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【特定技能】介護分野における受入れ機関の追加(特有)基準とは?

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外国人労働者、特定技能(介護分野)

この記事では、在留資格「特定技能」制度の介護分野おける、

「特定技能所属機関(外国人受入れ機関)に追加される特有の基準」

について紹介しています。

 

こんな人に読んでいただけると嬉しいです。

この記事は、うちの事業所で外国人介護人材の受入れをするため、調べた内容をまとめたものです。(結構、自分用です・・・)

 

「そもそも、特定技能制度ってなんなの?」という人は、こちらの記事をどうぞ。

外国人介護人材の受入れ方法【特定技能(在留資格)制度を利用して人手不足対応】
この記事では、2019年4月から始まった在留資格「特定技能(介護分野)」の 制度(目的、特定技能の基準、1号と2号の違いなど) 外国人受入れ機関(介護サービス事業所など)の要件 特定技能外国人の受入れとその後の流れ 特定技能外国人を受け入れ...

介護分野における特定技能所属機関(外国人受入れ機関)の追加基準

まずは、基準の項目からです。

「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領(介護分野の基準について)」から項目だけを抜き出すと、次の4つになります。

  1. 特定技能外国人が従事する業務(介護業務の内容)
  2. 特定技能外国人が有すべき技能水準(介護技術と日本語能力の水準)
  3. 特定技能雇用契約の適正な履行の確保に係る基準(受入れ機関の基準)
  4. 上陸許可に係る基準(労働者派遣の対象外)

 

それでは、1つずつ説明していきます。

特定技能外国人が従事する業務

特定技能「介護」における業務内容は、

  • 身体介護等(入浴、食事、排せつの介助、整容、衣類着脱、移動の介助等)
  • 身体介護等に付随する支援業務(レクリエーションの実施、機能訓練の補助等)
  • 日本人が通常従事する関連業務(掲示物の管理、物品の補充等)

となっています。

なので、一般的な介護業務って感じです。

 

注意点としては、

「いくら日本人が通常従事する関連業務がOKだとしても、それだけを専門に行うことは認められていない」

ってことですかね。

つまり、あくまでも、「身体介護等の業務を主として、関連業務を行っていいよ」ってことです。

 

また、特定技能外国人の就業場所は、

「介護業務の実施が一般的に想定される範囲」

とされており、具体的には、次のような施設(事業所)となります。

 

【特定技能「介護分野」における事業所の種類】

  1. 指定発達支援医療機関
  2. 児童発達支援
  3. 放課後等デイサービス
  4. 障害児入所施設
  5. 児童発達支援センター
  6. 保育所等訪問支援
  7. 短期入所
  8. 障害者支援施設(施設入所支援)
  9. 療養介護
  10. 生活介護
  11. 共同生活援助(グループホーム)
  12. 自立訓練
  13. 就労移行支援
  14. 就労継続支援
  15. 福祉ホーム
  16. 日中一時支援
  17. 地域活動支援センター
  18. 第1 号通所事業
  19. 通所介護(療養通所介護、老人デイサービスセンターを含む)
  20. 地域密着型通所介護
  21. 認知症対応型通所介護
  22. 介護予防認知症対応型通所介護
  23. 老人短期入所施設
  24. 短期入所生活介護
  25. 介護予防短期入所生活介護
  26. 特別養護老人ホーム(指定介護老人福祉施設(地域密着型介護老人福祉施設も含む)) 
  27. 小規模多機能型居宅介護・介護予防小規模多機能型居宅介護
  28. 複合型サービス
  29. 認知症対応型共同生活介護
  30. 介護予防認知症対応型共同生活介護
  31. 介護老人保健施設
  32. 介護医療院
  33. 通所リハビリテーション
  34. 介護予防通所リハビリテーション
  35. 短期入所療養介護
  36. 介護予防短期入所療養介護
  37. 特定施設入居者生活介護
  38. 介護予防特定施設入居者生活介護
  39. 地域密着型特定施設入居者生活介護
  40. 救護施設
  41. 更生施設
  42. 地域福祉センター
  43. 隣保館デイサービス事業
  44. 独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園
  45. ハンセン病療養所
  46. 原子爆弾被爆者養護ホーム
  47. 原子爆弾被爆者デイサービス事業
  48. 原子爆弾被爆者ショートステイ事業
  49. 労災特別介護施設
  50. 病院
  51. 診療所
なお、訪問介護等の訪問系サービスに従事することはできません。

特定技能外国人が有すべき技能水準

介護分野における「特定技能外国人」になるには、

  • 介護技能
  • 日本語能力
  • 介護分野における日本語能力

がある程度の水準に達している必要があります。

 

「特定技能外国人」に求める水準としては、次のように定められており、試験等の合格により判断されることになります。

介護分野の第2号技能実習を修了した人は、「技能水準・日本語水準」を満たしているものとして、試験が免除されます。

技能水準(介護技能)

  • ア 「介護技能評価試験(仮称)」に合格したもの
  • イ アに掲げる試験の合格と同等以上の水準と認められるもの

 

