仕事柄、色々な職員さんの相談を受けるのですが、「使えない上司」に悩んでいる人って、結構多いです。
具体的には、
- 仕事が遅い
- 指示があいまい
- 指示がコロコロ変わる
- 依頼したこと(されたこと)を忘れちゃう
- 判断がいいかげん(根拠がなく個人的な判断が多い)
などです。
こういった不満を言う人って、「上司」というものへの期待値が高いのだと思います。
上司への期待値が高いと、イライラすることが多くなります。
逆に、期待値を低くしておくと、ささいなことにも感謝できるようになります。
そして、その期待値の高さのせいで、上司の使い方を間違ってしまっています。
そこで、この記事では、
「使えない上司にイライラしないための、上司の正しい使い方(種類別)」
について、まとめておきます。
上司との関わり方で悩んでいる人に読んでいただけると嬉しいです。
上司だから優秀とは限らない【使えない上司が存在する理由】
「上司(役職者)= 優秀」というイメージを持っている人は多いと思います。
たしかに、一般的には、優秀な成績、有能な人物と評価された人が昇格(昇進)することが多いと思います。
なので、「上司 = 優秀」というイメージも、あながち間違いではありません。
ただ、実際にはそういう人ばかりではありません。
人材不足の業界などでは、「たまたま、そのポジションが空いちゃったから・・・」という人も結構多いです。
日本の人事制度は、昇格した人が降格になることは、ほとんどありません。(成果主義で人材が豊富な会社は別だと思いますが・・・)
なので、マネージャー向きじゃない人が、無能なマネージャーとして居座り続けるということが起きちゃいます。
また、プレイヤー時代に活躍できていた人が、マネージャーになったとたん活躍できなくなるってこともあります。
人には向き不向きがあるのと、プレイヤーとマネージャーでは、仕事のしかたが全く違うからです。
プレイヤーのときは、ただただ、自分で頑張ればいいんですけど、マネージャーになると、みんなにがんばってもらわないといけません。(みんなに気持ちよく動いてもらうってことです)
結果、「使えない上司」が存在することになります。
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「能力×やる気」で上司の種類を見極め、関わり方を変えよう
ある調査報告書で、良い上司に恵まれる確率は「20%程度」と読んだことがあります。
もちろん、良い上司の定義は、人それぞれなので、単純に8割はハズレとは言えませんが、「良い上司に巡り合える確率は低い」ってことは言えそうです。
なので、そもそも、上司というものに対して過度の期待はしないほうがいいと思います。
期待をするから、ガッカリしたり、イライラしたりするので。
とはいえ、中には「優秀な上司」もいるので、上司のタイプに応じて、関わり方を変えるというのが健全だと思います。
そんなとき、僕としては、
- 上司の能力
- 上司のやる気
で、上司の使い方を決めています。
こんな感じです。
それでは、1つずつ、説明していきます
ロールモデル:「上司の能力が高く・上司のやる気が高い」
能力が高く、やる気も高い上司は、ロールモデルにしましょう。
ロールモデルとは、自分の行動や考え方の模範(お手本)となる人物のことで、「あの人のようになりたい」と思える人のことです。
このとき注意してほしいのは、「すべてのことをロールモデルしない」ということです。
そもそも、すべて完璧な人なんていません。
なので、「いいな~」と思える部分ごとに、ロールモデルにしましょう。
で、その人から、とことん吸収しちゃいましょう。
ちなみに、上司って、人事異動などで、定期的に変わるものです。
なので、ロールモデルの上司と働ける時間には限りがあります。
貴重な時間を無駄にしないように、がっつり活用しましょう。
相談相手:「上司の能力が高く・上司のやる気が低い」
能力は高いんだけど、やる気が低いという上司は、相談相手として、力になってもらいましょう。
この手のタイプって、結構、組織内にいると思います。
高い能力を活用しないのは、もったいないです。
具体的には、
- アドバイスをもらう
- 課題設定
- 悩み相談
- 煮詰まったときの壁打ち
- 業務の構造化
- 仕事のタスク設計(分解)
など、相手の知恵を存分にお借りしましょう。
そして、気持ちよく、相談に乗ってもらえるよう、仕事で成果が出たら、「○○さんのおかげで・・・」と感謝を伝えておきましょう。
もちろん、上司の権限を活用することも忘れずに。
権限だけ活用:「上司の能力が低い・上司のやる気が低い」
能力もやる気も低い上司は、その上司がもっている権限だけ、うまく活用するようにしましょう。
能力ややる気がなくても、役職者というだけで、権限が与えられているケースは多いです。
自分の仕事を進めるために、活用できそうなら、積極的に使っていくべきです。
たとえば、「○○さんの承認を得ています」みたいな感じです。
注意点としては、仕事内容について、相談しないことです。
的外れなアドバイスとかされても、困るので、あなたがすべてを考え、自分の思い通りに仕事を進められるようにしましょう。
極力、関わらない:「上司の能力が低い・上司のやる気が高い」
能力が低いのに、やる気だけある上司は、極力、関わらないようにしましょう。
4つのタイプの中で、このタイプが一番危険でやっかいです。
「能力もやる気も低い上司の方が、問題じゃないの!?」
って、思うかもしれませんが、それは違います。
というのも、能力が低いのに、やる気だけある上司は、時間も取られるうえ、あなたの足を引っ張ります。
つまり、仕事が進まなくなるってことです。
なので、極力、関わらないようにしましょう。
どうしても関わらないといけない場合は、上司のメンツをつぶさないように、
- 意見やアドバイスには、感謝しつつ、スルーしておく
- もし、「あれ、どうなった?」とか聞かれたら、「○○さんのおかげで順調です」と言っておく
- 行動しそうになったら、「私がやっておきます」とか「やらせてください」と伝え、何もさせないようにする
- 面倒でも、適度に褒めておく(ヨイショしておく)
みたいな対応で、最小限の関りで済むようにしましょう。
上司の価値観を理解しておくと、使いやすさは一気に上がる
どのタイプの上司にも共通して言えるのですが、上司の価値観を理解しておくと、使いやすさは格段に上がります。
どんな上司にも、「こだわりのポイント」や「大切にしているもの」があったりします。
たとえば、
- 利益重視
- 稟議書や報告書などの作り方
- 職員優先
- 承認欲求が強い
- プライベート優先(家族優先など)
などなど。
その「こだわりのポイント」や「大切にしているもの」を、しっかりと押さえておけば、ある程度、あなたの思い通りに仕事を進めることができます。
組織で仕事をするうえでは、「上司はツール」だと思うことが大切です。
仕事道具(ツール)の1つだと割り切り、「どう使えばいいか?(使い方)」を考えるようにしてください。
まとめ
ここで、「上司の正しい使い方」について、おさらいです。
- 上司に期待しない
- 「能力×やる気」で上司との関わり方を変える
- 上司はツールだと考える
突き詰めていくと、上司の役割って、「責任を取ること」に集約されます。
なので、責任さえ取ってくれれば、実務はしなくてもいいんです。
たまに、「忙しいのに、○○さん(上司)は、手伝ってくれない」みたいなことを言う人がいますが、マネージャーの役割としては正しいと思います。
もちろん、「忙しいんだから、手伝ってほしい」という心理は、よくわかりますが、実際のところ、上司に手伝われた方が迷惑じゃないですか?
もっと言うと、上司に実務をさせないほうが業務は円滑に進みますよね?
繰り返しになりますが、上司はツールです。
必要なとき、使いたいときだけ、うまく使うようにしましょう。
その方が健全です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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