先日、施設内研修として、水溶性食物繊維「サンファイバー」の生産・販売をしている「太陽化学株式会社」さんに講演を行っていただきました。
講演(研修)のタイトルは、
「自然な排便コントロールと水溶性植物繊維の役割について」
です。
「下剤を使い続けるリスク」「腸内環境の大切さ」「サンファイバーの有益さ」など、すっごくわかりやすい説明で、とても勉強になりました。
そこで、せっかくいい研修をしていただいたのに、ただ聞いただけではもったいないと思い、情報共有の意味を含め、研修内容をまとめておきます。
もし、患者(利用者)さんの排便コントロールで困っているなら、太陽化学さんに講演(研修)を依頼してみてはいかがでしょうか。
無料で、やっていただけますよ~
研修のポイント
まずは、今回やっていただいた研修のポイントです。
- 下剤を使い過ぎると、大腸に悪影響が!?
- 腸が健康だと、全身が健康になる
- 腸内環境を健康にするには、善玉菌を増やすしかない
- 善玉菌を増やす2つの方法
- 水溶性食物繊維「サンファイバー」の特徴・効果・安全性
それでは、1つずつ説明していきます。
下剤を使いすぎると、大腸に悪影響が!?
高齢の患者さんの場合、自力排便できない人が多いです。
そういった患者さんの場合、排便を促すのに下剤を使っている場合が多いと思いますが、下剤の長期利用は、大腸の神経を麻痺させ、便秘が深刻化する場合があります。
そうならないように、「下剤」の利用は最小限にし、自然な排便を促すことが大切となります。
結局、自然な排便コントロールとは、患者サービス向上のための1つの要素になるんですよね。
腸が健康だと、全身が健康になる
腸には、免疫細胞の7割が集中しているため、腸の健康が損なわれると、正常な免疫システムが働かなくなります。(免疫が下がってしまう)
言い換えるなら「免疫システムの要が、腸の健康状態である」ということです。
また、腸は「第二の脳」と言われるほど重要な臓器であり、腸の健康が全身に影響することがわかっています。
さらに言えば、「脳の働きも、腸の健康状態が影響する」と言われていますので、腸を健康にするということは、脳を健康にするってことなのです。
ってことは、腸が健康になると、生産性が上がるってこと!?かな・・・
腸内環境を健康にするには、善玉菌を増やすしかない
お腹の中には、大きく分け、3種類の菌が存在します。
- 善玉菌(ビフィズス菌、乳酸菌など)
- 悪玉菌(大腸菌など)
- 日和見菌(大腸菌(無毒)など)
善玉菌が多いと、次のような効果があります。
- 通常便
- 栄養の吸収力アップ
- 免疫力アップ
- 有害物質の排除
- 肌の状態が良い
逆に、悪玉菌が多いと、
- 便秘、下痢
- 便臭の悪化
- 発ガン物質の発生
- 血流が悪くなる
という症状が出てしまいます。
なお、日和見金(ひよりみきん)は、腸内の善玉菌・悪玉菌の優勢な方に同調(味方)して作用する性質があるため、悪玉菌が増えると悪玉菌を応援してしまいます。
また、腸内では、常に、善玉菌と悪玉菌が勢力争いをしていますので、常日頃から善玉菌を増やす努力をしておかないと、腸内環境を健康に保つことはできなくなります。
善玉菌を増やす2つの方法
善玉菌を増やすには、次の2つの方法しかありません。
1.プロバイオティクス素材をとる
1つ目は、善玉菌をそのまま摂取して、菌数を増やすという方法です。
ちなみに、次のような食材を食べることで、善玉菌を増やすことができます。
- ヨーグルト
- 乳酸菌飲料(ヤクルトなど)
- 発酵食品(納豆、味噌など)
2.プレバイオティクス素材をとる
もう1つは、善玉菌のエサになるものを摂取して、菌数を増やすという方法です。
ちなみに、善玉菌のエサとは、
- 水溶性食物繊維(サンファイバー)
- オリゴ糖など
となります。
なお、水溶性食物繊維には、グアー豆(サンファイバーの原料)、ごぼう、リンゴがあります。
当然理想は、1と2を両方行うことですが、2の「プレバイオティクス素材」を毎日摂取するのはすごく大変です。
だって、毎日、ごぼうとリンゴばっかり食べられないじゃないですか~(笑)
ちなみに、その「大変」を「簡単」にしたのが、「サンファイバー」です。
水溶性食物繊維「サンファイバー」の特徴・効果・安全性
善玉菌のエサとなる、水溶性食物繊維を簡単に摂取できるサプリメント「サンファイバー」について紹介します。
サンファイバーの特徴
- グアー豆(サンファイバーの原料)は、腸の栄養素である「短鎖脂肪酸」の産生量が、他の素材(食物)と比べ2~3倍多いため効果が高い。(腸が元気になる)
- 便秘、下痢のどちらも改善する。
- 大量に摂取しても、おなかがゆるくなりにくい。
サンファイバーの生理効果
- 下痢改善
- 小腸絨毛の萎縮改善(腸管からの吸収率上昇)
- 便通改善
- 血糖値上昇抑制
- コレステロール脂質改善
- 脳内細菌叢改善
- 食品のグリセミック指数(GI値)の低下
- 脳内短鎖脂肪酸産生促進
- ミネラルの吸収促進
サンファイバーの安全性
サンファイバーは、世界各国で機能性と安全性が認められています。
国 | 内容 |
日本 |
おなかの調子を整える(トクホ) |
アメリカ | 米国食品医薬局で、GRAS(安全性の高い食品群)を取得 |
カナダ | 過敏性症候群の有症者において、腸機能、便秘、胃腸不快感などの腸機能の改善に役立つ |
韓国 | 腸内善玉菌の増殖に役に立てる |
欧州 | 流動食による、下痢への効果や経口補水液への添加が強く推奨されている |
患者さんへの使用症例
実際に使用した患者さんの症例です。
結構、医療現場で使われているんですよね。
経管栄養使用の患者さんへ
経腸栄養剤使用時の、下痢防止、褥そう、創傷治癒の促進に使用
おむつ使用患者さんへ
排便コントロールに使用(便秘・下痢対策)
腸疾患患者へ
人工ストーマ(人工肛門)の患者に使用
外科手術後の患者へ
心臓血管外科、胃切除、腸切除後の術後食に使用
重症救急患者へ
ICUでの下痢防止、感染症対策に使用
透析患者へ
透析患者のリン吸着剤の副作用による便秘改善に使用
小児患者へ
心臓血管手術を受けた新生児の排便コントロールに使用
糖尿病教室にて
食後の血糖コントロールを目的に使用
がん患者へ
末期がん患者のオピオイド鎮痛剤の副作用による便秘改善に使用
院内研修の依頼は、どうすればいいの?
「ぜひ、研修をお願いしたい~」という人は、相談してみてください。
問い合わせ先
- 会社:太陽化学株式会社 メディケア事業 メディケアG
- 住所:東京都港区浜松町1-6-3
- 電話:03-5470-6801
過去の勉強会実施テーマ(例)
まとめ
今回、うちの病院(施設)で、「サンファイバー」を使っていたこともあり、太陽化学さんに研修を行っていただきました。
とっても有意義な研修会で、すっごく勉強になりました~
ぜひ、あなたの病院(施設)でも、薬による排便コントロールを止めて、食事による排便コントロールを始めてみませんか?
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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