適切な看取りに対する指針を作成してみたよ【人生の最終段階における医療・ケアのプロセス】

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法律、ルール、許可証

平成30年度の診療報酬改定において、

  • 療養病棟入院基本料
  • 地域包括ケア病棟入院料1及び3
  • 地域包括ケア入院医療管理料1及び3

の施設基準に「適切な看取りに対する指針」の作成が定められました。

 

「療養病棟入院基本料」については、指針の作成に経過措置が設けられているため、平成30年9月30日までの猶予がありますが、早めに作成して届出準備をしておきたいところです。

というか、もう早くもないですけどね・・・(笑)

 

僕としては、「そのうち、厚生労働省が例文を出すんじゃないの~」って、あまい考えでいたんですが、一向にそんな気配はありません。

なお、うちは「療養病棟入院基本料」の病棟を運営しています。

 

また、「疑義解釈(事務連絡)」でもはっきりと、

医療機関の実情にあわせて作成してくれい!!

と書かれています・・・

 

これは、もうさすがに「厚生労働省が例文を出すことはないな~」って思ったので、しょうがなく「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」を元に、「適切な看取りに対する指針」を作成してみました。

で、せっかく作ったので紹介します。

 

読んでいただき、もし参考になりそうなら、たたき台として使ってください。

 

ただ、内容については、しっかりチェックしてくださいね。

なお、この記事の最後に「ワードファイル」も置いておきます。必要ならダウンロードして使ってください。

適切な看取りに対する指針(例)

1.基本方針

人生の最終段階を迎えた患者・家族等と医師をはじめとする医療・介護従事者が、最善の医療・ケアを作り上げていくため、患者・家族等に対し適切な説明と話し合いを行い、患者本人の意思決定を基本とし、医療・ケアを進めるものとする。

2.「人生の最終段階」の定義

(1)がんの末期のように、予後が数日から長くとも2~3ヶ月と予測が出来る場合

(2)慢性疾患の急性増悪を繰り返し予後不良に陥る場合

(3)脳血管疾患の後遺症や老衰など数ヶ月から数年にかけ死を迎える場合

なお、どのような状態が人生の最終段階かは、患者の状態を踏まえて、多職種にて構成される医療・ケアチームにて判断するものとする。

3.人生の最終段階における医療・ケアの在り方

(1)医師等の医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされ、それに基づいて医療・ケアを受ける本人が多専門職種の医療・介護従事者から構成される医療・ケアチームと十分な話し合いを行い、本人による意思決定を基本としたうえで、人生の最終段階における医療・ケアを進めるものとする。

(2)本人の意思は変化しうるものであることを踏まえ、本人が自らの意思をその都度示し、伝えられるような支援を医療・ケアチームにより行い、本人との話し合いを繰り返し行うものとする。

(3)本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、家族等の信頼できる者も含めて、本人との話し合いを繰り返し行う。また、この話し合いに先立ち、本人は特定の家族等を自らの意思を推定する者として前もって定めておくものとする。

(4)人生の最終段階における医療・ケアについて、医療・ケア行為の開始・不開始、
医療・ケア内容の変更、医療・ケア行為の中止等は、医療・ケアチームによって、医学的妥当性と適切性を基に慎重に判断する。

(5)医療・ケアチームにより、可能な限り疼痛やその他の不快な症状を十分に緩和し、本人・家族等の精神的・社会的な援助も含めた総合的な医療・ケアを行う。

(6)生命を短縮させる意図をもつ積極的安楽死は、本指針の対象とはしない。

4.人生の最終段階における医療・ケアの方針の決定手続

人生の最終段階における医療・ケアの方針決定は次によるものとする。

(1)本人の意思の確認ができる場合

  1. 方針の決定は、本人の状態に応じた専門的な医学的検討を経て、医師等の医療従 事者から適切な情報の提供と説明を行う。そのうえで、本人と医療・ケアチームとの合意形成に向けた十分な話し合いを踏まえた本人による意思決定を基本とし、多専門職種から構成される医療・ケアチームとして方針の決定を行う。
  2. 時間の経過、心身の状態の変化、医学的評価の変更等に応じて、本人の意思は変化しうるものであることから、医療・ケアチームにより、適切な情報の提供と説明がなされ、本人が自らの意思をその都度示し、伝えることができるような支援を行う。また、このとき、本人が自らの意思を伝えられない状態になる可能性があることから、家族等も含めて話し合いを繰り返し行うものとする。
  3. このプロセスにおいて話し合った内容は、その都度、文書にまとめておくものと する。

