介護医療院への転換メリットは?【医療療養・介護療養・転換型老健の報酬比較】

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介護医療院への転換を検討する(介護療養、医療療養、転換型老健)

今回は、介護医療院への転換を検討する上で一番重要な、

「介護医療院に転換すると、メリットあるの???」

について、報酬(診療報酬・介護報酬)の比較を行ったのでまとめておきます。

 

なお、比較したのは、次の3パターンです。

  1. 介護療養型医療施設(療養機能強化型A)とⅠ型介護医療院
  2. 介護療養型老人保健施設(転換型老健)とⅡ型介護医療院
  3. 医療療養病棟とⅠ型介護医療院
比較については、ほぼ同等の施設基準(人員・入居者要件・設備等)となっている、施設同士で行っています。

介護療養と転換型老健はメリットあり!医療療養は条件によって

まずは、結論からです。(比較した結果からの僕の私見です)

  • 介護療養型医療施設 ⇒ メリットあり(小さい)
  • 介護療養型老人保健施設 ⇒ メリットあり(大きい)
  • 医療療養病棟 ⇒ メリットなし(条件によっては・・・)

 

それでは、各施設ごとに比較していきます。

介護療養型医療施設(療養機能強化型A)とⅠ型介護医療院

入居者1人あたり1日ごとの単位数です。

(単位:単位)

施設種別介護療養型医療施設
(療養機能強化型A)
Ⅰ型介護医療院報酬差
サービス区分療養型介護療養施設
サービス費(ⅴ)
サービス費(Ⅰ)
要介護177880325
要介護288691125
要介護31,1191,14425
要介護41,2181,24325
要介護51,3071,33225

介護療養型医療施設から、Ⅰ型介護医療院へ転換することで、入居者1人1日あたり25単位の増加となりますが、療養室の床面積8㎡(入居者1人あたり)を満たせなければ、「療養環境の基準(療養室)を満たさない場合-25単位/日」の適用となり、報酬差は0単位となります。

つまり、サービス費における単位数のメリットはなくなるってことです。

 

ちなみに、介護療養型医療施設で「療養室の床面積8㎡」の条件を満たせる施設は少ないかもしれません。

なぜなら、そもそも、介護療養型医療施設が新設された時(平成12年)の療養室の床面積は、6.4㎡が基準だったんで・・・

さすがに、そんなに余裕を持って療養室を設計しているとは思えませんし。

 

結果、介護療養型医療施設から介護医療院への転換メリットは「移行定着支援加算」だけってことになりそうです。

「移行定着支援加算」は、入居者1人あたり「93単位/日」と非常に高い単位数なのですが、算定期間に制限がありますので、早めに転換しないと加算が受けられなくなります。

 

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

介護医療院への転換にかかる経過措置(基準緩和)をまとめておくよ
今回は、介護医療院へ転換する際に適用される「経過措置(基準緩和)」についてまとめておきます。 介護医療院への転換を検討しているなら、ぜひ読んでみてください。 この経過措置、「は?マジか!?級の罠」が潜んでいますので!!(笑) ...

介護療養型老人保健施設(転換型老健)とⅡ型介護医療院

入居者1人あたり1日ごとの単位数です。

(単位:単位)

施設種別介護療養型老人保健施設
(転換型老健)
Ⅱ型介護医療院報酬差
サービス区分介護保健施設
サービス費(ⅱ)多少室
サービス費(Ⅰ)
要介護1800758-58
要介護2882852-46
要介護39961,05644
要介護41,0711,14356
要介護51,1451,22160

介護療養型老人保健施設(転換型老健)からⅡ型介護医療院に転換した場合、要介護度1・2の介護報酬は下がってしまいますが、要介護度3~5については、単位数が増加します。

 

つまり、入居者の重症度によっては、介護療養型老人保健施設(転換型老健)からⅡ型介護医療院への転換メリットは、十分にあると思われます。

転換メリットの出る目安としては、入居者の平均介護度が「3」以上って感じかな~

医療療養病棟とⅠ型介護医療院

医療療養病棟(診療報酬)とⅠ型介護医療院(介護報酬)の場合、報酬の仕組みが違うため、報酬一覧表を2つに分けています。

医療療養病棟の入院料

患者1人あたり1日ごとの点数です。

(単位:点)

入院料入院料1入院料2
 生活療養 生活療養
1,8101,7951,7451,731
1,7551,7411,6911,677
1,4681,4541,4031,389
1,4121,3971,3471,333
1,3841,3701,3201,305
1,2301,2151,1651,151
967952902888
919904854840
814800750735
入院料A~Fが、医療区分2・3となります。

Ⅰ型介護医療院のサービス費(Ⅰ)

入居者1人あたり1日ごとの単位数です。

                    (単位:単位)

要介護度Ⅰ型介護医療院
サービス費(Ⅰ)
要介護1803
要介護2911
要介護31,144
要介護41,243
要介護51,332

 

医療療養病棟は、報酬区分が細かく分かれていて比較しづらいですが、パッと見ただけで、ぜんぜん報酬単価が違うのがわかると思います。

つまり、報酬だけで比較しちゃうと、医療療養病棟から介護医療院に転換するメリットはないってことです。

 

ただ、次の場合は、介護医療院への転換も考えてもいいかもしれません。

ここまでいっちゃうと、かなり病棟運営が厳しいと思いますので・・・(笑)

  • 医療区分2・3の割合が、50%を満たせない。
  • 医療区分2・3の割合は、50%以上だが、医療区分2・3の割合を維持するため、病棟の稼動が低すぎる。(目安:稼働率60%以下)

まとめ

ここで、

  • 介護療養型医療施設
  • 介護療養型老人保健施設(転換型老健)
  • 医療療養病棟

における「介護医療院」への転換メリットについて、まとめておきます。

介護療養型医療施設

  • サービス費は、入居者1人1日あたり25単位の増加
  • 療養室の床面積8㎡が満たせない場合は、-25単位の減算
  • 移行定着支援加算(93単位/日)のメリットは大きいが、算定制限あり

 

介護療養型医療施設は、「介護医療院に転換する・しない」に関わらず、いずれ必ず廃止になる施設ですから、早めに転換して「移行定着支援加算」をゲットした方がお得だと思います。

 

結果、「さっさと転換しちゃいましょう!」ってことで。(笑)

介護療養型老人保健施設(転換型老健)

  • 要介護度1・2は、介護報酬が減る
  • 要介護度3~5は、介護報酬が増える

 

一般的に、老健施設の場合、平均の要介護度は3以上のところが多い(?)でしょうから、介護報酬の増加が期待できます。

 

つまり、介護療養型医療施設同様、「さっさと転換しちゃいましょう!」ってことです。

医療療養病棟

  • 報酬が激減する
  • 病棟運営が順調でない(業績が悪い)なら検討

 

結果、転換せずに、まだ踏ん張る!!

まだまだ、改善できるはずだ~(笑)

 

なお、今回比較した

  • 介護療養型医療施設
  • 介護療養型老人保健施設(転換型老健)
  • 医療療養病棟

の3つの施設は、「介護医療院への転換に係る経過措置」の適用が受けられます。

つまり、厚生労働省が「介護医療院に転換してほしい」と誘導している施設ってことです。

 

経過措置の適用を受けられる施設の場合、厚生労働省の用意した魅力的な「にんじん」に食いつくかどうか非常に悩みますが、病棟の運営状況および地域のニーズを含め検討していきたいですね。

まー、あと1年半ぐらい悩んでも「移行定着支援加算」のフル算定(1年間)ができるんで、もう少し考えてみようと思います。(笑)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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