病院薬剤師の給料が安いって本当?平均給与で比較したよ【病院・診療所・薬局】

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薬剤師、薬、クマの人形

この記事では、薬剤師さんが持っている「病院薬剤師の給与は安い」というイメージを払拭するため、

  • 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」および「医療経済実態調査」における薬剤師の平均給与
  • 病院で働いている薬剤師の平均給与(うちのグループをメインに)

を比較し、その内容をまとめています。

 

こんな人に読んでいただけると嬉しいです。

  • 薬剤師の給与ってどのくらい?
  • 病院薬剤師って、給料が安いって聞くけど、ほんと?
  • 薬剤師が、病院で働く「やりがい」ってなんなの?
この記事は、医療・介護施設で、薬剤師の採用を5年以上担当してきた経験をもとに書いています。

病院薬剤師の給料が安いんじゃない!「安いところが比較的多い」だけだ!

まず、結論です。

  • 経験年数1~4年の薬剤師さんの基本給(所定内賃金)は「30万~34万円」
  • 39.4歳、勤続7.6年の薬剤師さんの平均年収は「5,616,500円(残業手当含む)」
  • 薬剤師の給与は、診療所、保険薬局(管理薬剤師の場合)、病院の順で給与が高い
  • 地方病院の給与は、薬剤師全体の平均給与より高い
  • 地方の慢性期(療養)病院なら「ライフワークバランス・やりがい・給与」をあきらめる必要はない

 

それでは、これらの理由について説明していきます。

薬剤師の経験年数別、男女別平均給与【令和元年(2019年)】

まずは、薬剤師さんの平均給与を見ていきます。(厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています)

(単位:円)

経験年数
所定内賃金年間賞与年収
1~4年337,200805,2004,851,600
5~9年369,300966,1005,397,700
10~14年431,300942,0006,117,600
15年以上433,0001,014,4006,210,400
全体388,100886,8005,544,000

 

経験年数
所定内賃金年間賞与年収
1~4年302,600755,8004,387,000
5~9年338,100974,7005,031,900
10~14年344,900751,6004,890,400
15年以上410,400912,2005,837,000
全体354,300797,8005,049,400
所定内賃金には、残業手当、日直手当、夜勤手当は含んでいません。
また、年収は「所定内賃金×12ヶ月+年間賞与」にて算出しています。

 

グラフにするとこんな感じです。

薬剤師の経験年齢別 平均年収 2019年

 

「さすが、薬剤師!」って感じです。

男女ともに経験年数が1~4年でも「年収440~480万円」となっています。

薬剤師の平均的な働き方からみる平均給与【年間推移】

次に、薬剤師さんの平均的な働き方から残業代を含めた、年間給与(年収)を見てみます。(こちらも、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」をもとに作成しています。)

年齢平均勤続年数月の労働時間月の残業時間支給額所定内賃金年間賞与年収
201339.17.616212370,600340,400879,4005,326,600
201438.67.016011376,000346,500799,7005,311,700
201538.77.116311381,600353,500755,7005,334,900
201637.46.516510363,500336,500787,0005,149,000
201739.07.216410388,300360,800778,6005,438,200
201838.67.616212379,900347,100877,1005,435,900
201939.47.916011398,600367,800833,3005,616,500
年収は、「薬剤師の男女別・経験年数別一覧」とは違い、残業代等の各種手当を含めた金額となっています。
計算方法は、「支給額×12ヶ月+年間賞与」です。

 

直近の2019年だと、39.4歳で平均年収が、5,616,500円となっています。

 

また、所定内賃金(残業代等の各種手当てを差し引いた額)で、年収計算すると次のようになります。

  • 2013年:4,964,200円
  • 2014年:4,957,700円
  • 2015年:4,997,700円
  • 2016年:4,825,000円
  • 2017年:5,108,200円
  • 2018年:4,943,800円
  • 2019年:5,246,900円
こっちの数字の方が、働き方(長時間の残業や夜勤など)に左右されない純粋な比較ができると思います。

 

はっきり言って、これらの金額を見る限り、地方バリバリのうちの病院の方がぜんぜん出してます!!

強がりじゃないですよ~

 

ちなみに、厚生労働省が令和元年(2019年)に実施した「医療経済実態調査」によると、薬剤師さんの平均年収(給与)は、

  1. 診療所
  2. 保険薬局(管理薬剤師の場合)
  3. 病院
  4. 保険薬局(一般の薬剤師の場合)

の順で高くなっています。

このとおり。

【病院・診療所・保険薬局別「薬剤師」の平均年収】

(単位:円)

機関開設者・職種月額給与年間賞与年収
病院国立366,9321,249,4315,652,620
公立382,1681,373,0385,959,059
公的386,4771,286,9335,924,661
社会保険関係法人396,6701,484,7706,244,812
医療法人366,695845,8475,246,187
個人433,418677,1835,878,196
診療所個人611,9051,900,0009,242,857
医療法人779,004705,49410,053,544
保険薬局個人349,017364,4764,552,685
法人(管理薬剤師)565,367759,2327,543,641
法人(薬剤師)347,357573,9584,742,242
年収は、宿直手当や残業代等の各種手当を含めた金額となっています。
計算方法は、「月額給与×12ヶ月+年間賞与」です。

 

グラフにするとこんな感じです。

薬剤師 病院、診療所、保険薬局別 平均年収 2019年

管理薬剤師とは、保険薬局などの責任者のことです。(管理薬剤師は、薬剤師以外の特別な資格は必要ありません)

 

見てのとおり、病院薬剤師の給与って、そんなに悪くないんですよね。

逆に、ちょっと良いぐらい!?(診療所を除けば・・・)

 

ね、強がりじゃないでしょ!?(笑)

薬剤師が持っている「病院勤務のイメージ(先入観)」

人材紹介(転職エージェント)サービスを行っている会社の担当者さんに聞いたところ、仕事を探している薬剤師さんは、次のように考えている人が多いそうです。

  • 調剤薬局を希望する薬剤師さんがほとんど(割合的には、ほぼ調剤薬局だそうです)
  • 病院への転職希望者は少ない(つまり、人気なし・・・)
  • 調剤薬局は、事業所数が圧倒的に多く、」収入が高いが、勤務時間が比較的長く、勤務時間帯が遅い
  • 病院の薬剤師は給料は安いが、医師や看護師などの多職種と協同して、患者に直接関われるため、やりがいと学びが大きい

 

ちなみに、

  • 薬剤師さんの就職先の希望はどこが多いの?
  • 調剤薬局のメリット、デメリットは?
  • 病院薬剤師のメリット、デメリットは?

と質問をしました。

 

要するに、

「ほとんどの人は、調剤薬局での勤務を希望していて、病院勤務を希望する薬剤師さんは、かなりの貴重」

ってことです。

そして、そのネックとなってるのが、「給与が安い」というイメージです。

 

ただ、「病院勤務は、学びが大きく、やりがいがある」と思ってくれてることが唯一の救いです。

というのも、「給与が安い」という問題さえ解消されれば、病院勤務は、薬剤師さんにとって、最高の職場ってことになりますからね。

 

【関連記事】

【病院薬剤師のやりがい】俺は調剤師じゃない、薬剤師だ!!という話
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薬剤師の給与は、都市部より地方の方が高くなる

薬剤師さんの給料は、都市部より、地方の方が比較的高いと言われています。

これは、強烈な人材不足による「需給バランス」の影響です。(地方の薬剤師不足は、ほんと深刻なんで・・・)

 

つまり、薬剤師さんに入職いただくために、地方の病院は頑張っているってことなんです。

もちろん、給料だけじゃなく、労働環境すべてにおいて。

 

なので、日本にある病院(令和元年5月現在、8,324病院あります)すべての給与が安いと思わないでください。

そもそも、病院は都市部に多いため、平均値で見ちゃうと、都市部の給与額に引っ張られちゃいますし。

 

ちなみに、令和元年(2019年)の厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、薬剤師さんの都道府県(地域)別平均給与は次のようになっています。

 

