【令和6年分】年末調整の配偶者(特別)控除額を自動計算【エクセル】

スポンサーリンク

ノートパソコン、女性、デスク、年末調整

この記事では、年末調整(令和2年分以降)における

  • 配偶者控除額
  • 配偶者特別控除額

を自動計算し、「給与所得者の配偶者控除等申告書」の記入を簡単にする「エクセルファイル」を紹介しています。

 

こんな人に使っていただけると嬉しいです。

  • 仕事で年末調整の担当をしている人
  • 仕事で「配偶者控除等申告書」を何枚も確認する人
  • 「収入と所得って同じじゃないの?」という人
  • 「配偶者控除等申告書」の書き方がわからない人
  • 少しでも税金を安くしたい人
この記事で紹介する「エクセルファイル」は、仕事の効率を上げるために、自分でつくったものです。

年末調整 配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】

こんな感じの表にしてみました。

年末調整配偶者控除・配偶者特別控除 算出表(令和2年分以降)

「給与以外の収入がある」「所得金額調整控除の対象になる」という場合は、このファイルでは計算できません。

【関連記事】

所得金額調整控除は含める?【基礎控除・配偶者控除等申告書の合計所得金額の注意点】
この記事では、令和6年分(令和2年分以降)の年末調整の基礎控除・配偶者控除等申告書における 「給与所得の金額」に、所得金額調整控除(子ども等・年金等)は含めるのか? どんな人が所得金額調整控除の対象になるのか? 申告書を記載するときの注意点...

 

使い方は、すっごく簡単で「黄色のセル」

  • あなたの年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢)

を入力(選択)するだけです。

エクセルファイルのダウンロード(無料)

「年末調整 配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」ダウンロード

haiguusyakoujyokeisan2024

 

動作確認を徹底したつもりですが、利用については各自の責任でお願いします。

 

なお、ダウンロードしたエクセルファイルは、末尾が「2020」となっていますが、2024年分の計算にそのまま利用できます。

 

【関連記事】

「保険料控除申告書の記入も簡単にできないの?」という人は、こちらの記事を。

年末調整の生命保険料・地震保険料控除額を自動計算【無料エクセルファイル】
この記事では、年末調整における、 生命保険料控除額 地震保険料控除額 を自動計算し、「保険料控除申告書」の記入を簡単にする「エクセルファイル」を紹介しています。 こんな人に使ってもらえると嬉しいです。 仕事で年末調整を担当している人 仕事で...

 

「公的年金等に係る雑所得の金額」と「退職所得の金額」の算出については、こちらの記事を。

【令和6年分】公的年金等に係る雑所得の計算方法【基礎控除・配偶者控除等申告書用】
この記事では、令和6年分(令和2年分以降)の「公的年金等に係る雑所得の計算方法」について紹介しています。 公的年金等をもらっている人が基礎控除や配偶者控除等の適用を受ける場合、「基礎控除申告書」や「配偶者控除等申告書」に金額を記載する必要が...
【令和6年分】退職所得金額の計算方法と自動計算エクセルファイルの紹介
この記事では、令和6年分(令和4年分以降)における 退職所得の計算方法 退職所得を自動計算するエクセルファイル(無料) について紹介・配布しています。 退職所得金額の計算方法は、令和4年分から変更になりました。 退職金等の支給を受けた人(ま...

 

「この収入(給付)って、所得に含めるの?」と悩んでいる人はこちらの記事を。

年末調整で所得に含める?含めない?【失業保険、出産手当金、育児休業給付、遺族年金】
この記事では、入職や年末調整の際に提出する 給与所得者の扶養控除(異動)申告書 給与所得者の基礎控除申告書 給与所得者の配偶者控除等申告書 所得金額調整控除申告書 の「所得金額」に含めないもの(職員さんからの質問が多いもの)についてまとめて...

配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】の使い方

使い方は、ほんと簡単で「1.入力項目」に、

  • あなたの年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年間給与収入(見積額)
  • 配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢)

を入力(選択)するだけです。

 

なお、配偶者は、あなたと生計を一にしている必要があります。

入力時の注意点

まず、入力箇所は「黄色のセル」のみです。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表 入力箇所

 

「あなたの年間給与収入(見積額)」および「配偶者の年間給与収入(見積額)」については、本年中の見積額を入力します。

通常、年末調整は、12月の給与が支給される前に行われますので、12月に支給される給与を予想して入力します。

 

「配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢)」については、プルダウン式にしてありますので、

  • 70歳以上
  • 69歳以下

の2つから選択してください。

こんな感じです。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(プルダウン説明)

2022年分の年末調整であれば、2023年1月1日現在の年齢で判断します。

配偶者控除・配偶者特別控除の額の見方

「黄色のセル」への入力をすると、「2.配偶者控除・配偶者特別控除の額」に、

  • あなたの年間給与所得額
  • 区分Ⅰ
  • 配偶者の年間給与所得額
  • 区分Ⅱ
  • 配偶者控除の額
  • 配偶者特別控除の額

が自動計算されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)

今回は、

  • あなたの年間給与収入(見積額):550万円
  • 配偶者の年間給与収入(見積額):95万円
  • 配偶者の年齢(翌年1月1日現在の年齢):69歳以下

という条件で試算していますので、次のような結果になります。

 

【自動計算結果】

  • あなたの年間給与所得額:3,960,000円
  • 区分Ⅰ:900万円以下(A)
  • 配偶者の年間給与所得額:400,000円
  • 区分Ⅱ:48万円以下かつ年齢70歳未満②
  • 配偶者控除の額 380,000円
  • 配偶者特別控除の額 0円

