マネージャー(管理職)って、悩み事や困りごとって多いと思うんですけど、僕としては、そのほとんどは、突き詰めると「部下とのコミュニケーション」に集約されると思っています。
というのも、
- 業績(業務の進捗)の問題
- 人材の育成・確保の問題
- 職場環境の問題
などのマネジメントにおける問題は、一緒に働く仲間(部下たち)の活躍により、ほぼ解決できるからです。
そこで、この記事では、
- 部下とのコミュニケーションが楽になる考え方
- マネジメントで自分自身を苦しめないための考え方
について、日々意識していることを、まとめておきます。
「部下のマネジメントに悩んでいる」という人に読んでいただけると嬉しいです。
なお、内容としては、次のとおりです。
【部下とのコミュニケーションが楽になる考え方】
- 「良いところ探し」の大切さ
- 新入社員のミスは組織にとっては価値
- 「上司はツール」だと思って、うまく使うこと
- 残業って「したい人」と「したくない人」がいる
- 生産性を上げるには、「そもそも必要か?」という視点は大事
- 「何をするか?」よりも、「誰とするか?」が大事
- その能力を使わないのは、もったいない【部下をやる気に】
- 人に好かれる能力より、人を好きになる能力が大事
- 公平感じゃなくて特別感を意識する
- 職員のすべての不満を解消しようとする必要はない
- ストレスへの対応は、問題の切り分けが大切
- 選択を正しかったものにする行動が大切
- 考える仕事と作業的な仕事は、やる時間帯を分けよう
- 部下を褒めるとき、部下を叱るときは、1対1で行うこと
- 忙しさアピールはしないこと
- 「他者から見える得意」を大切にしよう
それでは、1つずつ紹介していきます。
- 「良いところ探し」の大切さ
- 新入社員のミスは組織にとっては価値
- 「上司はツール」だと思って、うまく使うこと
- 残業って「したい人」と「したくない人」がいる
- 生産性を上げるには、「そもそも必要か?」という視点は大事
- 「何をするか?」よりも、「誰とするか?」が大事
- その能力を使わないのは、もったいない【部下をやる気に】
- 人に好かれる能力より、人を好きになる能力が大事
- 公平感じゃなくて特別感を意識する
- 職員のすべての不満を解消しようとする必要はない
- ストレスへの対応は、問題の切り分けが大切
- 選択を正しかったものにする行動が大切
- 考える仕事と作業的な仕事は、やる時間帯を分けよう
- 部下を褒めるとき、部下を叱るときは、1対1で行うこと
- 忙しさアピールはしないこと
- 「他者から見える得意」を大切にしよう
- まとめ
「良いところ探し」の大切さ
他者の悪いところって、意識してなくても勝手に目につくのに、良いところって、気づきづらいですよね。
これって、「良いことよりも、嫌なことに、心が反応しやすいから」だと僕は思っています。
そういう意味では、「相手の悪い所ではなく、相手の良い所に目を向けるべき」と言われるマネジメントや人材育成については、「意識して相手の良いところ探しをする」っていうのが大切になります。
じゃないと、悪いところばかりが気になって、良い所が見えなくなっちゃうので。
また、僕らって、
「相手の良いところって、すぐに慣れて、あたりまえになっちゃうのに、悪いところって、ぜんぜん慣れなくて、ずっと気になっちゃう」
って傾向がありませんか?
たとえば、夫婦関係などで、パートナーの心遣いや毎日の行動に対し、最初はすっごく感謝するのにすぐにあたりまえになっちゃって「ありがとうの言葉」が出なくなっちゃうとか。
でも、悪い部分は、いつまで経っても、あたりまえにならなくて、何度も指摘しちゃう。
または、仕事において、
- 書類を届けてくれる
- 電話を繋いでくれる
- 相談してくれる
- 笑顔で、挨拶してくれる
など、本来、すごく良いこと(感謝すべきこと)なのに、毎日の積み重ねの中で、すぐに慣れちゃって、「ありがとう」の言葉が出なくなったりしませんか?
でも、仕事のミスや悪いところは、ずっと気になっちゃって、どんどん積み上がっていく。
つまり、「良いところ5」「悪いところ5」の人がいたとしても、良いところの5は、すぐに慣れちゃって、悪いところの5が残り続けるみたいな感じです。
そうなると、言うまでもなく、悪い部分ばかりが、フォーカスされ、ますます、良いところが見えなくなります。
なので、意識して「良いところ探し」をするぐらいが、ちょうどいいんです。
誰だって、多かれ少なかれ、良い所もあるし、悪い所もあります。
また、そもそも人の印象なんて、「どこに、フォーカスするか?」で変わっちゃいます。。
新入社員のミスは組織にとっては価値
僕は、仕事柄、職員さんの採用や育成に関わることが多いんですけど、新人さんって、色々なミスをします。
特に、新卒の人やその仕事について未経験の人ほど、
「え!?そんなことまで?」
みたいなミスをしてくれます。
もちろん、それは、初めてやることばかりで、あたりまえのことなので、そのことに対して新人さんを責めたりするのは「違うよね」って思っています。
逆に、僕としては「新人さんのミスって、組織にとっては、プラスだよね」と思っています。
というのも、新人さんがミスするってことは、そこに何かしらの問題点、いわゆる「システムエラー」があるからだと思うんです。
たとえば、
- ミスの出やすい仕組みになっている
- マニュアルに不備がある
- 教え方や伝え方に問題がある
みたいな感じです。
「何が問題なのか?」がわかると、改善するのは結構簡単なので、組織や職場にとっては、よりより仕組みづくりが可能になります。
誰だって、そうだと思うんですけど、ある程度、その職場で働いてくると、慣れとかもあって、こういった「問題点」って、気づきづらくなっちゃいます。
つまり、「違和感」を感じなくなっちゃうってことです。
なので、新人さんのミスって、色々な意味で、組織やその職場の仕組みを「チェックするという役割」を持っています。
そういう意味では、職員採用を行ったときは、ミスが出ることを前提として、仕事を任せ、ミスが出ることを楽しんだ方が健全だと思います。
「よし、問題点がわかったぞ!改善しよう」みたいな感じです。
もちろん、そういうときは、その人のミスを責めたりしないで、「じゃあ、どうしようか?」とい姿勢で、一緒に改善策を考えると、部下からの信頼度も上がるので、さらにお得です。
ちなみに、新人さんのミスについては、人材育成を行う「教える側の人」にも、すっごくプラスの効果があると思っていて、ミスが出たときに、
- 教え方に問題はなかったか?
