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就業促進定着手当はいくらもらえるの?【パート・アルバイトで再就職した場合】

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転職後の賃金(給料)が、転職前より減ってしまった場合に支給される「就業促進定着手当」ですが、

  • 転職前:正社員(常勤)
  • 転職後:正社員(常勤)

だけでなく、

  • 転職前:正社員(常勤)
  • 転職後:パート、アルバイト(非常勤)

でも支給されます。

 

子育てなどを理由に、働き方を見直す人って、結構多いと思います。

 

そこで、この記事では、

「パートやアルバイトで再就職した場合の就業促進定着手当の計算方法と支給額」

について、具体的に試算しておきます。

 

パート・アルバイトで再就職した場合の就業促進定着手当(賃金日額)の計算は、正社員で再就職したときと変わってきます。

退職(転職)を考えているという人は、ぜひ、チェックしてみてください。

令和4年8月1日現在の賃金日額・基本手当日額等の算定基準にて試算しています。

就業促進定着手当の計算方法

支給額は、次のA・Bの計算を行い、金額が少ない方となります。

計算A

就業促進定着手当の支給額(計算A)

 

パート・アルバイト(時給制)で勤務していた場合、

  • 離職前の賃金日額
  • 再就職後6ヶ月間の賃金日額

は、次の①・②の計算を行い、金額が高い方が適用されます。

離職前・再就職後6ヶ月間の賃金日額の計算①・②

 

また、「離職前の賃金日額」と「再就職後6ヶ月間の賃金日額」には、上限額と下限額が設定されており、賃金日額が上限額を超える場合は上限額に、下限額より低い場合は下限額となります。

【賃金日額の上限額・下限額一覧(令和4年8月1日現在)】

離職時の年齢 上限額 下限額
29歳以下 13,670円 2,657円
30~44歳 15,190円
45~59歳 16,710円
60~64歳 15,950円

計算B

就業促進定着手当の支給上限額(計算B)

 

「基本手当日額」には上限が設定されています。(再就職手当と同額です)

【令和4年8月1日現在の上限額】

  • 離職時の年齢が60歳未満の場合 6,190円
  • 離職時の年齢が60歳以上65歳未満の場合 5,004円

 

就業促進定着手当の上限額を計算するときの割合は、

  • 再就職手当の支給率が70%の場合は「30%」
  • 再就職手当の支給率が60%の場合は「40%」

となります。

 

【関連記事】

計算に使用する「賃金日額」や「基本手当日額」などの算出方法等は、こちらの記事で詳しく説明しています。

就業促進定着手当の支給額と要件【転職して給料が下がったら】
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【月給制 ⇒ 時給制】就業促進定着手当のシュミレーション

いくつかの条件で、就業促進定着手当がいくらになるか、試算してみます。(概算です)

【離職前の条件】

  • 離職時の年齢:30~34歳
  • 離職前6ヶ月間の月額平均給与:210,000円
  • 離職前の賃金日額:7,000円
  • 基本手当日額:5,037円
  • 雇用保険加入期間:5年以上10年未満
  • 退職理由:自己都合退職
  • 支給残日数:80日
  • 再就職手当の支給率:70%
再就職後6ヶ月間は、26週で試算しています。

時給1,000円、1日4時間、週5日間勤務で再就職した場合

離職前の賃金日額は、7,000円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

1,000円×4時間×5日間×26週間=520,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、130日です。(週5日勤務で26週間)

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、

  • 計算① 520,000円÷180=2,888円
  • 計算② (520,000円÷130日)×70%=2,800円

で、計算①の方が金額が高いので、「2,888円」となります。

 

結果、計算Aの金額は、

(7,000円-2,888円)×130日=534,560円

となります。

 

計算Bは、

5,037円×80日×30%=120,888円

です。

 

なので、金額の少ない計算Bの「120,888円」が、就業促進定着手当の支給額となります。

時給1,000円、1日8時間、週3日間勤務で再就職した場合

離職前の賃金日額は、7,000円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

1,000円×8時間×3日間×26週間=624,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、78日です。(週3日勤務で26週間)

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、

  • 計算① 624,000円÷180=3,466円
  • 計算② (624,000円÷78日)×70%=5,600円

で、計算②の方が金額が高いので、「5,600円」となります。

 

結果、計算Aの金額は、

(7,000円-5,600円)×78日=109,200円

となります。

 

計算Bは、

5,037円×80日×30%=120,888円

です。

 

なので、金額の少ない計算Aの「109,200円」が、就業促進定着手当の支給額となります。

時給1,500円、1日4時間、週5日間勤務で再就職した場合

離職前の賃金日額は、7,000円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

1,500円×4時間×5日間×26週間=780,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、130日です。(週3日勤務で26週間)

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、

  • 計算① 780,000円÷180=4,333円
  • 計算② (780,000円÷130日)×70%=4,200円

で、計算①の方が金額が高いので、「4,333円」となります。

 

結果、計算Aの金額は、

(7,000円-4,333円)×130日=346,710円

となります。

 

計算Bは、

5,037円×80日×30%=120,888円

です。

 

なので、金額の少ない計算Bの「120,888円」が、就業促進定着手当の支給額となります。

時給1,500円、1日8時間、週3日間勤務で再就職した場合

離職前の賃金日額は、7,000円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

1,500円×8時間×3日間×26週間=936,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、78日です。(週3日勤務で26週間)

