【令和5年分】年末調整の配偶者(特別)控除額を自動計算【エクセル】

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この記事では、年末調整(令和2年分以降)における

  • 配偶者控除額
  • 配偶者特別控除額

を自動計算し、「給与所得者の配偶者控除等申告書」の記入を簡単にする「エクセルファイル」を紹介しています。

 

こんな人に使っていただけると嬉しいです。

  • 仕事で年末調整の担当をしている人
  • 仕事で「配偶者控除等申告書」を何枚も確認する人
  • 「収入と所得って同じじゃないの?」という人
  • 「配偶者控除等申告書」の書き方がわからない人
  • 少しでも税金を安くしたい人
この記事で紹介する「エクセルファイル」は、仕事の効率を上げるために、自分でつくったものです。

年末調整 配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】

こんな感じの表にしてみました。

年末調整配偶者控除・配偶者特別控除 算出表(令和2年分以降)

「給与以外の収入がある」「所得金額調整控除の対象になる」という場合は、このファイルでは計算できません。

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使い方は、すっごく簡単で「黄色のセル」

  • あなたの年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢)

を入力(選択)するだけです。

エクセルファイルのダウンロード(無料)

「年末調整 配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」ダウンロード

haiguusyakoujyokeisan2022

 

動作確認を徹底したつもりですが、利用については各自の責任でお願いします。

 

なお、ダウンロードしたエクセルファイルは、末尾が「2020」となっていますが、2022年分の計算にそのまま利用できます。

 

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配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】の使い方

使い方は、ほんと簡単で「1.入力項目」に、

  • あなたの年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢)

を入力(選択)するだけです。

 

なお、配偶者は、あなたと生計を一にしている必要があります。

入力時の注意点

まず、入力箇所は「黄色のセル」のみです。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表 入力箇所

 

「あなたの年間給与収入(見積額)」および「配偶者の年間給与収入(見積額)」については、本年中の見積額を入力します。

通常、年末調整は、12月の給与が支給される前に行われますので、12月に支給される給与を予想して入力します。

 

「配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢)」については、プルダウン式にしてありますので、

  • 70歳以上
  • 69歳以下

の2つから選択してください。

こんな感じです。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(プルダウン説明)

2022年分の年末調整であれば、2023年1月1日現在の年齢で判断します。

配偶者控除・配偶者特別控除の額の見方

「黄色のセル」への入力をすると、「2.配偶者控除・配偶者特別控除の額」に、

  • あなたの年間給与所得額
  • 区分Ⅰ
  • 配偶者の年間給与所得額
  • 区分Ⅱ
  • 配偶者控除の額
  • 配偶者特別控除の額

が自動計算されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)

今回は、

  • あなたの年間給与収入(見積額):550万円
  • 配偶者の年間給与収入(見積額):95万円
  • 配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢):69歳以下

という条件で試算していますので、次のような結果になります。

 

【自動計算結果】

  • あなたの年間給与所得額:3,960,000円
  • 区分Ⅰ:900万円以下(A)
  • 配偶者の年間給与所得額:400,000円
  • 区分Ⅱ:48万円以下かつ年齢70歳未満②
  • 配偶者控除の額 380,000円
  • 配偶者特別控除の額 0円

給与所得者の配偶者控除等申告書の書き方

「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」の計算結果をもとに、「配偶者控除等申告書」を作成していきます。

給与所得者の配偶者控除等申告書の様式

赤く囲った所が、「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」を使って記入するところです。

基礎控除、配偶者控除等、所得金額調整控除申告書

それでは順に、記入してきます。

わかりやすくするため、今回試算した数字で説明します。

あなたの合計所得金額(見積額)

まずは、赤色①の「あなたの合計所得金額(見積額)」欄から記入します。

  • あなたの年間給与収入(見積額):5,500,000円
  • あなたの年間給与所得額:3,960,000円
  • あなたの本年中の合計所得金額の見積額:3,960,000円