- ちゃんと伝わるようにするには、どうしたらいいか?
- しっかり言葉が届く、関係作りができているか?
みたいなのを考える、きっかけにもなります。
結果、新入社員のミスは組織にとって価値なんです。
「上司はツール」だと思って、うまく使うこと
仕事で承認や決裁をもらうとき、こだわるポイント(考え方)が、自分とぜんぜん違う上司っていますよね?
「え!?そこ???」みたいな。
もちろん、そんなとき提案する側からすれば、完全にノーマークなので、確実に、撃沈しちゃいます。
僕も色々な上司のもとで仕事をしてきたので、「こだわるポイントが、みんな違う」っていうのを、嫌ってほど、実感してきました。
たとえば、
- 誤字脱字や言葉の言い回し、書類の作り方にこだわる人もいれば、そんなの伝わればどうでもいいよという人
- 利益のみを追求する人や利益以外の付加価値を考える人
- 何でも知っておきたい人や報告は最小限でいいという人
など、色々です。
こだわるポイントが同じ上司との仕事は、かなりスムーズでいいのですが、そうじゃない上司との仕事は、なかなか苦労します。
だからと言って、上司の承認や決裁なしというわけにはいきません。
仕事が前に進まなくなっちゃいますので。
そんなとき、「上司はツール」だと思って、
「仕事を前に進めるためには、この上司をどう使えばいいか?」
って考えるようにすると、結構、気持ちが楽になります。
ただ、「上司をうまく使おう」って言っても、かなり多種多様で難しいんですよね。
それこそ、共通の「上司マニュアル」みたいなのがあれば、最高なんですけど。
なので、上司をうまく使うための最初のステップとして、
「上司の価値観を理解しておく」
ってことが、すっごく大事になります。
たとえば、
- どんなことに、興味があって、何を大切にしているのか?
- 報告の頻度は、どのくらいがいいのか?
- どういう根回しをしておけばいいか?
- 決裁させるためには、どんな判断材料を揃えておけばいいのか?
などです。
特に、新しい上司と仕事をするときは、価値観を理解していないと「こいつ、使えないな~」みたいな評価になっちゃって、そのあとの仕事がやりづらくなります。
そうなる前に、上司の言動などにアンテナを張っておいて、「価値観を理解する」ということを意識しておくといいです。
上司からある程度、信頼されていると、仕事の自由度が上がって仕事を前に進めやすくなります。
また、上司から信頼されていれば、仕事も色々と任されるようになるので、成長の機会を得ることができます。
そういう意味では、一石二鳥です。
まぁ、仕事を任されなくない人もいると思うので、そういう人は、信頼度のバランスを調整する必要があると思いますが。
ちなみに、部下がいる人は、「みんなは、ツールとして、自分をこき使ってほしい」って思っておくと、部下から信頼されます。
残業って「したい人」と「したくない人」がいる
残業というと、「イコール悪」みたいな空気があって、
- 残業はしたくない
- 残業はない方がいい
みたいなイメージがあるんですけど、僕としては「そうでもないかもな~」って思っています。
というのも、働き方改革の影響か、
- 残業がなくなって、給料が減って困っている
- そんなに早く帰りたくない
みたいな意見を聞いたりするからなんです。
つまり、「今日も残業だよ~」みたいな不満を言いながら、本心では「残業したい」って思っている人が、結構いるってことです。
もちろん、みんな、残業自体をしたいわけではなくて、「お金がほしい」とか「時間をつぶしたい」みたいなのが目的なんだと思いますけど、結果として、残業がなくなって困っているんですよね。
だとすると、残業って、「イコール悪」ってものじゃなくて、個人個人の働き方のニーズによって、変わっちゃうってことなんですよね。
たとえば、「残業したい」って人にとっては、「残業あります」みたいな職場に魅力を感じ、満足度が高くなる。
逆に、「残業したくない」って人には、残業があるだけで満足度が下がるってことです。
僕が仕事をしている「医療・介護業界」って、人手不足が深刻ってこともあるんですけど、ほとんどの求人で「残業がない、または少ない」っていうのを売りにしています。
でも、すべての人が、「残業がない職場」に魅力を感じるわけではないって思うと、「残業希望者は、残業できます」とか、「残業は、希望性です」みたいな方が、多様化した働き方のニーズに対応できていいのかもしれません。
もちろん、「残業代は、支給しません」とか「サービス残業は自由です」みたいなニーズは、低いと思うので、いくら多様化した働き方といっても、満足度は低くなっちゃうと思いますが。
ただ、中には、「お金を払ってでも、そこで得られる経験がほしい」って人もいるので、全否定はできませんが。
ちなみに、国としては、働き方改革の中で、「副業」を推進してますけど、お金目的で副業をするなら、残業の方がぜんぜんお得です。