【薬剤師 都道府県別平均給与一覧(2019年)】

都道府県年齢平均年収
北海道39.65,663,200
青森37.26,198,400
岩手35.94,940,500
宮城45.56,102,300
秋田39.46,187,900
山形39.25,951,300
福島50.24,891,600
茨城37.75,807,800
栃木40.95,206,900
群馬31.84,834,900
埼玉38.25,211,800
千葉39.75,374,900
東京38.55,535,800
神奈川38.05,833,600
新潟36.44,471,700
富山45.45,361,500
石川41.24,950,900
福井42.75,657,000
山梨39.05,115,300
長野43.16,895,100
岐阜34.05,034,200
静岡38.76,986,800
愛知41.46,221,400
三重42.76,006,000
滋賀41.35,638,900
京都44.15,273,100
大阪36.45,588,900
兵庫36.25,269,900
奈良34.45,067,300
和歌山43.95,629,000
鳥取34.25,249,700
島根42.96,258,200
岡山36.45,285,800
広島41.05,714,000
山口42.45,387,900
徳島43.54,440,200
香川42.45,476,300
愛媛38.84,637,200
高知40.16,426,500
福岡40.65,305,100
佐賀44.45,225,500
長崎36.54,282,100
熊本42.65,371,900
大分39.85,375,100
宮崎46.85,697,400
鹿児島37.55,367,500
沖縄44.35,304,700
この表の平均年収は、残業代等の各種手当を含めた金額となっています。

 

わかりやすくグラフにすると、こんな感じです。

薬剤師の都道府県別 平均年収(男女計)2019年

 

また、平均年収の多い順にするとこうなります。

薬剤師の平均年収ランキング(都道府県別)2019年②

 

東京都は、平均値より低くなっていますね。

地方の慢性期(療養)病院で、「ライフワークバランス・やりがい・給与」をあきらめない

「病院薬剤師って、夜勤はあるし、残業も多いし、休みだって・・・」

ってイメージを持っている人が多いかもしれませんが、すべての病院がこんな労働環境なわけではありません。(たしかに、大学病院などの救急病院の勤務だと・・・かもしれませんが)

 

たとえば、

  • 臨床の現場で患者と直接関わる
  • 医師や看護師などの多職種と協同することで「チーム医療」を学ぶ
  • やりがいを感じながら、納得の給料をもらう
  • ライフワークバランスを重視(夜勤なし、残業なし、有給休暇取得率90%以上)

って職場が普通にありますよ。

 

地方の慢性期(療養)病院なら。

 

なので、「ライフワークバランス・やりがい・給与」のすべてをあきらめることなく、探してみてください。

特に、子育て中のパパ・ママ薬剤師さんには、オススメだと思いますので。

 

【関連記事】

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薬剤師の病院探しは、「人材紹介(転職支援)サービスの利用」1択

「ライフワークバランス・やりがい・給与」のすべてをあきらめずに、病院(職場)を探すなら、人材紹介サービス(ファルマスタッフ薬キャリ など)の複数利用をオススメします。

 

理由としては、

  • 人材紹介(転職エージェント)サービスによって、紹介できる事業所(病院など)が違う
  • 複数の転職エージェントが紹介する事業所を探すため
  • 担当者によって、サービスの質が違う(相性も大事)
  • 完全無料で、情報収集、条件交渉、面接などの日程調整をすべてやってくれる

からです。(僕の経験則です)

 

ほんと便利なサービスなんで、ぜひ、試してみてください。

 

【関連記事】

人材紹介サービスについて、詳しくは、こちらの記事を。

【薬剤師の転職】病院の採用担当者がオススメする転職エージェント3社
僕は、15年以上の医療・介護業界の勤務経験の中で、5年以上、薬剤師採用を担当してきました。 そんな採用活動を通じて、 8社以上の薬剤師専門の職業紹介事業者(転職エージェント)を利用 採用させていただいた、薬剤師さんから...

まとめ

ここで、「病院薬剤師の給与とやりがい」についておさらいです。

  • 病院薬剤師の給料は、「安いところが比較的多い」だけ
  • 臨床の現場で患者と直接関わり、医師や看護師などの多職種と協同し、「チーム医療」を学べる
  • 地方の慢性期(療養)病院なら、「ライフワークバランス・やりがい・給与」をあきらめる必要なし

 

僕は、薬剤師さんの採用を何年も担当してきて、

  • 「病院薬剤師の給料は安い」というイメージが先行して、病院の薬剤師採用を阻害しているんじゃないか?
  • 平均給料が安いという理由で「病院薬剤師という選択肢」を、最初から外してしまうのは、求職者(薬剤師)にとっても、大きな機会損失なんじゃないか?

と思っています。

 

なので、病院での勤務を漠然としたイメージだけで判断せず、選択肢の1つとして色々と比較してみてください。

人材紹介サービス(ファルマスタッフ薬キャリ など)を利用すれば、情報収集や条件交渉も簡単ですし。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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