(2)本人の意思の確認ができない場合

本人の意思確認ができない場合には、次のような手順により、医療・ケアチームの中で慎重な判断を行う。

  1. 家族等が本人の意思を推定できる場合には、その推定意思を尊重し、本人にとっ ての最善の方針をとる。
  2. 家族等が本人の意思を推定できない場合には、本人にとって何が最善であるかに ついて、本人に代わる者として家族等と十分に話し合い、本人にとっての最善の方針をとる。また、時間の経過、心身の状態の変化、医学的評価の変更等に応じて、このプロセスを繰り返し行う。
  3. 家族等がいない場合及び家族等が判断を医療・ケアチームに委ねる場合には、本人にとっての最善の方針をとる。
  4. このプロセスにおいて話し合った内容は、その都度、文書にまとめておくものと する。

(3)複数の専門家からなる話し合いの場の設置

上記(1)及び(2)の場合における方針の決定に際し、

  1. 医療・ケアチームの中で心身の状態等により医療・ケアの内容の決定が困難な場合
  2. 本人と医療・ケアチームとの話し合いの中で、妥当で適切な医療・ケアの内容についての合意が得られない場合
  3. 家族等の中で意見がまとまらない場合や、医療・ケアチームとの話し合いの中で、妥当で適切な医療・ケアの内容についての合意が得られない場合などについては、医療・ケアチーム以外の複数の専門家からなる話し合いを「○○委員会(会議)」にて行い、方針等についての検討及び助言を行う。

附 則

この指針は、平成30年4月1日から施行する。

人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン

「適切な看取りに対する指針(例)」を作成するにあたり、超読んだ資料です。

ぜひ、読んでおいてください。(めんどうですけどね・・・)

  • 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン
  • 人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン(解説編)

 

ダウンロードはこちら。

【厚生労働省】

「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」の改訂について

厚生労働省の疑義解釈「看取りに対する指針」について

一応、紹介しておきます。

この事務連絡が、俺を本気にさせたぜ~!!(笑)

疑義解釈資料の送付について(その1)

事務連絡(平成30年3月30日厚生労働省保険局医療課)

【看取りに対する指針】

問54

療養病棟入院基本料、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料1及び3の施設基準に「「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等の内容を踏まえ看取りに対する指針を定めている」とあるが、具体的にはどのようなものを作成すればよいか。

(答)

看取り時の医療・ケアの方針をどのように決定するか、患者本人や家族等への説明や手続き等、当該医療機関としての手順を定めたものであり、各医療機関の実情にあわせて作成いただきたい。

当該指針を定めるに当たっては、医療従事者から適切な情報提供と説明がなされること、患者本人や家族等の信頼できる者も含めた話し合いが繰り返し行われること、このプロセスに基づく話し合いの内容をその都度文書にまとめておくこと等、各ガイドラインの内容を踏まえた上で作成いただきたい。

「適切な看取りに対する指針(例)」のダウンロード

ワードファイル

mitorisisin

念を押しておきますが、内容はしっかりチェックしてくださいね。
誤字脱字もですよ~(笑)

まとめ

あたりまえですが、「適切な看取りに対する指針」の作成をしないと、

  • 療養病棟入院基本料
  • 地域包括ケア病棟入院料1及び3
  • 地域包括ケア入院医療管理料1及び3

の算定はできません。

施設基準等の届出書への添付が不要だからって、ズルしちゃダメですよ~(笑)

 

なお、医療・介護業界にとって「コンプライアンス(法令遵守)」は、最低限のマナーです。

患者(利用者)サービス向上のためにも、しっかりと指針の作成をしておきましょう。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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