正社員(常勤)として働いている人なら、副業でアルバイトに行くより、時間単価が高くなるし、そもそも、時間外労働なんで、さらに割増(1.25倍)されますからね。
そういう意味でも、「残業」というものに価値を感じている人って、一定数いると思います。
結果、「その人、その人の働き方のニーズを理解して、柔軟に対応できる」ってことが大切ってことです。
さらに言うと、「残業が多い人と少ない人がいるのは、不公平だ」みたいな不満とか「子どものお迎えがあるので、残業できなくて、すみません」みたいに、肩身の狭い思いをする必要はないんです。
個人個人の働き方のニーズにあっているなら、お互いに満足しているってことですからね。
もちろん「残業している人の方が偉い」とか、「頑張っている」みたいなのも、ぜんぜんありません。
生産性を上げるには、「そもそも必要か?」という視点は大事
どこの職場でも、「生産性向上」とか「効率化」っていうのは、かなり重要な取り組みの1つだと思います。
そんな取り組みの中で、結構、僕自身も忘れがちになるんですけど、「そもそも、この仕事って、必要か?」を最初に考えるのは大切です。
というのも、仕事を取り巻く環境って、どんどん変わっていくと思うので、
「当時は必要だったけど、今は必要ない」
ってことが、結構あったりするからです。
また、担当者が変わり、引継ぎをしていく中で、
「何のための仕事か、わからないんだけど、なんとなく惰性で続けている仕事」
って、少なからずあると思います。
こういう仕事って、そもそも止めちゃっても何の影響もなかったりするので、効率化という意味では最強です。
仕事における成果物が変わらないなら、やらないに越したことはないですからね。
ちなみに、「止めちゃっていいのか、わからない」みたいな場合は、
- 上司に、その仕事の目的を確認する
- とりあえず、辞めてみて、様子見る
が良いと思います。
上司が、明確な目的を言えないなら惰性で続けている仕事の可能性が高いです。
また、とりあえず、辞めてみて「誰からも問い合わせがない」みたいに、何も起こらないなら、そもそも、そんな仕事は必要ないです。
さらに言うと、無駄だと思いながらやる仕事って、モチベーションもぜんぜん上がらないので、そういう仕事は、どんどん減らした方が職員さん1人ひとりのパフォーマンスが上がり、生産性の向上にもつながると思います。
「何をするか?」よりも、「誰とするか?」が大事
好きな人と過ごす時間って、全く同じことをやっていたとしても、ぜんぜん、楽しさって違いますよね。
それこそ、恋をしているときなんて、好きな人と
- 話ができるだけで嬉しくて
- その空間に一緒にいるだけで楽しくて
- 何をしてても楽しいので
どんなことも、特別な時間になります。
つまり、「何をするか?」は、問題にならないってことです。
こういう心理って、「仕事においても、あてはまるよね」って思っていて、「誰とするのか?」っていうプラスの要素が入ることで、仕事自体がちょっと楽しくなったりします。
たとえば、
- この人と一緒に働きたい
- この人のために、働きたい
- この人と一緒にいると、ワクワクすることができる
- この人と一緒にいると、色々な経験ができる
みたいなことです。
もっと言うと、「生活のため」とか「お金を稼ぐため」みたいな理由で働く人って多いと思うんですけど、「こういう仕事がしたい」って、明確な意思を持ってる人って少ないと思います。
だからこそ、どんな仕事であっても「誰とするのか?」が労働価値の1つとして機能するなら、職員さんの満足度を上げることができる。
結果、離職者を減らすことにつながります。
そういう意味では、職場環境として給料や福利厚生は、当然、重要な要素だと思うんですけど、ある一定の条件をクリアしているなら、「誰と働ける」っていう労働価値を意識して、職場環境を整備していってもいいと思います。
言うなれば、「人で、人を引き付けられる職場」ってことです。
そのためには、特に、マネジメントの仕事をしている人(マネージャー)は、「自分が、そういう人のなれるように、常に意識しておくことが大切」だと思います。
もちろん、幸福度って意味でも「誰とするのか?」のプラス要素が働くと、すべての行動が贅沢な時間になるので、日々の幸福度も高くなります。
逆に言うと、「何をするか?」が楽しさを左右する一番大きな要因になっているってことは、「誰とするか?」のプラス要因が、ほぼ入ってないってことになります。
そうなると、「何をするか?」という「する内容」で人を引き付けないといけないってことになるので、職種によっては、かなり人材確保や育成が厳しくなります。
たとえば、僕の場合、草むしりとか、ぜんぜん好きじゃないんですけど、「好きな人となら、その時間も楽しめそうなんで、やってもいいかな~」って思います。
でも、そうじゃないと、「絶対にやりたいくない・・・」ってなります。
ほんと、「誰とするのか?」って重要な要素なんです。
その能力を使わないのは、もったいない【部下をやる気に】
誰だって、持っている物って、使いたくなりますよね?
