プライバシーの確保が必須!?介護医療院の療養室の基準とは?

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介護施設、老人ホーム、介護医療院

今回は、医療療養病棟や介護療養型医療施設から「介護医療院」へ転換するときに、一番苦労しそうな、療養室の基準についてまとめています。

 

介護医療院への転換の場合、経過措置の適用により、ほとんどの「施設・設備基準」が緩和されますが、療養室の基準については、経過措置で緩和されない項目があります。

場合によっては、改修工事等が必要になるかもしれませんので、ぜひ、チェックしてみてください。

介護医療院における「療養室」の基準

介護医療院の療養室は、次の「イ~ト」をすべて満たす必要があります。

一 療養室

イ 一の療養室の定員は、四人以下とすること。

ロ 入所者一人当たりの床面積は、八平方メートル以上とすること。

ハ 地階に設けてはならないこと。

ニ 一以上の出入口は、避難上有効な空地、廊下又は広間に直接面して設けること。

ホ 入所者のプライバシーの確保に配慮した療養床を備えること。

ヘ 入所者の身の回り品を保管することができる設備を備えること。

ト ナース・コールを設けること。

出典:介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準「厚生労働省令第五号(平成三十年一月十八日)」

医療療養病棟や介護療養型医療施設等からの転換を想定した場合、この「イ~ト」の基準で苦労しそうなのは、

「ホ 入所者のプライバシーの確保に配慮した療養床を備えること。」

ぐらいかな~って感じです。

 

「ロ 入所者一人当たりの床面積は、八平方メートル以上とすること。」は、経過措置があるので、大改修を行うまでは、6.4㎡の床面積でOKですし。

他の項目は、そもそも医療療養病棟や介護療養型医療施設等であれば、そのままの施設・設備でいけちゃいます。

介護医療院の療養室に対する取扱い

「療養室」の細かな取扱いは、次のとおりです。

イ 療養室

a 療養室に洗面所を設置した場合に必要となる床面積及び収納設備の設置に要する床面積は、基準面積に含めて差し支えないものであること。

b 療養室の床面積は、内法による測定で入所者1人当たり8平方メートル以上とすること。

c 多床室の場合にあっては、家具、パーティション、カーテン等の組合せにより、室内を区分することで、入所者同士の視線等を遮断し、入所者のプライバシーを確保すること。カーテンのみで仕切られているに過ぎないような場合には、プライバシーの十分な確保とはいえない。また、家具、パーティション等については、入所者の安全が確保されている場合には、必ずしも固定されているものに限らない。

d 療養室のナース・コールについては、入所者の状況等に応じ、サービスに支障を来さない場合には、入所者の動向や意向を検知できる機器を設置することで代用することとして差し支えない。

出典:介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準について「老老発0322 第1号(平成30 年3月22 日)」

なお、ポイントをまとめておくと、こんな感じです。

  • 療養室の洗面所は、床面積に含めてよい
  • 療養室に設置する収納設備は、床面積に含めてよい
  • 療養室の床面積は、内法による測定で「8㎡以上/1人あたり」とする
    ⇒転換の場合は、経過措置により「6.4㎡/1人あたり」でOK
  • 多床室における、プライバシーの確保については、カーテンで仕切るだけではダメ
    ⇒家具・パーテーション・カーテン等の組み合わせで仕切ること
  • ナースコールについては、サービスに支障をきたさない場合は、他のもので代用してもよい

 

介護医療院の療養室は、入居者のプライバシー確保のため、家具やパーテーションを設置し、入所者同士の視線等を遮断する必要があります。

 

つまり、病院の病室のようにカーテンで仕切るだけでは不十分ってことです。

 

なお、療養室のプライバシー確保については、厚生労働省の資料がすっごくわかりやすいです。(引用します)

介護医療院の療養室のプライバシー確保図

 

介護医療院の療養室のプライバシー確保図2

ちなみに、

「家具やパーテーションの高さは、どのくらい必要なのか?」

と疑問に思ったりしますが、

「入所者同士の視線等を遮断し・・・」

となっていることを考えると、天井まで仕切れってことじゃなさそうです。

家具等の設置や壁紙の張り替えなどの改修には、補助金があるよ

介護医療院の転換については、都道府県等の補助金が使えます。

地域医療介護総合確保基金(都道府県)

次の施設が、介護医療院に転換した場合に対象となります。

  • 介護療養型医療施設(介護療養病床等)
  • 介護療養型老人保健施設(転換型老健)

 

詳細については、各都道府県に確認してください。都道府県によって取扱いに違いがあるかもしれませんので。

 

なお、東京都の場合は、

「介護施設等の施設開設準備経費等支援事業」として、

転換病床1床あたり(定員数)15万6千円を助成してくれるみたいです。

 

詳しくは、こちらです。

東京都福祉保健局公式サイト「介護施設等の施設開設準備経費等支援事業」

病床転換助成制度(都道府県)

医療療養病床を介護医療院等に転換した場合に対象となります。

なお、転換にかかる助成金ですが、

  • 改修(1床あたり)50万円
  • 新設(1床あたり)100万円
  • 改築(1床あたり)120万円

となっています。

 

【厚生労働省からの引用】

病床転換助成事業の概要

詳しくは、こちらをご覧ください。

厚生労働省公式サイト「病床転換助成事業について」

まとめ

ここで、介護医療院への転換時にポイントとなる「プライバシーの確保」についてまとめておきます。

  • 多少室は、家具、パーティション、カーテン等の組合せにより室内を仕切り、入所者同士の視線等を遮断する必要がある
  • 安全性が確保されていれば、家具やパーテーションは固定しなくてもよい
  • 家具等の設置や壁紙の張り替えなどの改修には、都道府県の補助金が使える

 

厚生労働省は、介護医療院について、

「医療の必要な要介護高齢者の長期療養・生活施設

と定義しているため、医療療養病棟等と比べ、「プライバシーの確保」における基準が厳しくなったのだと思います。

 

確かに、入居者さんのことを思えば、すっごくいいことです。

施設としても、補助金が出るんで負担も少ないですし。

 

でも、補助金申請の手続きが面倒なんですよね・・・

もっと、簡単にすればいいのに~(笑)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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