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、

  • 計算① 936,000円÷180=5,200円
  • 計算② (936,000円÷78日)×70%=8,400円

で、計算②の方が金額が高いので、「8,400円」となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額が、離職前の賃金日額の7,000円を超えているので、就業促進定着手当は、支給されません。

 

給与合計額が減ったからといって、必ずしも就業促進定着手当が支給されるわけではないんですよね。

時給によっては、離職前の賃金日額を超えてしまうので。

【時給制 ⇒ 時給制】就業促進定着手当のシュミレーション

「非常勤(時給制)⇒ 非常勤(時給制)」も試算してみます。

【離職前の条件】

  • 離職時の年齢:30~34歳
  • 離職前6ヶ月間の時給:1,200円
  • 離職前6ヶ月間の勤務:1日4時間、週5勤務
  • 離職前の賃金日額:3,466円
  • 基本手当日額:2,772円
  • 雇用保険加入期間:5年以上10年未満
  • 退職理由:自己都合退職
  • 支給残日数:90日
  • 再就職手当の支給率:70%
6ヶ月間は、26週で試算しています。

時給1,100円、1日4時間、週5日間勤務で再就職した場合

離職前の賃金日額は、3,466円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

1,100円×4時間×5日間×26週間=572,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、130日です。(週5日勤務で26週間)

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、

  • 計算① 572,000円÷180=3,177円
  • 計算② (572,000円÷130日)×70%=3,080円

で、計算①の方が金額が高いので、「3,177円」となります。

 

結果、計算Aの金額は、

(3,466円-3,177円)×130日=37,570円

となります。

 

計算Bは、

2,772円×90日×30%=74,844円

です。

 

なので、金額の少ない計算Aの「37,570円」が、就業促進定着手当の支給額となります。

時給1,200円、1日7時間、週3日間勤務で再就職した場合

離職前の賃金日額は、3,640円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

1,200円×7時間×3日間×26週間=655,200円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、78日です。(週3日勤務で26週間)

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、

  • 計算① 655,200円÷180=3,640円
  • 計算② (655,200円÷78日)×70%=5,880円

で、計算②の方が金額が高いので、「5,880円」となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額が、離職前の賃金日額の3,466円を超えているので、就業促進定着手当は、支給されません。

【時給制 ⇒ 月給制】就業促進定着手当のシュミレーション

ついでなんで、「非常勤(時給制)⇒ 常勤(月給制)」も試算してみます。

【離職前の条件】

  • 離職時の年齢:30~34歳
  • 離職前6ヶ月間の時給:1,700円
  • 離職前6ヶ月間の勤務:1日7時間、週5勤務
  • 離職前の賃金日額:8,594円
  • 基本手当日額:5,625円
  • 雇用保険加入期間:5年以上10年未満
  • 退職理由:自己都合退職
  • 支給残日数:80日
  • 再就職手当の支給率:70%
離職前6ヶ月間は、26週で試算しています。

月給25万円で、常勤職員として、再就職した場合

離職前の賃金日額は、8,594円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

250,000円×6ヶ月=1,500,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、184日とします。

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、月給制なので、

計算① 1,500,000円÷180=8,333円

となります。

 

結果、計算Aの金額は、

(8,594円-8,333円)×184日=48,024円

となります。

 

計算Bは、

5,625円×80日×30%=135,000円

です。

 

なので、金額の少ない計算Aの「48,024円」が、就業促進定着手当の支給額となります。

月給22万円で、常勤職員として、再就職した場合

離職前の賃金日額は、8,594円です。

 

再就職後6ヶ月間の給与合計額は、

220,000円×6ヶ月=1,320,000円

となります。

 

再就職後6ヶ月間の賃金支払基礎日数は、184日とします。

 

再就職後6ヶ月間の賃金日額は、月給制なので、

計算① 1,320,000円÷180=7,333円

となります。

 

結果、計算Aの金額は、

(8,594円-7,333円)×184日=232,024円

となります。

 

計算Bは、

5,625円×80日×30%=135,000円

です。

 

なので、金額の少ない計算Bの「135,000円」が、就業促進定着手当の支給額となります。

 

ちょっと、意外な感じがしますが、パート、アルバイトから常勤としての再就職でも、雇用条件によっては、就業促進定着手当が支給されるんですよね。

そういう意味では、もしものことがあるので、手続きは必須ですよね。

まとめ

就業促進定着手当は、次の3つの要件を満たせば、パートやアルバイトで再就職した場合でも支給されます。

  • 再就職手当の支給を受けていること
  • 再就職手当の支給を受けた再就職の日から同じ事業主に、6ヶ月以上、雇用保険の被保険者として、雇用されていること
  • 再就職後6ヶ月間の賃金が、前職(離職前)の賃金より低いこと

 

再就職手当もあわせると、結構な金額になるので、転職時には、ぜひ、活用ください。

もらわないのはもったいないです。

 

ちなみに、就業促進定着手当の要件である「再就職手当」は、ハローワークの利用(職業紹介)でなくても受給できます。

 

なので、転職(仕事探し)をするなら、無料で利用できる民間の転職サービスリクルートエージェントdodaエージェントなど)の活用をオススメします。

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最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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