たとえば、
- カメラを買ったなら、写真を撮りたくなる
- 車を買ったなら、乗りたくなる
- 服を買ったなら、その服を着たくなる
みたいなやつです。
これって、知識や能力についても同じだと思うんです。
つまり、手に入れた知識や身に着けた能力は、ほとんどの人が使いたくなるってことです。
たとえば、「資格を取得したら、その資格を活かした仕事をしたい」みたいなやつです。
とすれば、逆に言うと「手に入れた知識や身に着けた能力を使えない」っていうのは、その人からすれば不満を感じるってことになります。
なので、マネージャーとして、職員さんの配置や業務分担を考えるときには、
「その人が持っている能力を、最大限に発揮できるようにする」
ってことが、組織にとっても職員さんにとっても大切になります。
そのときの考え方として、「その能力を使わないのは、もったいない」という意識を持つと、職員に仕事を任せやすくなります。
そして、そのまま「あなたのこういうところが良いので、その能力を使わないのは、もったいない」って伝えるようにすると、職員さんのやる気を、上げることができます。
結果、職員さんに、動いていただきやすくなります。
僕としては、この「もったいない」って「魔法の言葉」だと思っています。
もちろん、本心でそう感じるから使う言葉であって、そこにウソがないってことが大切なんですけど、効果は絶大だと思います。
心からそう思ったなら、職員のモチベーションを上げる言葉として、ぜひ、使ってみてください。
職員さんからすれば、自分のことをしっかり見ていてくれているとか、期待されているみたいに感じて、もっと活躍してくれます。
ちなみに、組織のマネージャーって、組織の資産を運用する人だと思うので、組織の最大の資産である職員さんとその能力を運用して、資産を最大化する役割を担っていると思います。
そういう意味でも、
- 組織の資産を使わないのは、もったいない
- その能力を、使わないのは、もったいない
という意識は大切です。
人に好かれる能力より、人を好きになる能力が大事
僕は、本が好きで、年間100冊ぐらい読むんですけど、その中で印象に残った言葉って、何年たっても忘れずに残っています。
その1つに、
「人に好かれる能力より、人を好きになる能力」
という言葉があります。
これは、SHOWROOMの代表取締役社長の前田裕二さんの著書で、「人生の勝算」の中に出てくる言葉です。
僕、この言葉、すっごく大好きで、この言葉に出会ったとき、結構、価値観がひっくり返りました。
で、「なんで、この言葉がそんなに好きか?」なんですけど、
僕は、仕事柄、人に動いていただくことが、すっごく大切だと思っています。
そして、人に動いてもらうためには、言葉がしっかり届く関係作りが、必要不可欠だと感じています。
そんなとき、この「人に好かれる能力より、人を好きになる能力」って人間関係の極意かも?って思ったんです。
というのも、僕らって、自然と「人から好かれるためには、どうしたらいいか?」を、意識すると思うんです。
たとえば、
- 話し方
- 表情のつくりかた
- 相手を理解する
みたいなことです。
ただ、「相手が、自分のことを好きになってくれるかどうか?」って、はっきり言って、こっち側からは、コントロールできるものじゃないんですよね。
つまり、相手次第ってことで、ほぼ運みたいなものです。
でも、「人を好きになる」っていうのは、こっち側でコントロールが可能で、勝手に好きになれるんですよね。
もちろん、こっちが好きだからって、相手が好きになってくれるかどうかは、わからないんですけど、好きになられて悪い気がする人って少ないと思いますし、人には「好意の返報性」という心理的作用があるので、自分のことを好きな人を好きになる傾向があります。
そう思うと、どんどん相手のステキなところ(良いところ)を探して、まず、自分から好きになっちゃうっていうのは、お互いにメリットしかないんです。
好きになることは、自分でコントロールできるので「好きになってくれるかな?」みたいなのをムダに考える必要もないですし。
まぁ、個人的には、結果、好かれなくてもいいと思っています。
好きな人と、一緒に仕事できるってだけで、こっちにもメリットがあるし、そもそも「その人の良いところを探す」っていうクセがつくだけでもプラスだと思うので。
公平感じゃなくて特別感を意識する
僕は、仕事柄、日ごろから
「どうしたら、相手が、自ら動きたくなるだろうか?」
みたいなことを、意識しながら、職員さんと関わっています。
そんな中で、一番大切だな~って思うのは、
「まずは、信用されて、信頼されること」
だと感じています。
理由としては、信用してない人からの言葉って、ぜんぜんその人の心に届かなくて、どんないい言葉を言ってもぜんぜん相手に響かないからです。
いわゆる、「何を言うか?より、誰が言うか?が大事」ってやつです。
なので、まずは、信用され信頼されること。
もっと言うと、「その人から好かれること」が大事です。
そして、人に好かれるために、「まず、相手の良い所をどんどん探して、自分から相手のことを好きになろう」って思っています。
このとき、マネージャーとしては、特定の職員に対して、関わる回数や関わり方に偏りが出てしまうと、「公平じゃない!」みたいな、職員さんから不満が出たりするので、公平性が保てるよう意識しないといけません。
ただ、「これって、ちょっと違うかも?」って思うようになりました。
というのも、こちらがどんなに公平を意識したとしても「公平」って感じるかどうかは、相手次第なので、こちら側でコントロールできないんです。
また、「公平の定義」が一人ひとり違うので、みんなに公平感を感じてもらうことって、結局、難しいんですよね。
さらに言うと、「公平じゃない」って不満を抱く人って、たとえば関わりの少ない人で、いわゆる、自分は損していると感じている人なんです。
逆に、関わりの多い人、つまりは、自分は得していると感じている人って、その不満は感じないんです。
本来、公平感を最優先するなら「自分だけ特別みたいな状態」であっても、「公平じゃない」って、不満が出てもいいはずですよね。
そう思うと、みんな公平感を求めているように見せてるけど、「実際は、特別感が欲しい」っていうのが本音だと思います。
だとすると、マネージャーとして、気持ちよく人に動いてもらうためには、
- いかに一人一人に対して、特別感を感じてもらうか?
