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訪問看護のオンコール体制の実態【待機回数、緊急訪問回数、手当額】

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訪問看護というと、

  • 土日、祝日休み
  • 夜勤がない
  • 比較的、残業が少ない(1日の訪問件数や訪問時間があらかじめ決まっているため)

から、働きやすくていいんだけど、「オンコール体制(24時間対応体制)」があるのが、ネックなんだよね・・・

という人が多いです。

オンコール体制とは、営業時間外(早朝・夜間や休日)において、24時間365日、患者・利用者および家族などから連絡を受け、また、必要に応じて、緊急訪問を行う体制のことです。

 

たしかに、オンコール体制(24時間対応体制)と聞くと、

「いくら夜勤がなくても、オンコールで夜中とかに呼び出されるのは嫌だな~」

となっちゃいますよね。

 

ただ、

  • 夜間早朝の連絡がほとんどない
  • 緊急訪問が数か月に1回程度

なら、そんなに負担にならないと思いませんか?

もちろん、何もなくても、オンコール手当はもらえますし。

 

そこで、この記事では、

「オンコール体制の実態(待機回数、緊急訪問回数、手当額など)」

について、色々と調べてみましたので、うちの事業所の状況も含め、まとめておきます。

 

こんな人に読んでいただけると嬉しいです。

  • 訪問看護に興味がある
  • オンコール体制がなければ・・・
  • 緊急訪問って、どのくらいあるの?
  • 他の事業所(訪問看護)って、どんな体制でやっているの?
この記事は、医療・介護施設で、15年以上勤務してきた経験をもとに書いています。

緊急訪問は、ほぼなし!オンコール体制は、そんなに負担じゃない!?

まず、結論です。

  • オンコール体制(24時間対応体制)がある訪問看護ステーションは、全体の9割以上
  • 緊急訪問の回数は、月1~3回の事業所が8割
  • 1日あたりのオンコール担当者は、1~2人の事業所が約75%
  • オンコール手当額は、「1,000~5,000円(1回)」と、バラつきがスゴイ!

 

それでは、1つずつ説明していきます。

オンコール体制(24時間対応体制)がある訪問看護ステーションは、全体の9割以上

訪問看護ステーションが、「24時間対応体制」を整備するのは、

  • 緊急時訪問看護加算(介護保険)
  • 24時間対応体制加算(医療保険)

により、介護報酬・診療報酬が高くなるからです。(収入が増える)

金額としては、ざっくりですが、月間5,700~6,500円って感じです。

 

「え!?たったの5,700~6,500円?」

 

と思ったかもしれませんが、対象となる患者・利用者全員から毎月算定できるため、結構の金額になります。

 

厚生労働省の調査によると、平成29年7月現在で、緊急時訪問看護加算を届出している事業所は、「90.3%」となっています。

このとおり。

緊急時訪問看護加算の届出状況

出典:厚生労働省「訪問看護のサービス提供の在り方に関する調査研究事業」

 

また、全国訪問看護事業協会さんが平成27年に行った別調査においても、

  • 緊急時訪問看護加算 89.2%
  • 24時間対応体制加算 85.4%

となっているため、「訪問看護ステーション = オンコール体制(24時間対応体制)あり」ってことになります。

 

こんな感じです。

緊急時訪問看護加算の届出の有無(平成27年)

 

24時間対応体制加算の届出の有無

出典:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」

緊急訪問の回数は、月1~3回の事業所が8割

訪問看護には、原則、オンコール体制があることは、お分かりいただけたと思いますが、問題は、

「どのくらいの頻度で、緊急訪問があるのか?」

ではないでしょうか?

 

というのも、オンコールの当番(担当)になったとしても、緊急時の連絡や訪問がなければ、負担になることはありませんので。(もしもの時は訪問しなければならないという、心理的負担などはありますが・・・)

もちろん、何もなくても、オンコール手当はもらえます。

 

そこで、まず、緊急訪問の頻度について、1ヶ月間で、訪問看護を行った事業所がどのくらいあるかを見てみます。

 

緊急訪問の有無(平成27年)

出典:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」

 

約7割の事業所が、1ヶ月のうちで「緊急訪問を1回以上」行っています。

 

次に、緊急訪問を行った事業所が、どのくらいの訪問回数だったかを見てみます。(平成27年調査)

緊急訪問の回数(平成27年)

出典:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」

 

緊急訪問の回数は、1~3回の事業所が一番多く「41.7%」となっており、次いで、4~6回の「23.0%」、7~9回の「12.5%」となっています。

 

また、その後、平成29年7月に行われた、厚生労働省の調査においても、緊急訪問の回数は、

  • 1回 55.5%
  • 2回 15.5%
  • 3回 8.9%
  • 4回 5.4%
  • 5回以上 8.7%

となっておりますので、月1~3回の事業所が多いということになります。

このとおり。

 

緊急訪問の回数(月間)

