記事内に広告が含まれています

介護休業における「常時介護を必要とする状態」とは【厚労省の判断基準】

スポンサーリンク

車いすに乗っている高齢者を介護している女性

この記事では、介護休業を利用するときの要件である、

「2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態」

の判断基準について紹介しています。

 

「家族に介助が必要になっちゃったんだけど、介護休業って利用できるのかな?」

と疑問を感じている人は、ぜひ、チェックしてみてください。

この記事は、医療・介護施設で、社会保険手続きを10年以上担当してきた経験をもとに書いています。

介護休業の対象となる「家族の介護」とは?

介護休業とは、

「負傷、疾病又は身体上若しくは精神上の障害により、2週間以上の期間にわたり常時介護を必要とする状態にある対象家族を介護するためにする休業」

と育児・介護休業法で定めらています。

 

ただ、この「常時介護を必要とする状態」って、かなり漠然としていて、わかりづらくないですか?

たとえば、

「常時って、どのくらいの時間のこと?」

「介護の範囲って、どこまで入るの?」

などなど。

 

そんな疑問を感じる人が多かったのかどうかはわかりませんが、厚生労働省は、

「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」

というのを出しており、介護休業の利用(取得)は、この判断基準をもとに対象になるかどうかが、原則、決定されます。

常時介護を必要とする状態に関する判断基準(厚生労働省)

介護休業の対象となる「常時介護を必要とする状態」とは、次のどちらかに該当する場合をいいます。

  1. 介護保険制度の要介護状態区分において「要介護2以上」であること
  2. 「常時介護を必要とする状態に関する判断基準表」の状態①~⑫のうち、2が2つ以上または3が1つ以上該当し、かつ、その状態が継続すると認められること

 

それでは、1つずつ詳しく説明していきます。

介護保険制度の要介護状態区分において「要介護2以上」であること

介護保険制度の要介護状態区分とは、介護サービスの必要度を表したもので、次のような順で「程度(必要度)」が重くなっていきます。

要支援・要介護度の説明

 

「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」の「要介護2」とは、要介護状態区分のちょうど真ん中の位置し、介護サービスの必要度は、中程度ということになります。

 

ただ、「中程度の介護サービス必要度」と言われても、イメージが湧かないと思いますので、

「要介護度2の心身の状態は、こんな感じ」

という目安をあげておきます。

 

【要介護2の目安】

  • 排泄や食事に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とすることがある
  • 身の回りの世話の全般に何らかの介助を必要とする
  • 歩行や移動の動作に何らかの支えを必要とする
友人のケアマネさんから教えてもらいました。

 

なお、介護度の認定は、次のような流れで行われます。

  1. 本人または家族が、市町村の窓口へ「要介護認定申請書」を提出
  2. 認定調査員が、本人や家族から日常生活動作などの心身の状況について聞き取り調査を行い、「認定調査票」を作成する
  3. かかりつけの医師に、「主治医意見書」を記載を依頼する(市町村にて行います)
  4. 「認定調査票」と「主治医意見書」に基づき、介護認定審査会にて、要介護認定を行う

状態①~⑫のうち、2が2つ以上、または3が1つ以上該当し、かつ、その状態が継続すると認められること

家族が「要介護2以上」の認定がされていなくても、次の判断基準表でチェックし、条件に該当すれば、介護休業の対象となります。

 

【常時介護を必要とする状態に関する判断基準表】

常時介護を必要とする状態に関する判断基準(介護休業)

(注1)各項目の1の状態中、「自分で可」には、福祉用具を使ったり、自分の手で支えて自分でできる場合も含む

(注2)各項目の2の状態中、「見守り等」とは、常時の付き添いの必要がある「見守り」や、認知症高齢者等の場合に必要な行為の「確認」、「指示」、「声かけ」等のことである

(注3)「①座位保持」の「支えてもらえればできる」には背もたれがあれば一人で座っていることができる場合も含む

(注4)「④水分・食事摂取」の「見守り等」には動作を見守ることや、摂取する量の過小・過多の判断を支援する声かけを含む

(注5) ⑨3の状態(「物を壊したり衣類を破くことがほとんど毎日ある」)には「自分や他人を傷つけることがときどきある」状態を含む

(注6)「⑫日常の意思決定」とは毎日の暮らしにおける活動に関して意思決定ができる能力をいう

(注7)慣れ親しんだ日常生活に関する事項(見たいテレビ番組やその日の献立等)に関する意思決定はできるが、本人に関する重要な決定への合意等(ケアプランの作成への参加、治療方針への合意等)には、指示や支援を必要とすることをいう

出典:厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」

 

状態3は、1つ該当状態2は、2つ該当で「常時介護を必要とする状態」となります。

 

なお、「常時介護を必要とする状態に関する判断基準」の注意事項として、

この基準に厳密に従うことにとらわれて労働者の介護休業の取得が制限されてしまわないように、介護をしている労働者の個々の事情にあわせて、なるべく労働者が仕事と介護を両立できるよう、事業主は柔軟に運用することが望まれます。

出典:厚生労働省「育児・介護休業法のあらまし」

とされています。

 

なので、この判断基準にあてはまらないからといって、介護休業の取得が100%できないわけではありません。

勝手に判断したりせず、職場の社会保険担当者に相談してみてください。

まとめ

介護休業は、法律で定められている「労働者の権利」であり、社会保険の加入の有無に関わらず、利用できる制度です。

なので、パートで働いている人や家族の扶養範囲で働いている人なども、利用することができます。

 

もし、家族に介護が必要になった場合は、介護休業制度を活用し、仕事と介護が両立できるよう体制を整えてみてください。

そのための制度ですから。

雇用保険に加入してない場合は、介護休業給付金は支給されませんので、注意してください。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

【あわせて読みたい】

社会保険
スポンサーリンク
こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

こうをフォローする
よろしければシェアお願いします
こうをフォローする
まいぼた

コメント

タイトルとURLをコピーしました