- そして、特別感を演出できるか?
- 結果的に、一人ひとりが特別感を感じているということで公平感を感じる
という状態をつくるってことが大切なんじゃないかなって思うわけです。
特別感を感じてもらえると、少なくとも、不満を感じている人より、動いていただきやすくなりますので。
「じゃあ、一人ひとりに対して、特別感って、どう演出したらいいの?」
って、話になるんですけど、僕としては、
「人によって評価されたいポイントが違うので、その人が一番評価してほしいポイントをちゃんと評価してあげて、そこをどんどん出してもらい、活かしてもらうこと」
だと思っています。
たとえば、接客時の対応、いわゆる、接遇を頑張っている人なら、その人の対応の丁寧さや笑顔を評価して、
「あなたのおかげで、すっごく助かっているよ。だから、もっとお願い。」
って伝えてみたり、
まわりへの気遣い、心遣いを頑張っている人なら、
「あなたの心遣いで、職場の雰囲気が良くなっているから、どんどんお願い。」
みたいに、背中をおしてあげたりです。
その人からすれば、
「自分が一番頑張っているポイントを、しっかり見てくれている、そして、評価してくれた」
ということで、特別感を感じてもらうことができます。
これを、一人ひとりに、しっかり行うことで、みんなが特別感を感じつつ、結果、全体的に公平という状態ができていくと思います。
まぁ、「全体的に公平」とまでいかなくても、特別感を感じることで「公平じゃない!」みたいな不満は出づらくなると思うので、職場にとっては良い効果があると思います。
ちなみに、「公平じゃない!」って不満を抱く人の中には、公平と平等が同じだと勘違いしていて、平等を求めているケースがあると思うので、そのあたりは、しっかり分けて考えないといけないと思います。
そもそも、平等って、結構、残酷ですし。
職員のすべての不満を解消しようとする必要はない
僕は、仕事柄、「職員さんが働きやすい職場をつくりたい」って思って、仕事をしています。
なので、職員さんから相談を受けたときや、面談(1on1)をしたときなど、
- 今、困っていることはない?
- 僕で、力になれることはない?
って、必ず聞くようにしています。
すると、全員ではないですけど、結構な割合で何かしらの不満(課題)が出てきます。
で、僕としては、職員さんの不満を1つ1つ解消していけば、自然と職員さん、みんなが働きやすい職場が出来上がると思っていました。
なので、できるだけその不満を解消するようにしてきました。
ただ、「それって、ちょっと違うかも?」って思うようになりました。
というのも、不満って、解消しても解消しても、新しい不満が出てきて、結局、なくならないんですよね。
つまり、「もっと、もっと」みたいな感じです。
また、誰かの不満を解消すると他の誰かが不満を感じたりすることもあるので、職員さん全員が「不満はありません」って職場、ほぼ無理なんです。
もちろん、大多数の職員さんが、感じている「不満」については、対応しないと、退職者が増えて、職員さんが定着しなくなっちゃうので、なんとかしないといけないと思うんですけどね。
なので、「職員さんのすべての不満を解消するのが無駄」というより、実際は「無理」ってことです。
じゃあ、どうすればいいのか?」ってことになるんですけど、僕としては、
「不満はあるけど、納得できる」
という納得度の高い職場づくりをすることが大切だと思っています。
たとえば、
- 職員さんが感じた不満について、ほったらかしにしない
- 「なぜ、こうなっているのか?」について説明する
- どうしても対応できないことについては「組織の方向性として、こういう理由でこういう判断をしているので、そこは変更できないんです」みたいに、「できない」ってことも理由を含めしっかり伝えてあげる
とかです。
結局、職員さんからすれば、
- 言ったのに、何もしてくれない
- 言っても、意味がない
って、なっちゃうと、新たな不満になっちゃいますので。
そもそも、「職場の不満」について、上司に伝えるだけでも結構な覚悟が必要だと思うので、その気持ちを上司側がしっかり理解する必要もあると思います。
そういう意味では、「透明であり、公平である組織をつくる」ってことが大切なんだと思います。
組織のルールや判断基準を明確にして、それを透明化して、職員さんみんなに理解してもらうってことです。
ちなみに、僕としては、「不満を感じること」自体は健全だと思ってます。
というのも、不満を感じるから、「もっと、よくしよう」って思えたり、その不満をきっかけに業務改善ができるからです。
逆に、不健全だと思う不満は「納得のいかない」とか「全く改善の余地がない」みたいな不満だと思います。
なので、職員さんには、しっかり納得してもらうように対応することが大切だと思っています。
ストレスへの対応は、問題の切り分けが大切
「ストレスが、溜まっちゃって」とか「ストレス発散したい」ってこと、誰だってありますよね?