出典:厚生労働省「訪問看護のサービス提供の在り方に関する調査研究事業」

 

ちなみに、緊急訪問を行った回数のうち、早朝・夜間・深夜だった回数を見てみると、

  • 0回 52.1%
  • 1回 28.8%
  • 2回 7.0%
  • 3回 3.1%
  • 4回 1.3%
  • 5回以上 1.5%

となっていますので、早朝・夜間・深夜の緊急訪問は、ほぼないと言えそうです。

 

こんな感じです。

緊急訪問のうち早朝、夜間、深夜の回数

出典:厚生労働省「訪問看護のサービス提供の在り方に関する調査研究事業」

 

ちなみに、うちの事業所の場合は、患者の状態などにより、バラつきはありますが、月平均10回程度の緊急訪問を行っています。

オンコールの当番は、8~10人の看護職員が交代で行っています。

1日あたりのオンコール担当者は、1~2人の事業所が約75%

続いては、

「オンコールって、何人で担当するの?」

についてです。

1日あたりの担当看護師数(オンコール体制)

出典:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」

 

1人体制が「41.8%」と一番多く、次いで2人体制「32.9%」となっています。

 

オンコールを担当する看護職員さんからすれば、2人以上の体制の方が、もしものときに安心だと思いますので、事業所を探す際は、そのあたりも確認しておくと

「こんなはずじゃなかったのに・・・」

をなくすことができます。

オンコール手当額は、「1,000~5,000円(1回)」と、バラつきがスゴイ!

次は、オンコールを担当したときの手当額です。

全国訪問看護事業協会さんの調査によると、

  • 1,000~2,000円未満 34.2%
  • 2,000~3,000円未満 31.0%
  • 3,000~4,000円未満 10.1%

が多く、「5,000円以上」のところも、4.1%となっています。

このとおり。

オンコール体制の待機手当(平成27年)

出典:全国訪問看護事業協会「訪問看護ステーションにおける24時間対応体制に関する調査研究事業」

 

この調査を見るだけでも、かなり金額にバラつきがありますので、しっかり事前に確認しておくことが大切です。

一般的に、緊急訪問を行った場合、オンコール手当とは別に、手当や残業代が支給されるはずですが、事業所によっては、「オンコール手当に含んでいる」みたいなところもあるかもしれませんので、事前の確認は徹底してください。

 

ちなみに、うちの事業所では、2人体制でオンコールを行っているため、

  • 第1当番 3,000円(1回)
  • 第2当番 1,000円(1回)

としています。(もちろん、緊急訪問を行った際は、別途手当を支給しています)

電話対応・連絡の頻度はどのくらい?(緊急訪問の必要のない)

「緊急訪問の回数が少なくても、電話対応が多かったら・・・」

という人もいるかと思いますので、オンコール当番(担当)中の電話対応の頻度について、色々と調べてみたんですが、公式で行われた調査は見つけられませんでした。

 

なので、参考程度に、うちの事業所の状況を紹介しておきます。

  • 電話連絡が全くない日は、月の3分の1ぐらい
  • 平均的には、数件の電話がある
  • 早朝、深夜の連絡は少ないが無いわけではない

 

ただ、患者の状態によって、かなりのバラツキがありますので、月によっては、半分以上、連絡がないということもあります。(もちろん、逆の場合も)

このあたりは、事業所によっても、大きく違いそうです。

まとめ

ここで、「訪問看護ステーションにおける、オンコール体制」についてまとめておきます。

  • 訪問看護ステーションで働くなら、オンコール体制は覚悟しよう
  • 看護師1人あたりの緊急訪問の回数は、多くても月1回程度(患者の状態による)
  • 2人体制でオンコールを行っている事業所の方が安心度が高い
  • オンコール手当額は、事業所によって、バラつきがスゴイので、しっかり確認を!!

 

オンコール体制(24時間対応体制)の実態を知ると、少しは、訪問看護のイメージが変わったんじゃないでしょうか?

 

もし、訪問看護に興味があり、「どうしようかな~」と迷っている人や、現在、訪問看護で勤務していて、「オンコールが多くてツライ・・・」という人は、色々な事業所を探してみることをオススメします。

現在は、強烈な売り手市場になっていて、働きやすい職場を見つけやすいですし。

 

ちなみに、訪問看護ステーションの離職率は、「19.1%」とかなり高めです。

その理由としては、営利法人(株式会社など)が運営する訪問看護ステーションの割合が急増したことが1つの要因だと思われます。

なので、情報収集をしっかり行い、事業所選びを慎重に行うようにしてください。

【関連記事】

訪問看護師の離職率と訪問看護ステーションの探し方について、詳しくは、こちらの記事を。

訪問看護師の離職率と退職理由【訪問看護ステーション探しは慎重に】

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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こう

医療・介護業界で経営管理の仕事をしながら、ブログ「まいぼた」を書いています。

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