あなたの本年中の合計所得金額の見積額

次に、赤色②の欄を記入していきます。

  • 「900万円以下(A)」へチェックし、区分Ⅰに「A」と記入
  • 基礎控除の額:480,000円

配偶者の合計所得金額(見積額)

続いて、配偶者の項目です。

赤色③の欄に、

  • 配偶者の年間給与収入(見積額):950,000円
  • 配偶者の年間給与所得額:400,000円
  • 配偶者の本年中の合計所得金額の見積額:400,000円

と記入します。

配偶者の本年中の合計所得金額の見積額

そして、赤色④の欄に、

  • 「48万円以下かつ年齢70歳未満」にチェック
  • 区分Ⅱに「②」

と記入。

配偶者控除の額・配偶者特別控除の額

最後に、赤色⑤の欄に、

「配偶者控除の額:380,000円」

と記入して完成です。

「配偶者控除の額」と「配偶者特別控除の額」の両方に数字が表示されることはありません。

記入後の「給与所得者の配偶者控除等申告書」

記入すると、こんな感じになります。

給与所得者の基礎控除申告書

基礎控除申告書(記入例)

給与所得者の配偶者控除等申告書

配偶者控除等申告書 記入例

自動計算結果の色々なパターン

「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」の計算結果を、いくつか紹介しておきます。

収入額が未入力

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)2

配偶者特別控除の対象になる場合

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)3

あなたの年間給与収入が多い場合

あなたの年間給与所得額が1,000万円を超える場合、「区分Ⅰに対象外と表示」され、配偶者控除および配偶者特別控除額が「0円」と表示されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)4

配偶者の年間給与収入が多い場合

配偶者の年間給与所得額が133万円を超える場合、「区分Ⅱに対象外と表示」され、配偶者控除および配偶者特別控除額が「0円」と表示されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)5

あなたと配偶者の年間給与収入が多い場合

当然ですが、「区分Ⅰ・区分Ⅱが対象外と表示」されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)6

「配偶者控除・配偶者特別控除額」と「公的年金等に係る雑所得の金額」を自動計算するエクセルファイル(おまけ)

「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」と「公的年金等に係る雑所得 算出表」を1つにまとめたエクセルファイルを作成しました。

年金をもらいながら働いている場合の計算に活用ください。

 

こんな感じの様式です。

配偶者(特別)控除額算出表(エクセル様式)20211115

 

【ダウンロードはこちらから(無料)】

haiguusyakoujyonenkinkeisan20211115

動作確認を徹底したつもりですが、利用については各自の責任でお願いします。

まとめ

ここで、「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」の特徴をまとめておきます。

  • 使い方が簡単(給与収入の入力と配偶者の年齢を選択するだけ)
  • 自動計算された結果は、「配偶者控除等申告書」にそのまま書き写せる
  • 自分が「配偶者控除等」の対象になるかチェックできる(対象外の表示)

 

配偶者の所得見積額が95万円以下の人であれば、「配偶者控除・配偶者特別控除」の適用について、職場の年末調整担当者から案内があるかもしれませんが、95万円を超える人の場合、職員さんからの申出(申告)がないと控除を受けることはできません。

 

理由としては、職場の年末調整担当者は、「源泉控除対象配偶者」に該当していない配偶者さんの収入がわからないからです。

【源泉控除対象配偶者とは?】

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載されている人のことです。

源泉控除対象配偶者の説明(扶養控除異動申告書)

 

なので、必要以上の税金を払わないように、自分が配偶者特別控除の対象になるか、チェックしてみてください。

税務署は、多く払いすぎた税金に対し案内をしてくれませんので。(逆に支払いが少ない場合は連絡がきます)

 

また、年末調整担当者さんの場合は、職員さんの「給与所得者の配偶者控除等申告書」の確認に使っていただけると嬉しいです。

そもそも、このファイルは、年末調整の業務負担を減らすためにつくったんで。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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