そんなとき、
- 友人と飲みに行ったり
- ゲームや映画など、好きなことに没頭したり
- 運動する
などで、ストレスを発散する人って多いですよね。
もちろん、僕も、その1人ではあります。
でも、このストレスへの対応方法って、よくよく考えてみると、ストレスの原因となっている問題は、そのままにして「楽しいことで、忘れちゃおう」ってことなんですよね。
なので、根本的な問題解決にはなってないんです。
ストレスの原因となる問題が解決されてないってことは、同じようなことでストレスを受け続けるってことなので、「ひたすら我慢し続ける」ってことになっちゃいます。
これって、「ちょっと健全じゃないよね?」って思いませんか?
こういうとき、僕としては、ストレスの原因になっている問題を、極力、具体的に書き出して、
- 自分で解決できそうな部分
- 誰かに相談すれば、解決できそうな部分
- ほっておくしかない部分
に分けるようにしています。
で、解決できそうな部分にだけアプローチして、問題を少しでも減らすようにすると、結構、楽になります。
このとき、「自分の感情は、どういうことで、どう動いたのか?」みたいなのも、一緒に書き出しておくといいいいと思います。
たとえば、
- 傷つくような言葉を言われて、悲しかった
- 一方的な言い分で、ぜんぜん納得いかない
- 言っている意味はわかるけど、相手の言い方が気に入らない
みたいなことです。
これをしておくことで、
- 頭の中が整理される
- 感情が落ち落ち着く
って効果があるので、場合によっては「そもそも、イライラするようなものじゃなかったな~」ってことも出てくると思います。
ストレスって、物事の認識のしかたやちょっとした勘違いで増幅しちゃう部分が多いので、「ムダに問題を大きくしない」っていうのも大切です。
つまり、「自分で勝手にストレスを作り出して、自分で苦しんじゃう」みたいなのは、なくしたほうがいいってことです。
もちろん、どうやっても解決できないストレス原因ってあると思うので、そういうのは、
- 友人と飲みに行く
- 好きなことに没頭する
- 運動をする
っていうのも必要だと思いますが。
まぁ、最強なのは、
- ストレスを受け流す
- 気にしない
- 鈍感力を上げて、そもそも気づかないようにする
ってことだと思うんですけど、なかなか、難しいですよね。
選択を正しかったものにする行動が大切
僕の好きな言葉の1つに、
「選択に、正しいも誤りもなく、選択を正しかったものにする行動があるかどうか」
というのがあります。
これは、DeNA創業者の南場智子さんの著書で、「不格好経営」の中に、出てくる言葉です。
僕、この言葉すっごく大好きで、今でも失敗したときや悩んだ時などに、自分に言い聞かせてたりします。
好きな理由としては、僕らって、生きていく中で、すっごくたくさんの選択をしますよね。
それは、「昼食は、何を食べようかな?」みたいな、すっごく小さなものから、就職や転職、結婚など、人生の幸福度を大きく左右するものまで様々です。
もちろん、小さな選択で「失敗したな~」って落ち込むようなことはないと思いますけど、転職のような人生の大きな選択の中で、「やっぱ、辞めなきゃよかった・・・」みたいに後悔することや仕事で「これ、どうしたらいいの?」みたいな難題に対して、「あー、失敗したな~」って思って、落ち込むことってあると思います。
そういう大きな選択をするとき、僕らって、「考えて、考えて、考えた末に、判断している」と思うんです。
また、そういう選択って、メリットとデメリットが均衡していると感じているとき、つまりは「どっちが得かわからない場合」に悩むと思うんで、逆に言うと、どっちにもそれなりにメリットがあるってことなんですよね。
そう思うと、どっちを選んでも結局はそんなに変わらないってことで、「実は、僕らが欲しいのって、納得感なんじゃないの?」って思うわけです。
要するに、「考えて、考えて、考えた末に、判断するという過程(プロセス)に意味がある」ってことです。
なので、「考えた結果、出した答え」なら「あとは、やるだけ」なんです。
そんなとき、
「選択に、正しいも誤りもなく、選択を正しかったものにする行動があるかどうか」
って、「ほんと、そのとおり」って思うわけです。
もちろん、選んだ選択肢に固執するってことじゃなくて、止めるの判断や方向転換など、常にそのときそのときの最適解を選択して、その選択を正解にするために「必死に行動する」ってことです。
ちなみに、様々な選択の最終的な答え合わせは、ずっと先です。
また、未来が変わると、過去(過去の捉え方)って変わると思うので、ちょっと挫けそうになったとき「答え合わせは、まだ先だ」って思うようにすると行動しやすいと思います。
考える仕事と作業的な仕事は、やる時間帯を分けよう
「仕事を、早く終わらせたい」とか「効率的に仕事がしたい」って人、結構、多いと思うんですけど、そうは言っても、日々の忙しさの中、
- 仕組みを見直したり
- 業務改善を行ったり
するのって、なかなか難しいですよね。
そんなときは、「脳のパフォーマンスにあわせて、業務スケジュールを作るようにする」と生産性が上がると思います。
もうちょっと、わかりやすく言うと、
- 頭が冴えている時間帯には、頭をフル回転させないといけない仕事をやる
- 頭が、ボーとしやすい時間帯には、頭をあまり使わない、作業的な仕事をやる
ってことです。
脳って、1日のうちで、パフォーマンスにかなり変動があると思うので、頭が冴えている時間帯に作業的な仕事をしてしまうと、せっかくの脳のパフォーマンスがもったいないです。
逆に、頭が、ボーとしやすい時間帯に頭をフル回転させないといけない仕事を入れてしまうと、全く仕事が進みません。
そうなると、仕事の生産性がぜんぜん上がらないので、「仕事を、早く終わらせる」とか「効率的に仕事する」っていうのからは程遠くなります。
僕の場合は、午前中、特に朝一のパフォーマンスが最大で、お昼ご飯を食べた後のパフォーマンスが最低になります。
なので、極力、午前中は文章をつくったり、ちょっと難解な通知を読んで構造化するなどの考える仕事をするようにして、午後一は、眠くならないように「外出や人と会うなどの仕事」を入れたり、ボーとしながらでも、できそうな作業的な仕事をやるようにしています。
