この記事では、
- 訪問看護ステーション
- 訪問リハビリテーション事業所
の事業所数の推移(増加状況など)について紹介しています。
こんな人に読んでいただけると嬉しいです。
- 訪問看護ステーションや訪問リハビリテーションで、働こうと思っている
- 訪問看護ステーションの新規開設を考えている
- なんとなく、気になる
なお、この記事で紹介している各種データ(グラフ)は、厚生労働省「介護サービス施設・事業所調査」「介護給付費等実態調査」の結果をもとに、僕が作成したものです。
また、引用させていただきました表などについては、記事の中で明記しています。
訪問看護・訪問リハビリ事業所は、増え続けている
まず、結論です。
- 訪問看護ステーションは、2019年10月時点で「11,580」事業所
- 訪問看護ステーションの経営主体は、半分以上が株式会社等の営利法人
- 医療法人による訪問看護ステーションも増え続けている
- 訪問看護ステーションは、廃止・休止数(倒産など)が多い
- 訪問リハビリテーションは、2021年4月時点で「4,950」事業所
それでは、1つずつ説明していきます。
訪問看護ステーションは、2019年10月時点で「11,580」事業所
訪問看護ステーション(以下、訪問看護)は、2011年からの8年間で急激に増加しており、2019年には、2011年の2倍以上の「11,580」事業所となっています。
こんな感じです。
訪問看護が増えている、主な理由としては、
- 新規開設のハードル低さ(法人格があれば開設可能)
- サービス付き高齢者向け住宅の急増
- 在宅サービスの需要が増えている
だと思います。
サービス付き高齢者向け住宅を開設した事業者が、訪問看護ステーションを併設するケースが多いですからね。
【サービス付き高齢者向け住宅の年間推移】
出典:サービス付き高齢者向け住宅登録情報提供システム
訪問看護ステーションの経営主体は、半分以上が株式会社等の営利法人
訪問看護の「11,580」事業所を、経営主体(運営主体)別に分類してみると、次のような割合となります。
結構、驚くことに、半分以上が、株式会社等(営利法人)による運営となっています。
ちなみに、2007年の経営主体割合は、次のとおりでしたので、ここ数年で訪問看護ステーションの勢力図が激変したことになります。
元々は、医療法人による訪問看護の割合が高かったんですよね。
ちなみに、横に並べてみると、変化がわかりやすいです。
【訪問看護ステーションの経営主体別割合の比較】
医療法人による訪問看護ステーションも増え続けている
訪問看護ステーションの勢力図は激変しましたが、医療法人が運営する訪問看護が減っているわけではありません。
株式会社等(営利法人)による、訪問看護が激増したんです。
このとおり。
医療法人による訪問看護も、2011年から800件以上増えており、2019年10月時点で、2,893事業所となっています。
それにしても、株式会社等(営利法人)による訪問看護の増加数は、スゴイですね・・・
訪問看護ステーションは、廃止・休止数(倒産など)が多い
「訪問看護が増え続けているってことは、訪問看護市場は、経営状態が安定しているんだね~」
と思いがちですが、実はそうではありません。
というのも、全国訪問看護事業協会さんの「訪問看護ステーション数調査」によると、2020年度の訪問看護の
- 廃止数 541件
- 休止数 240件
となっているからです。
さらに言うと、2020年中に新規開設した事業所が、廃止した件数は、29件にも上ります。
つまり、ガツガツ開設して、ガツガツ潰れているってことですね・・・
実際は、かなり厳しい状況のようです。
人材確保の問題もあるでしょうし。
そういう意味では、母体がしっかりしている医療法人による訪問看護の方が、そのリスクは低いように思います。
まぁ、一概には言えませんが・・・
ちなみに、訪問看護の廃止・休止数も、増え続けています。
訪問リハビリテーションは、2021年4月時点で「4,950」事業所
訪問リハビリテーション(以下、訪問リハ)は、2009年からの12年間で、1,962件増加しており、2021年4月時点で「4,950」事業所となっています。
こんな感じです。
こちらも、訪問看護ほどではありませんが、かなりの増加数です。
訪問リハは、病院、診療所、介護老人保健施設、介護医療院でなければ、開設できないため、比較的、開設のハードルが高いです。
それでも、これだけ増加し続けているってことは、在宅でのリハビリテーションの需要が増えているってことなんだと思います。
医療機関などが、必要に応じて、サービス提供を始めているってことでしょうから。
まとめ
在宅サービスは、社会保障費の問題(財政状況の悪化など)もあり、国が強烈に推進しています。
そういった背景からしても、
- 訪問看護ステーション
- 訪問リハビリテーション
の需要は増え続け、また、その需要に応じるように、事業所数も増え続けていくと思われます。
もし、訪問看護、訪問リハに興味があるなら、ぜひ、チャレンジしてみてください。
事業所数の激増により、現在は、強烈な売り手市場になっていますので。
ちなみに、「どうやって探したらいいの?」という人は、無料で利用できる転職エージェント(レバウェル看護 など)を活用することをオススメします。
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最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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