「アに掲げる試験の合格と同等以上の水準と認められるもの」とは、介護福祉士養成施設修了者のことをいい、試験が免除されます。

日本語能力水準

  • ア 「日本語能力判定テスト(仮称)」又は「日本語能力試験(N4以上)」に加え、「介護日本語評価試験(仮称)」に合格したもの
  • イ アに掲げる試験の合格と同等以上の水準と認められるもの

 

「アに掲げる試験の合格と同等以上の水準と認められるもの」とは、介護福祉士養成施設修了者のことをいい、試験が免除されます。

 

ちなみに、介護技能評価試験・介護日本語評価試験の内容については、こちらのサイトで、サンプル問題がチェックできますよ。

厚生労働省「介護分野における新たな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」)について」

特定技能雇用契約の適正な履行の確保に係る基準

介護分野における、特定技能所属機関(受入れ機関)になるには、次の5つの基準を満たす必要があります。

  1. 特定技能外国人を受入れる事業所は、介護等の業務を行うものであること
  2. 事業所で受け入れることができる1号特定技能外国人は、事業所単位で、日本人などの常勤介護職員の総数を上限とすること
  3. 特定技能所属機関は、厚生労働省が設置する「介護分野における特定技能協議会」の構成員になること
  4. 特定技能所属機関は、「介護分野における特定技能協議会」に対し、必要な協力を行うこと
  5. 特定技能所属機関は、厚生労働省又はその委託を受けた者が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと

 

それでは、1つずつ説明していきます。

1の「特定技能外国人を受入れる事業所は、介護等の業務を行うものであること」については、既に「特定技能外国人が従事する業務」の項目で説明していますので、省かせていただきます。

事業所で受け入れることができる1号特定技能外国人は、事業所単位で、日本人などの常勤介護職員の総数を上限とすること

特定技能外国人の受入れ人数の上限は、

「日本人等の常勤の介護職員数まで」

とされています。

 

なので、「日本人等の常勤の介護職員の人数が30人の事業所の場合は、30人まで特定技能外国人を受入れてよい」ということになります。

なお、ここで言う「日本人等」とは、次のような外国人材が含まれます。

  • 介護福祉士国家試験に合格したEPA介護福祉士
  • 在留資格「介護」により在留する者
  • 永住者や日本人の配偶者など、身分・地位に基づく在留資格により在留する者
「日本人等」の中に、技能実習生、EPA介護福祉士候補者、留学生は含まれません。

 

【関連記事】

EPA(特定活動)、技能実習、外国人留学生については、こちらの記事を。

外国人介護人材受入れの4つの方法【EPA、留学、技能実習、特定技能】
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特定技能所属機関は、厚生労働省が設置する「介護分野における特定技能協議会」の構成員になること

介護分野における特定技能外国人を受入れるには、「介護分野における特定技能協議会」の構成員にならなければなりません。

加入手続きについては、こちらのサイトで案内されるそうですが、まだ詳細は決まっていないようです。

厚生労働省「介護分野における新たな外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」)について」

 

ただ、初めて「介護分野における特定技能外国人」を受入れる場合は、

「特定技能外国人の入国後4ヶ月以内に協議会へ加入すること」

とされていますので、あんまり焦らなくてもいいと思います。

 

また、初めて「介護分野における特定技能外国人」を受入れる場合で、在留資格「特定技能」を取得するための「在留資格認定証明書交付申請」を行う時は、「介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書(分野参考様式第1-1号)」にて、協議会の構成員となる旨の誓約が必要となります。

こんなやつです。

 

【介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書】

介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書

出典:法務省「特定の分野に係る要領別冊(介護分野)」

特定技能所属機関は、「介護分野における特定技能協議会」に対し、必要な協力を行うこと

「協議会に協力することは、義務ですよ」ってことですね。

特定技能所属機関は、厚生労働省又はその委託を受けた者が行う調査又は指導に対し、必要な協力を行うこと

これも、同じく、「厚生労働省などに協力することも義務だよ」ってことです。

上陸許可に係る基準

介護分野における「特定技能外国人」について、

  • 派遣労働者として入国させること
  • 派遣労働者を受入れること

は禁止となっています。

 

なので、特定技能(介護)については、直接雇用のみってことになりますね。

まとめ

ここで、「介護分野における特定技能所属機関(受入れ機関)の追加基準」について、ポイントをまとめておきます。

  • 特定技能外国人の業務は、「身体介護等」を主とすること
  • 訪問介護等の訪問系サービスに従事することはできない
  • 「介護技能」「日本語能力」「介護分野における日本語能力」において、一定の水準以上の人が、特定技能外国人として活動できる
  • 特定技能外国人の受入れ人数の上限は、日本人等の常勤の介護職員数まで
  • 特定技能所属機関は、「介護分野における特定技能協議会」に加入し、必要な協力行わなければならない
  • 介護分野の特定技能制度においては、派遣労働者の受入れはできない

 

介護分野の追加(特有)基準については、そんなに難しいものはないと思います。

なので、「特定技能所属機関(受入れ機関)」が満たすべき共通の基準さえ、クリアできれば、特定技能外国人の受入れはできそうですよね。

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あとは、いかにして「日本で介護の仕事がしたい~」と外国人に思ってもらうか!?って感じでしょうか・・・

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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