もちろん、時間帯による「脳のパフォーマンス」は、人それぞれだと思うので、朝から夕方にかけて、どんどんパフォーマンスが上がっていく人は、午前中に「作業的な仕事」を入れて、午後から「考える仕事」をやるようにするといいと思います。
ちなみに、「脳のパフォーマンス」という意味では、曜日によっても変わってきます。
そのあたりも、考慮して、業務スケジュールをつくるようにすると、さらに効率的だと思います。
僕の職場は、原則、月~金曜の勤務なので、休み明けの「月曜日のパフォーマンスが最低」で「木曜日にピークを迎える」って感じです。
金曜日のパフォーマンスが木曜と比べて落ちるのは、その週の疲れが原因だと思っています。
なので、極力、月曜日のスケジュールは、詰めすぎないようにしています。
余裕がないと、やられる場合があるので。
部下を褒めるとき、部下を叱るときは、1対1で行うこと
頑張ってくれた職員を褒めたり、よくない行動をした職員に対し、指導するとき、
- 1対1で、伝えるべきか?
- 他の職員がいる前で、伝えるべきか?
みたいな議論ってありますよね。
たとえば、
「他の職員がいる前で、褒めることで、その人の優越感を増やしたり、他の職員のライバル心みたいなのを刺激できる」
とか、
「他の職員がいる前で指導することで、本人への指導効果と他の職員への抑制効果がある」
みたいなやつです。
この議論については、僕の中では完璧に結論が出ていて「褒めるのも叱るのも、1対1でやるべき」と思っています。
つまり、他の職員がいないところで、褒めたり、指導したりするってことです。
理由はいくつかあるんですけど、一番大きなものは「職員さんの、モチベーションを下げない」ってことです。
というのも、職員さんを褒める場合、他の職員がいる前で褒めると、褒められてない人が「自分は、褒めてもらえない」みたいに思っちゃって、モチベーションが下がっちゃう人が少なからずいます。
逆に、職員さんを指導する場合、他の職員がいる前で指導しちゃうと、さらし者みたいになっちゃって、その人に必要以上のダメージ追わせちゃう可能性があります。
結果、どちらもモチベーションが、かなり下がっちゃいます。
でも、1対1だったら、他の職員さんのモチベーションが下がったり、その職員さんをさらし者にしちゃうこともありません。
なので、褒めるのも叱るのも、1対1のときがオススメなんです。
もちろん、1対1であっても指導されることで、モチベーションが下がっちゃう人もいると思うんですけど、そのあたりは、期待を沿えるなどして、こっちの気持ちをしっかり伝え、極力、モチベーションが下がらないように配慮します。
また、1対1のときの方が、相手も発言しやすかったりするので、
- なぜ、その行動をしたのか?
- なんで、そういうミスが起きたのか?
を確認し、
- じゃあ、どうすれば、今後、そういうことが起きないようにできるか?
- どういう仕組みにすれば、ミスが起きたときにすぐに気づけるようになるのか?
を一緒に考える機会になります。
もちろん、「僕の認識違い」みたいなのを正してくれることもあります。
そういう意味でも、1対1で話をする効果って大きいと思います。
忙しさアピールはしないこと
仕事をしていて、やたらと「忙しさアピール」してくる上司っていますよね。
たとえば、
- 今月、ぜんぜん休めてないよ~
- 毎日、夜遅くまで残っていて、今日も残業だよ~
みたいなやつです。
僕としては、そんなアピール意味ないし、仕事をバリバリやっている感を出したいのかもしれないけど、逆に自分の評価を落とすからやめたほうがいいと思っています。
というのも、部下からすれば、そんな上司の本心(魂胆)なんて完全に見抜いていて、ただただ、煩わしいと感じているからです。
ただ、上司だし、無視するわけにもいかないから、「ほんと、大変ですよね~」とか、「働きすぎです、もっと休んでください」みたいな感じで、気を使っているだけです。
結果、仕事ができる感も醸成できないし、部下の時間を奪うだけなので、部下のパフォーマンスを下げる要因になります。
それこそ、どんな上司だって、部下の時代を必ず経験しているはずなので、忙しさアピールの意味のなさを、わかっているはずなんです。
それなのに、こういう行動をする人って、自分が部下の時にやられて嫌だったことを、自分が上司になったら、やってもいいと思っているのかもしれません。
学生時代の、部活の上下関係みたいな感じです。
本来なら、自分が部下の時にやられて、嫌なことは、自分が上司になったときにしないようにするべきです。
じゃないと、組織が良くなっていきません。
また、「忙しさアピール」ばっかりしていると、部下も相談しづらくなっちゃって、どんどん情報が集まりづらくなります。
なので、ほんと、いいことないんです。
ちなみに、忙しさアピールをする上司の心理としては、ただただ、自分の承認欲求を満たしたいだけ
なんだと思うんです。
たとえば、
- 忙しいイメージをつくることで、頑張っているとか、仕事ができるみたいに思われようとしている
- 仕事が忙しいという不幸自慢をすることで、「大変ですね」とか「休んでください」という同情がほしい
みたいな感じです。
つまりは、ただただ、かまってほしい「かまってちゃん」ってことです。
自分の承認欲求を満たしたいという理由で、部下のパフォーマンスを落としては、マネージャーとしての役割を果たしていません。
そもそも、マネージャーならある程度、業務分担の裁量権があるはずなので「仕事が忙しいっていうのは、自分の能力がない」っていうことに、つながっちゃいます。
もっと言うと、
「色々な課題や問題に対して、労働時間を投下することしか解決策をもってない」
ってことで、マネージャーとしては全く評価されなくなっちゃいます。
まぁ、本当に、忙しい人ほど、そんなアピールする時間はないし、部下に承認欲求を満たしてもらおうなんて発想はしませんよね。
つまり、やたら「忙しいアピール」をする人って、実際は、ぜんぜん忙しくないんです。
「他者から見える得意」を大切にしよう
「僕は、何が得意なんだろう?」とか「私には、得意なものがない」みたいに思ったことありませんか?
