の合い言葉で締めたいと思います。
「早く来るな!そして、さっさと帰れ!」
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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