給与所得者の配偶者控除等申告書の書き方

「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」の計算結果をもとに、「配偶者控除等申告書」を作成していきます。

給与所得者の配偶者控除等申告書の様式

赤く囲った所が、「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」を使って記入するところです。

基礎控除、配偶者控除等、所得金額調整控除申告書

それでは順に、記入してきます。

わかりやすくするため、今回試算した数字で説明します。

あなたの合計所得金額(見積額)

まずは、赤色①の「あなたの合計所得金額(見積額)」欄から記入します。

  • あなたの年間給与収入(見積額):5,500,000円
  • あなたの年間給与所得額:3,960,000円
  • あなたの本年中の合計所得金額の見積額:3,960,000円

あなたの本年中の合計所得金額の見積額

次に、赤色②の欄を記入していきます。

  • 「900万円以下(A)」へチェックし、区分Ⅰに「A」と記入
  • 基礎控除の額:480,000円

配偶者の合計所得金額(見積額)

続いて、配偶者の項目です。

赤色③の欄に、

  • 配偶者の年間給与収入(見積額):950,000円
  • 配偶者の年間給与所得額:400,000円
  • 配偶者の本年中の合計所得金額の見積額:400,000円

と記入します。

配偶者の本年中の合計所得金額の見積額

そして、赤色④の欄に、

  • 「48万円以下かつ年齢70歳未満」にチェック
  • 区分Ⅱに「②」

と記入。

配偶者控除の額・配偶者特別控除の額

最後に、赤色⑤の欄に、

「配偶者控除の額:380,000円」

と記入して完成です。

「配偶者控除の額」と「配偶者特別控除の額」の両方に数字が表示されることはありません。

記入後の「給与所得者の配偶者控除等申告書」

記入すると、こんな感じになります。

給与所得者の基礎控除申告書

基礎控除申告書(記入例)

給与所得者の配偶者控除等申告書

配偶者控除等申告書 記入例

自動計算結果の色々なパターン

「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」の計算結果を、いくつか紹介しておきます。

収入額が未入力

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)2

配偶者特別控除の対象になる場合

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)3

あなたの年間給与収入が多い場合

あなたの年間給与所得額が1,000万円を超える場合、「区分Ⅰに対象外と表示」され、配偶者控除および配偶者特別控除額が「0円」と表示されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)4

配偶者の年間給与収入が多い場合

配偶者の年間給与所得額が133万円を超える場合、「区分Ⅱに対象外と表示」され、配偶者控除および配偶者特別控除額が「0円」と表示されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)5

あなたと配偶者の年間給与収入が多い場合

当然ですが、「区分Ⅰ・区分Ⅱが対象外と表示」されます。

配偶者控除・配偶者特別控除算出表(計算結果)6

「配偶者控除・配偶者特別控除額」と「公的年金等に係る雑所得の金額」を自動計算するエクセルファイル(おまけ)

「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」と「公的年金等に係る雑所得 算出表」を1つにまとめたエクセルファイルを作成しました。

年金をもらいながら働いている場合の計算に活用ください。

 

こんな感じの様式です。

配偶者(特別)控除額算出表(エクセル様式)20211115

 

【ダウンロードはこちらから(無料)】

haiguusyakoujyonenkinkeisan20211115

動作確認を徹底したつもりですが、利用については各自の責任でお願いします。(令和6年分にも使用できます)

令和6年分の年末調整で追加となった「本人・配偶者定額減税対象」欄の書き方

令和6年分の年末調整では、「定額減税のための申告書(本人・配偶者定額減税対象欄)」が追加となっています。

この部分です。(赤く囲ったところ)

定額減税のための申告書(令和6年分)

 

書き方は、すごく簡単です。

「基礎控除申告書」については、判定欄の(A)~(D)に該当する場合に、チェックをつけます。

基礎控除申告書(定額減税対象欄の記入)

 

「配偶者控除等申告書」については、次の2つの条件を満たす場合に、チェックをつけます。

  1. 基礎控除申告書の判定欄が、(A)~(D)であること
  2. 配偶者控除等申告書の区分Ⅱ欄が、①または②であること

 

配偶者定額減税対象欄(基礎控除申告書)

まとめ

ここで、「配偶者控除・配偶者特別控除額算出表【給与所得者用】」の特徴をまとめておきます。

  • 使い方が簡単(給与収入の入力と配偶者の年齢を選択するだけ)
  • 自動計算された結果は、「配偶者控除等申告書」にそのまま書き写せる
  • 自分が「配偶者控除等」の対象になるかチェックできる(対象外の表示)

 

配偶者の所得見積額が95万円以下の人であれば、「配偶者控除・配偶者特別控除」の適用について、職場の年末調整担当者から案内があるかもしれませんが、95万円を超える人の場合、職員さんからの申出(申告)がないと控除を受けることはできません。

 

理由としては、職場の年末調整担当者は、「源泉控除対象配偶者」に該当していない配偶者さんの収入がわからないからです。

【源泉控除対象配偶者とは?】

「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載されている人のことです。

源泉控除対象配偶者の説明(扶養控除異動申告書)

 

なので、必要以上の税金を払わないように、自分が配偶者特別控除の対象になるか、チェックしてみてください。

税務署は、多く払いすぎた税金に対し案内をしてくれませんので。(逆に支払いが少ない場合は連絡がきます)

 

また、年末調整担当者さんの場合は、職員さんの「給与所得者の配偶者控除等申告書」の確認に使っていただけると嬉しいです。

そもそも、このファイルは、年末調整の業務負担を減らすためにつくったんで。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

【あわせて読みたい】

税金
スポンサーリンク
こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

こうをフォローする
よろしければシェアお願いします
こうをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました