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「回復期リハビリテーション病棟入院料1」の実績指数37を満たす方法と評価方法

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平成30年度より「回復期リハビリテーション病棟入院料1」の施設基準に、リハビリテーション実績指数「37」の要件が追加され、病棟運営がいっそう厳しくなりました。

全国でも、実績指数37を超えている病院は、約半数程度だと言われていますので、結構ハードルの高い数字になっています。

 

そこで、この記事では、どうやったら実績指数「37」を安定的に確保できるかを、考えてみましたのでまとめておきます。

 

こんな人に読んでいただけると嬉しいです。

  • 「回復期リハビリテーション病棟入院料」を算定している
  • 「回復期リハビリテーション病棟入院料」の届出を検討している
  • 医療機関で、施設基準の管理を担当している
おさらいの意味も含め、回復期リハビリ病棟における、実績指数の評価方法についても紹介しています。

どうやったら、リハビリテーション実績指数「37」をクリアできるのか?

まず、結論です。

 

入院期間を、回復期リハビリ病棟における「算定上限日数(疾患別)」の半分まで短くする

 

この1点です。

徹底的にこの方針を推進することで、実績指数37はクリアできるはずです。

 

それでは、「理由について説明します」と言いたいところですが、理由の前に、回復期リハビリ病棟における、リハビリテーション実績指数の評価方法について、おさらいしておきましょう。

 

そのほうが、理解が深まると思いますので。

回復期リハビリテーション病棟入院料1における実績指数の評価方法

実績指数の算出方法からです。

評価の基準(効果に係る相当程度の実績が認められない場合)

前月までの過去6か月間に、当該保険医療機関の回復期リハビリテーション病棟から退棟した全ての患者(計算対象から除外される患者を除く)についての、(1)の総和を(2)の総和で除したものが37未満である状態をいう。

(1)退棟時のFIM得点(運動項目)から入棟時FIM得点(運動項目)を控除したもの

⇒以後、「FIM利得」と言います。

(2)各患者の入棟から退棟までの日数を、当該患者の入棟時の状態に応じた算定上限日数で除したもの

⇒以後、「算定日数上限比」と言います。

 

なお、次に該当する患者は、実績指数の計算から除外します。

【計算から除外する患者】

①入院中に一度も回復期リハビリ病棟入院料を算定しなかった患者

②入院中に死亡退院した患者

保険医療機関の判断により、実績指数の計算から除外できる患者の基準

保険医療機関の希望により、実績指数の計算から除外できる患者もいます。

基準は、次のとおりです。

リハビリテーション実績指数に係る除外規定

実績指数の算出式

FIM運動項目効果(患者ごとの合計)÷ 算定日数上限比(患者ごとの合計)= 実績指数

 

この算出式にて計算した数字が、37未満の場合、回復期リハビリテーション病棟入院料1の基準は満たせないってことになります。

なぜ、入院日数を算定上限日数の半分にするべきなのか?

それでは、本題「入院期間を、回復期リハビリ病棟における、算定上限日数(疾患別)の半分まで短くする」理由について、説明していきます。

 

リハビリテーション実績指数は、FMI(機能的自立度評価表)の運動項目の利得と、回復期リハビリ病棟の算定上限に対する入院日数の比率で割って(除して)算出します。

よって、実績指数を上げるには、

  1. FMI(機能的自立度評価表)の運動項目の利得 
    ⇒ FIM利得
  2. 回復期リハビリ病棟の算定上限に対する入院日数の比率 
    ⇒ 算定上限日数比

この2つのどちらかにアプローチする必要があります。

 

FIMの利得に関しては、患者さんの状態にかなり左右されますので、病院側の調整でどうにかできるものではありません。

唯一できることとすれば、少しでも早く急性期病院から患者さんを受け入れるってことぐらいです。(早く受け入れることで、FIM利得が、平均1~2程度上がることが調査結果で出ています)

 

ただ、調査結果上は、1~2程度です。

これだと、効果が小さ過ぎます。

 

結果、「算定上限日数比」にアプローチをかけるしかないってことです。

算定上限日数比に注目し、試算してみる

わかりやすく、患者1人あたりで試算していきます。

回復期リハビリテーション病棟協会さんの調査(2017年)によると、患者1人あたりのFIM利得の全国平均は、21です。

 

つまり、回復期リハビリテーション病棟に入院する患者さんのFIM利得については、1年間で慣らすと、21前後になるってことです。

 

そこで、FIM利得21で、実績指数37を超えるためには、どのくらいの算定上限日数比にすれば良いかを試算してみます。

 

21(FIM利得)÷ 0.56(算定上限日数比)= 37以上

 

結果、算定上限日数比を、0.56以下にしないと、実績指数37は超えないってことになります。

算定上限日数比「0.56」だと入院日数は、どのくらいのなるの?

いちいち計算するのは、面倒なんで、一覧表にしておきます。

回復期リハ算定上限日数一覧

参考までに、回復期リハビリ病棟の算定上限日数の一覧表も載せておきます。

何かに使ってもらえれば、嬉しいです。

回復期リハビリテーションを要する状態及び算定上限日数等一覧(平成30年度)

なお、1つの目安として、FIM利得「21」を使いましたが、実際に病棟運営する際は、あなたの病院のFIM利得の平均から「算定上限日数比」を算出してみてくださいね。

まとめ

ここで、「回復期リハビリテーション病棟入院料1」の実績指数37を満たす方法のおさらいです。

 

実績指数37を満たすには、

「入院期間を、回復期リハビリ病棟における、算定上限日数(疾患別)の半分まで短くする」

です。

 

ちなみに、実際には、保険医療機関の希望により、3割未満の範囲で、実績指数の計算から除外できる患者がいるため、多少の余裕が出るとは思いますが・・・

 

ただ、安心できる病棟運営を考えれば、実績指数40は超えておきたいです。

だとしたら、やっぱり、目標値は、算定上限日数比「0.5」だと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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