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病院と介護事業所の退職理由の違い【休暇、勤務時間、給与、人間関係、夜勤】

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わからない、不安、疑問、考える

この記事では、厚生労働省の調査結果から

「病院と介護事業所の退職理由」

について比較し、まとめています。

 

こんな人に読んでいただけると嬉しいです。

  • 退職を考えている
  • 病院や介護事業所への転職(就職)を考えている
  • 病院や介護事業所で職員採用を担当している
この記事で紹介している各種データ(グラフ)は、厚生労働省「医療・介護分野における職業紹介事業に関するアンケート調査(令和元年12月)」の結果をもとに作成しています。

退職理由1位は、「職場の人間関係」

まず、結論です。

  • 職場の人間関係の難しさ(上司、同僚等)が、前職の離職理由1位
  • 休暇、勤務時間、夜勤等への不満は、介護事業所の方が少ない
  • 介護事業所は、昇進・昇級・給与への不満が多い
  • 働きやすさなら、介護事業所!?

 

それでは、1つずつ紹介していきます。

職場の人間関係の難しさ(上司、同僚等)が、前職の離職理由1位

病院および介護事業所を退職した人の退職理由は、次のようになっています。

【前職の離職理由(複数回答)】

(単位:%)

理    由 病院 介護事業所
休暇が取りづらかった 24.7 18.5
勤務時間が長い 34.0 16.4
職場の人間関係の難しさ(上司、同僚等) 34.7 31.5
夜勤・当直の負担が大きい(生活が不規則) 14.0 7.7
労働条件が募集時に説明のあった条件と異なることとなった 8.1 7.7
仕事内容に不満があった 25.9 21.3
自分の健康不安 12.1 10.1
昇進・昇級・給与に不満があった 16.1 20.3
結婚 8.4 4.2
妊娠・出産、子育て 8.2 5.9
通常業務以外の雑務が多すぎる 13.1 6.6
親族の健康・介護 5.3 5.9
資格取得・就学 2.3 2.8
職業紹介事業者からの転職勧奨があった 1.1 0.0

 

わかりやすく、グラフにするとこんな感じです。

前職の離職理由(病院・介護事業所別)

 

退職理由1位は、どちらの事業所も、「職場の人間関係の難しさ(上司、同僚等)」となっており、

  • 病院 34.7%
  • 介護事業所 31.5%

という結果になっています。

 

続いて、

  • 休暇が取りづらかった
  • 勤務時間が長い
  • 仕事内容に不満があった
  • 昇進・昇級・給与に不満があった

が高い割合となっています。

 

やはり、職場の離職率を大きく左右するのは、人間関係なんですね。

休暇、勤務時間、夜勤等への不満は、介護事業所の方が少ない

病院と介護事業所の退職理由を比較してみると、

  • 休暇が取りづらかった
  • 勤務時間が長い
  • 夜勤・当直の負担が大きい(生活が不規則)

の乖離が、比較的、大きくなっており、職場に対して感じている不満に違いがあるようです

このとおり。

理    由 病院 介護事業所
休暇が取りづらかった 24.7% 18.5%
勤務時間が長い 34.0% 16.4%
夜勤・当直の負担が大きい(生活が不規則) 14.0% 7.7%

 

ここだけ見ちゃうと、病院での勤務の方が、勤務時間が長く、休みが取りづらく、生活が不規則ってことになりますね。

介護事業所は、昇進・昇級・給与への不満が多い

比較してみると、全体として、病院勤務の方が不満が多くなっていますが、「昇進・昇級・給与に不満があった」に関しては、

  • 病院  16.1%
  • 介護事業所 20.3%

と介護事業所の方が、退職理由の割合が高くなっています。

 

これは、病院と介護事業所の職種の違いが大きな要因になっているんだと思いますが、介護事業所の職員(職種)の方が、「昇進・昇級・給与」について、不満を感じている人が多いということになります。

 

ちなみに、この調査における主な職種の違いは、次のようになっています。

【病院】

  • 医師
  • 保健師・助産師
  • 看護師・准看護師
  • 看護助手
  • 薬剤師
  • リハビリ専門職

 

【介護事業所】

  • 介護支援専門員
  • 介護職員
  • 看護職員
  • リハビリ専門職

働きやすさなら、介護事業所!?

退職理由のこの調査を見る限り、全体として、病院の方が不満による退職の割合が高く、介護事業所の方が低くなっています。

複数回答での調査なので、そもそもの不満を感じているポイント(総量)が多いってことになります。

 

そういう意味では、「働きやすさは、病院より介護事業所の方が上なのかも?」って思います。

「昇進・昇級・給与」への不満は、介護事業所の方が高いですけどね。

 

特に、

  • 休暇が取りづらかった
  • 勤務時間が長い
  • 夜勤・当直の負担が大きい(生活が不規則)

という退職理由については、かなりの乖離があるので、休みやすさや、勤務時間の優先度が高い人は、介護事業所の方が柔軟に対応してくれるかもしれません。

まとめ

ここで、「病院と介護事業所の退職理由を比較してわかったこと」について、まとめておきます。

  • 病院、介護事業所問わず、退職理由1位は、「職場の人間関係」
  • 病院の退職者の方が、休暇、勤務時間、夜勤等への不満が高い
  • 介護事業所は、昇進・昇級・給与への不満が病院より高い
  • 働きやすさなら、病院より介護事業所

 

病院と介護事業所においては、共通する職種も多く、希望によりどちらでも働けます。

なので、もし、現在の職場に不満があるなら、「優先するものは何なのか?」を考えて、事業所を選んでみてもいいかもしれませんね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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