マネージャーの悩みとして、
- 部下にやる気がない(モチベーション)
- 部下が成長しない(人材育成)
みたいなのってありますよね。
このとき、僕としては、すべてを部下個人の責任にしちゃうのは、ちょっと乱暴だなって思っていて、
「マネージャーとしての関わり方に問題はないのか?」
という視点も大事だと思っています。
というのも、やる気(モチベーション)とか成長できる(できない)って環境によって左右される部分が大きいからです。
つまり、「その人にとって、その環境はあっているのか?」みたいなことです。
そして、その環境の中で大きな比重を占めるのが、マネージャーや上司の関わり方です。
そこで、この記事では、
「部下のやる気を引き出し、成長を促すマネージャーの関わり方(部下のタイプにあわせた)」
について、まとめておきます。
部下とのコミュニケーションで悩んでいる人に読んでいただけると嬉しいです。
部下のタイプを判断する3つの指標
「部下のタイプを見極める」といっても、抽象的すぎてわかりづらいですよね。
そもそも、価値観が多様化している現代において、部下の考え方も様々でしょうし。
なので、経験則ではありますが、大まかに次の3つの指標で判断していきます。
【部下のタイプを判断する3つの指標】
- 期待値
- 経験値
- 自由度
部下の「期待値」にあわせて、マネージャーは関わり方(仕事の指示など)を変えよう
部下のやる気がないとか、成長しないというのは、部下の期待値に対して、マネージャーの指示が適切でない可能性があります。
というのも、一般的に、
- 仕事を丸投げする
- 仕事を細かく管理しすぎる
というと、部下のやる気をなくす「ダメな上司」という印象がありますが、部下の期待値によっては、最高の上司になるからです。
次の図は、「上司の指示」と「部下の期待」の関係をまとめたものですが、部下が上司に期待しているものが、抽象的になればなるほど、仕事を丸投げする上司は「任せるのがうまい上司」になります。
また、部下が上司に期待しているものが、具体的になればなるほど、仕事を細かく管理しすぎる上司は「面倒見の良い上司」になります。
つまり、部下の期待値を見極めて、仕事の指示を出すことで、やる気を引き出すことができるってことです。
なお、「上司の指示と部下の期待の関係」をまとめた図は、こちらの書籍からの引用です。
この本、すっごくおもしろいので、オススメです。
マネージャーの関わり方は、部下の「経験値」によっても変わってくる
「上司の指示と部下の期待の関係」と同様に、部下の経験値によってもマネージャーの適切な関わり方は変わってきます。
こちらは、自然とやっている人(マネージャー)は多いかもしれませんが、意識してやっている人は少ない気がします。
部下の経験値が高いのに、上司の指示が具体的になればなるほど、部下は「マイクロマネジメント」されていると感じ、うんざりします。
もちろん、「信用されてない」「任されていない」とも感じるので、やる気もなくなります。
一方、部下の経験値が低いのに、上司の指示が抽象的になればなるほど、「仕事を丸投げされた」と感じ、部下はマネージャーに不満を持ちます。
結果、部下はやる気を失い、成長が阻害されます。
「自由度」とは、自分の頭で考えることが好きかどうか(裁量権と責任の関係)
「自由」というと、すごく良いイメージがありますよね。
でも、仕事に関して言えば、「自由」って結構残酷です。(もちろん、人にもよりますが)
というのも、「自由」って、
- 何をするか?
- どうしたらいいのか?
について、自分で考えないといけないからです。
そして、自由があるってことは、その結果についての責任が伴います。
上司に相談や確認もせず、勝手にやったことで、大きな損害が出た場合、
「なんで、そんなことしたんだ!!」
みたいに怒られることってありますよね。
逆に、自由が制限されている場合、決められたことさえ、そのとおりにやっておけば、怒られることってないですよね。
たとえば、
- マニュアル通りの対応
- 仕事内容がきっちり決まっている
などです。
ただし、自分のやり方、やりたいこと、目的意識をもって工夫をするみたいなことは、しづらいです。
つまり、「自由が高い=良い」というものではなく、
- どういう働き方をしたいのか?
- どういう働き方が向いているのか?
によって、変わってくるってことです。
で、その関係を図にすると、こんな感じになります。
部下が自由度の高い働き方を希望しているなら、マネージャーは「なぜ、この仕事をするのか?」という目的や成果物のイメージだけを伝え、部下の自由度、つまりは、プロセスなどを自分の頭で考える余白を残してあげます。
つまり、抽象的な指示をするってことです。
逆に、部下が「コツコツと丁寧に、毎日決められたことをきちんとやる」のが得意とか「マニュアルどおりが好き」という場合は、マネージャーは具体的に作業レベルまで指示をします。
そして、その進捗に関しても細かく確認します。(こうすることで、部下は安心します)
結局、部下のやる気を引き出し、成長を促すには、その人にあった関わり方(指示やフォロー)をして、パフォーマンスを最大化し、活躍してもらうことだと思います。
活躍することで、まわりからの信頼も得られます。
結果、モチベーションも上がります。
まとめ
ここで、「部下のやる気を引き出し、成長を促すマネージャーの関わり方」について、まとめておきます。
- 部下のタイプは、「期待値×経験値×自由度」で判断する
- 部下のタイプに応じて、「抽象的な指示」と「具体的な指示」を使い分ける
- 常に、「適材適所」「向き・不向き」を意識しておくこと
仕事のできる・できないって、環境によって違ってきます。
たとえば、
- 職種(何をするのか?)
- 会社(どこでするのか?)
- マネージャーの価値観(誰とするのか?)
みたいなことです。
そういう意味では、最初に、「うちの職場にとっての優秀さ(仕事ができる)とは、なんなのか?」を定義しておくっていうのも大切かもしれません。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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