僕は、日々感じてます。
で、色々考えてみたんですけど、
一般的に、「得意・不得意」って、他の人との比較によって判断されるものなので、
- 他の人より優れている場合は、得意
- 他の人より劣っている場合は、不得意
ってことになると思うんですけど、そもそも「誰と比べるのか?」によって、「優れている・劣っている」は、変わっちゃうものだと思うんです。
だとすると、「自分で認識している、得意とか不得意って、結構、いい加減なものかも?」って思うんです。
たとえば、不得意だと思っていることでも、自分よりできてない人を比較対象にすれば、得意になっちゃうし、逆に、得意だと思っていることでも比較対象が変われば、ぜんぜん不得意になります。
もちろん、このときの比較対象は自分が選ぶので、
- どうなりたいか?
- どうありたいか?
みたいな、目標値やもともとの性格によって変わってしまいます。
もっと言うと、「自分が、どう思いたいのか?」によって、自由に変えられるってことで、気持ち次第の部分が大きいってことです。
だから、あんまり「自分が認識している得意」って、あてにならないと思います。
ただ、適材適所って言葉があるように「得意」なものを理解していることで、成果を出しやすくなるってことはあると思うので、できれば「自分の得意を、ある程度知っておく」っていうのは、大切だと思います。
「じゃあ、自分の得意って、どうやって見つければいいの?」ってことになるんですけど、僕としては、
「他の人から見えている得意を、大切にしてみるといいかも?」
って思っています。
というのも、自分が思っている「得意」と他人から見えている「得意」って、違っていることが多くないですか?
たとえば、自分では、ただ、なんとなくやっていることを「まわりからは、スゴイ!」って言われたり、また「苦手だな~」って感じながらやっていることなのに、まわりからは「そういうの得意だよね!」って言われたり。
僕の場合は、「人前で話すのとか苦手だから、やだな~」って思って、いっつも苦労してるんですけど、妻や職場の同僚、友人からは「得意分野」って思われてたりします。
僕としては、ほんとに、苦手なのにです。
ただ、逆に言うと「なんとなくやっていること」や「苦手だな~」って感じながらやっていることなのに、「まわりから、得意だよね」って言われるってことは、そのジャンルの伸びしろがスゴイってことかもしれません。
だって、自分としては、そうでもないって思いながらやっていることが、他の人からすれば、優れていると思われているわけですからね。
これについては、ちょっと前向き過ぎるかもって思いますけど、「いい勘違い」はどんどんしちゃおう!って思う派なので「ま、いっか」って感じです。
なので、「自分の得意を見つけよう」ってときは、「他の人から見えている得意」を大切にしてみるといいと思います。
もちろん、いくら他の人から得意って言われても、自分が嫌いなことを大切にすることはできないと思うんですけど、「嫌いってほどではない」とか「可もなく、不可もない」みたいなことなら、
- 得意だから、好きになる
- 好きだから、もっと得意になる
みたいな効果もあると思うので、「まず、やってみる」がいいかも?って思います。
だまされたと思ってね。
【関連記事】
客観的に、あなたの持っている強み、向いている仕事、自分と相性の良い上司のタイプや部下のタイプなど診断するなら、無料で利用できるミイダス の「コンピテンシー診断」がオススメです。
詳しくは、こちらの記事を。
まとめ
マネージャー(管理職)って、上司と部下に挟まれ、悩み事や困りごとが多く、結構大変ですよね。
また、明確な正解がない課題に対し、最適解を出し、チーム(組織や部署)を導かないといけないので、責任という意味でもかなりの負担があります。
そんなとき、1つ1つの自分が下す判断に対し、明確な意思(論理的な理由・考え方・指標など)があると、かなり楽になります。
もちろん、誰にでも、また、どの組織にもあてはまる「マネージャー(管理職)のマニュアル」なんてありません。
なので、自分にあったやり方で、自分なりのマネジメントスタイルを築いていくしかありません。
そんなとき、僕の経験が少しでもお役に立てば、嬉しく思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
【あわせて読みたい】
コメント