仕事において、部下などから相談や報告を受けたとき、本当は知らないのに、知っている風を装っちゃうことってありますよね。
いわゆる、「知ったかぶり」ってやつです。
マネージャーとしては、
- 「そんなことも知らないの?」って思われたくない
- 部下より優秀じゃないといけない
- なんでも詳しくないといけない
という思いや勘違いから、「知ったかぶり」しちゃうことって誰でもあると思います。
でも、これって完全に逆効果なので、やめたほうがいいです。
そして、できれば、部下などから相談や報告を受けたときは、「知ったかぶり」ではなく、「知らないふり」をしたほうがいいです。
「知らないふり」をすることで、どんどん、まわりに助けてもらえるようになります。
また、情報も集まるようになります。
そこで、この記事では、「仕事における知らないふりの効果」について、まとめておきます。
仕事におけるコミュニケーションで悩んでいる人に、読んでいただけると嬉しいです。
「知らないふり」をすると、人も情報も集まってくる
相手に気づかれている「知ったかぶり」って、めっちゃカッコ悪いですよね。
でも、相手の「知ったかぶり」って、結構、気づいちゃいませんか?
相手の「知ったかぶり」に気づいているってことは、当然、「自分の知ったかぶりも、相手に気づかれている」ってことです。
つまり、めっちゃカッコ悪いってことです。
また、僕たちって、
- なんでも知っている人(本当に何でも詳しい人)
- なんでも知っている風の人(知ったかぶりの人)
に対して、何かを「教えてあげよう」って思わないですよね。
「あの人は、優秀だから、知っているだろう」とか、「どうせ、あの人は、知ったかぶるから」って思って。
そうなっちゃうと、せっかく教えてもらえるのに、その機会を逃しちゃいます。
これって、もったいないですよね。
一方、「知らないふり」をしておくと、
- 人や情報が集まってくる
- 職員がやる気になる
という効果があります。
これだけだと、わかりづらいと思いますので、1つずつ詳しく説明していきます。
「知らないふり」をすると、なぜ、人や情報が集まってくるのか?
「知らないふり」をしておくと、まわりに人たちが、「○○さんに教えてあげよう」って思って、情報を持ってきてくれます。
そのときに、たとえ知っていることでも、知らないふりをして、
「ぜんぜん知らなかった。教えてくれて、ありがとう。また、教えてね。」
などと、感謝を伝えましょう。
すると、その職員さんは、ありがたいことに、また、情報を持ってきてくれます。
これが、「知らないふりすると、人や情報が集まってくる原理」です。
ちなみに、持ってきてくれた情報に対して、誤りや違和感があれば、知らないふりをしたうえで、いくつか質問をして、相手に気づかせるようにすると、さらに良いです。
相手からすれば、新たな気づきも得られるので、情報を持っていくインセンティブになります。(「○○さんは、どう考えるかな?」みたいな感じです)
「知らないふり」をすると、なぜ、職員がやる気になるのか?
僕たちって、頼られたり、感謝されたりすると、嬉しいですよね。
仕事において、マネージャー(上司)から
「ぜんぜん知らなかった。教えてくれて、ありがとう。助かりました。」
とか言われたから、相当じゃないですか?
そりゃー、やる気になりますよね。
逆に、マネージャーに情報を持っていったときに、
「あー、それ、知ってるから」
「そんなのとっくに知ってるよ」
とか言われたら、やる気も削がれるし、「もう絶対に教えてやらない」って思いますよね。
僕としては、マネージャーは、情報の良し悪しではなく、「部下が情報を持ってきてくれたという行動」に対して、評価(感謝)してあげたほうがいいと思う派です。
なので、「その情報を知っている・知らない」は、あまり関係ないと思っています。
ちなみに、マネージャーの評価は、「成果を出す」じゃなくて、「成果を出させる」です。
「これ苦手だから、助けて」「わからないから、教えて」って素直に言えるマネージャーのほうが、チームとしての成果が出やすいです。
みんなを頼ることで、信頼関係が構築されていくからです。
結果、「知らないふり」は、職員のパフォーマンスを上げることにつながります。
責任逃れのための「知らないふり(しらばっくれる)」は論外
同じ「知らないふり」でも、他の人に責任を押しつけたり、責任を逃れるための「知らないふり(いわゆる、しらばっくれる)」は、言うまでもなく、最悪な行為なので、やめましょう。
ミスや失敗に対し、自らの非を認められないマネージャーは信頼されません。
ミスがあったときは、
- 「すみません」と「ありがとう」をちゃんと言う
- 言い訳をしない
- 人のせいにしない
が基本です。
「ミスしないマネージャー」より、「素直に謝れるマネージャー」ほうが信頼度は高いので、自らの非をちゃんと認めましょう。
「知らなかった」ということで、信頼を失うことはないのか?
そもそも、何でもかんでも知っている人なんていません。
それは、みんな、わかっています。
なので、「知らなかった」というだけで、信頼を失うことはありません。
それよりも、問題なのは、「忘れちゃう」です。
部下からの情報や報告、指示したことなど、忘れちゃうマネージャーは、信用されません(信頼されません)。
理由としては、
- 「大切にされてない」と感じさせちゃう
- 仕事の邪魔をしちゃう
- 相手の時間を奪う
からです。
なので、知らなかったことを気にするのではなく、忘れないことを気にしてください。
【関連記事】
⇒部下からの信頼を失う意外な理由とその対策【メモ書きの徹底で信頼回復】
まとめ
ここで、「仕事における知らないふりの効果」について、おさらいです。
- みんなから教えてもらえてお得
- 人や情報が自然と集まってくる
- 職員のパフォーマンスが上がる
僕たちは、話をちゃんと聞いてくれる人に、好感を持ちます。
「知らないふり」というのは、相手の話を遮ることなく、最後まで話してもらう技術でもあります。
「知らないふり」、ぜひ、試してみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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