組織で働いてると、交渉は避けては通れません。
特に、マネージャー(管理職)ともなると、
- 上司
- 部下
- 他部署
- お客さん
- 取引先
など、すべての利害関係者と交渉が必要になります。
僕も仕事柄、色々な人と交渉をしてきました。
その中で、交渉おいて、特に重要だとを感じたのは、
- 交渉相手の目的と価値観を理解する
- 思い込みをせず、固定観念を極力なくす
ってことです。
そこで、この記事では、「交渉相手の目的と価値観を理解(把握)する大切さ」について、まとめておきます。
交渉がうまくいかないと悩んでいる人に読んでいただけると嬉しいです。
交渉は、まず相手の目的と価値観を理解することから始まる
全く同じ行動や提案、サービスだとしても、人によって、目的が違ったり、価値観の違いにより評価は変わったりします。
交渉とは、「相手に合意してもらうための手段」なので、相手の目的や価値観(価値のものさし)がわかっていないと、提案が的外れとなり、合意してもらうことは難しくなります。
そのため、交渉にあたり、まずは、交渉相手の目的と価値観をしっかりと理解(把握)することが大切です。
具体的には、
- 相手の話(主張)をたくさん聞く
- 質問を繰り返し、相手が「何を大切にしているか?」や「何に困っているか?」を把握する
って感じです。
交渉相手の目的と価値観をしっかりと理解(把握)できていれば、提案の方向性がズレることはありません。
あとは、お互いにメリットがある提案を考えればOKです。
交渉するときに意識すること(注意点)
交渉するときに、僕が意識していることです。
固定観念や思い込みを極力なくす
「固定観念」というと、ネガティブなイメージがありますが、僕としてはそうでもないと思っています。
というのも、今までの経験からなる固定観念があることで、判断や行動するときなどの時間を大幅に短縮できるからです。
ただ、交渉においては、経験からなる固定観念は、邪魔になることがあります。
というのも、固定観念って、今までの経験から学んだ「その人にとっての普通」だと思うんです。
「普通」って、実際のところ、人それぞれですよね?
でも、たいがいの人が多かれ少なかれ「普通」を他人に強要しちゃったり、自分の普通と相手の普通が同じだと思いこんじゃったりしますよね。
「普通」って、人それぞれ違うものなのに。
そうなると、交渉における前提が違っちゃいますよね。
結果、固定観念や思い込みによって、交渉を難しくしちゃいます。
なので、極力なくすように意識しています。
もちろん、「普通」が一致していれば、全く問題はないですが・・・
ちなみに、僕が、過去に経験したもので、理解するのに時間を要した相手の目的や価値観は次のようなものがあります。
- 時給(給料)を上げないでほしい
- 残業したい
- 自分が苦労したことを、同じように部下に強要する
- 上司にやられて嫌だったことを、自分が上司になったときに部下にする
- 他人の足を引っぱって下げれば、自分の評価が上がると思っている
- 他人(仲間や部下)の失敗を喜んでいる
本音と建前を見極める
仕事において、個人的でネガティブな感情というのは、表に出しづらいですよね。
これは、どの立ち位置の人でも同じだと思います。
なので、たいがいの人は、仕事に個人的な感情を持ち込まないようにしていると思いますが、まれに、そうじゃない人もいます。
そういう人って、個人的でネガティブな感情を、建前というキレイごとで包んで、わからないように、目的を遂行しようとします。
たとえば、本当の目的は、「誰か特定の人を苦しめる」なのに、「勉強になるから」みたいなキレイごとを言って、意味を感じないかつ、負担の大きな仕事をやらせるみたいなことです。
このとき、「勉強という意味では、こっちのほうが効果が高くて、負担も少ないですよ」と何度提案しても、全く聞き入れてもらえません。
そりゃー、そうですよね。
目的が勉強じゃないので。
そこに気づかずに、何度も交渉しちゃうのは、お互いに時間のムダなので、違うアプローチを考えないといけません。
本音と建前を見極めるのって、難易度高いですが、交渉事においては、「もしかしたら・・・」と、批判的に疑うことも大切だと思います。
ちなみに、僕は、上記の話は実際に経験があります。
当時の僕は、相手の本当の目的に気づかず、建前の目的に対し、合理的に考え、論理的に説明を繰り返しましたが、まったく受け入れてくれませんでした。
挙句の果てには、相手が感情むき出しでキレる始末でした。
交渉って難しいです・・・(笑)
相手が感情論になりだしたら、一旦引く
交渉って、相手と掛け合うことなので、議論が、エスカレートして口論みたいになっちゃうことがあります。
口論って、ほぼ感情論です。
また、口論になると、相手を論破することが目的になっちゃうことが多いです。
なので、相手の発言に感情(イライラ)が入りだしたら、口論になる前に、一旦引きましょう。
感情論の人に、いくら論理的に話しても意味がありません。
何にも受け入れてもらえないです。
交渉では、必ず「代替案」を持っておくこと
交渉に代替案は、必須です。
なので、
- Aプラン(最善案)
- Bプラン(代替案1)
- Cプラン(代替案2)
ぐらい用意して、Aプランだめなら、Bプラン。
Bプランがダメなら、Cプランと代替案を提示できるようにしておきましょう。
交渉(最善案)がうまくいかなかったときの代替案があるだけで、かなり気持ちが楽になります。
また、「譲歩してくれた」ってことで、相手も歩み寄ってもらいやすくなります。
返報性の法則で。
交渉は、提案をする前から始まっている
言葉って、「何を言うかより、誰が言うか」が大事とか言われますよね。
交渉においても、まさにそのとおりだと思います。
信頼関係がないと、相手は身構えます。
信用してない人からの提案は聞いてはもらえません。
なので、交渉を有利に進めるためには、日ごろからの関係づくりが大切です。
「この人の言うことだったら信用できる」「しょうがないから、言うことを聞いてやるか~」って思ってもらえるように、信用を積み重ねましょう。
ちなみに、信頼関係は、コミュニケーションの頻度で決まると言われています。
これは、単純接触効果という心理効果で好感度の向上が期待できるからです。
具体的には、月1回1時間の面談なら、週1回15分ずつやったほうが効果的ってことです。
つまり、関わる「時間」じゃなくて、「回数」を増やすってことですね。
まとめ
ここで、「交渉を行うときのポイント」についておさらいです。
- まず、相手の目的と価値観を理解(把握)する
- お互いにメリットのある提案を考える
- 固定観念や思い込みを極力なくす
- 本音と建前を見極める
- 相手が感情論になりだしたら、一旦引く
- 交渉は、必ず「代替案」を持っておくこと
- 日頃から信用を積み重ねておく
人は論理だけでは、なかなか納得してもらえません。
「相手にとって、何が大切なのか?」をしっかりと理解し、相手にとってのメリットを考え、交渉相手が自然とこちらと合意したくなるような提案をできると最高ですよね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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