保育士の平均給料・年収の推移と比較【経験年数・都道府県別(2021年厚労省調査)】

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お金、コイン、時計

保育士として働いている、または働こうと思っている人なら、誰だって、こんな風に考えると思います。

  • 保育士って、どのくらいの給料がもらえるの?
  • 今、もらっている給料は、高いの?低いの?
  • 将来、どのくらいの給料がもらえるようになるの?
  • 転職するときの給料の目安を知りたい

 

そこでこの記事では、保育士の平均給与(年収)について、次のような項目に分けてまとめています。

  • 年齢
  • 経験年数
  • 男女
  • 年間推移
  • 都道府県
  • 他の産業(職種)との給料比較
  • 他の医療、福祉系職種との給料比較

 

また、

「保育士の平均的な働き方(労働時間や残業時間など)」

「保育士の就職・転職市場はどうなっているか?(人手不足の状況)」

についても紹介しています。

 

ぜひ、あなたの経験や頑張り(能力)が適正に評価されているか、チェックしてみてください。

 

なお、この記事で紹介している各種データは、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」の結果をもとに作成したものです。

引用させていただきました表などについては、記事の中で明記しています。

保育士(38.1歳)の平均給与は「月額26万円・年間賞与74万円」

まずは、この記事の概要です。

  • 男性保育士(33.0歳、勤続6.9年)の平均年収は「4,209,600円(残業手当含む)」
  • 女性保育士(38.4歳、勤続8.9年)の平均年収は「3,803,100円(残業手当含む)」
  • 保育士の男女比率は、「男性4.7%・女性95.3%」
  • 保育士の給料は、他の産業と比べ少ないが改善されてきている
  • 経験年数1~4年の保育士の基本給(所定内賃金)は「22万~25万円」
  • 保育士は人手不足で就職・転職しやすい(有効求人倍率2.92倍)
  • 保育士資格を持っている人の「62%」が、保育士として働いていない

 

それでは、詳しく説明していきます。

保育士の男女別平均給与【2021年】

まずは、男女別の平均給与と働き方の違いを見てみます。

性別年齢平均勤続年数月の残業時間月額給与年間賞与年収
33.06.95285,400784,8004,209,600
38.48.93255,100741,9003,803,100
合計38.18.83256,500744,0003,822,000
年収は、残業代等の各種手当を含めた金額となっています。
計算方法は、「月額給与×12ヶ月+年間賞与」です。

 

男性の方が、年齢で5歳低く、勤続年数が2年少ないのに、女性よりも「40万円」程度、年収が高くなっています。

明確な理由はわかりませんが、2021年の「賃金構造基本統計調査」における、保育士さんの男女比率が、

  • 男性 4.7%
  • 女性 95.3%

であることから、男性の場合、役職者などの給与に、平均値が大きく引っ張られてる可能性があります。

保育士の平均給与の推移「2013~2021年」

保育士の年間給与(年収)は、上がっています。

男性保育士

年齢平均勤続年数月の残業時間月額給与年間賞与年収
201330.24.84225,400529,2003,234,000
201431.46.35239,400636,0003,508,800
201530.95.85238,200604,5003,462,900
201631.36.26248,300657,6003,637,200
201732.46.45254,100723,4003,772,600
201832.05.95260,300703,7003,827,300
201931.96.25263,900724,8003,891,600
202032.45.73273,800722,5004,008,100
202133.06.95285,400784,8004,209,600
年収は、残業代等の各種手当を含めた金額となっております。
計算方法は、「月額給与×12ヶ月+年間賞与」です。

女性保育士

年齢平均勤続年数月の残業時間月額給与年間賞与年収
201334.97.74212,600540,0003,091,200
201435.17.74214,400569,4003,142,200
201535.27.74218,200602,9003,221,000
201636.37.84221,900584,2003,247,000
201736.17.84228,200658,3003,396,700
201837.18.24238,000707,9003,563,900
201937.07.94243,500699,3003,621,300
202037.97.82248,400748,9003,729,700
202138.48.93255,100741,9003,803,100
年収は、残業代等の各種手当を含めた金額となっております。
計算方法は、「月額給与×12ヶ月+年間賞与」です。

 

2013年と2021年で、平均年収を比較すると、

  • 男性で、約100万円のアップ
  • 女性で、約70万円のアップ

となっています。

わかりやすくグラフにしてみると、こんな感じです。

保育士の平均年収推移(2013年から2021年)

 

これは、「処遇改善等加算」などによる効果が出ているんだと思います。

ただ、子どもを預かるという責任の重さや業務の大変さを思うと、まだまだって感じがしますけどね・・・

 

ちなみに、「処遇改善等加算」とは、次のようなものです。

保育士等の処遇改善の推移(令和2年度)

出典:厚生労働省「保育分野の現状と主な取組」

保育士の給料は、他の産業・職種と比べて安いのか?

一般的に、保育士さん給料は、安いと言われていますよね。

で、「実際はどうなの?」って思ったので、調べてみました。

 

比較したのは、次の2つです。

  • 他の産業
  • 医療・福祉業界の職種(保育士さんと近い職種)

 

結果は、次のとおりです。

 

【保育士と産業別平均年収の比較(2021年)】

産業別平均年収比較(2021年)

 

【医療・福祉系職種別 平均年収比較(2021年)】

医療福祉系職種別平均年収(2021年)医師なし

 

厚生労働省は、役職者を除く全産業平均年収を「440万円」としています。

なので、保育士さんの平均年収「3,822,000円」は、かなり安いということになります。

 

ただ、医療・福祉系職種では、平均的な金額になっているんですよね。

 

そういう意味では、医療・福祉系職種のほとんどが、「440万円」に届いてないので、

「もうちょっと、診療報酬・介護報酬を上げようよ・・・」

って思います。

都道府県(地域)別平均年収【令和3年(2021年)】

保育士さんの給料(年収)は、地域によって、バラツキがあります。

このとおり。

都道府県年齢平均年収
北海道35.83,610,300
青森41.33,772,000
岩手39.83,904,200
宮城35.23,294,400
秋田42.63,477,100
山形39.23,655,700
福島35.13,158,000
茨城39.83,512,400
栃木37.83,453,900
群馬39.93,892,800
埼玉38.33,684,500
千葉36.84,151,600
東京37.64,480,600
神奈川35.83,912,600
新潟36.34,375,600
富山42.33,552,700
石川42.43,750,800
福井42.03,366,400
山梨39.43,438,100
長野35.93,936,800
岐阜36.23,531,300
静岡38.23,459,900
愛知35.24,382,000
三重35.73,214,400
滋賀35.53,717,200
京都38.84,081,100
大阪37.33,878,300
兵庫36.83,707,300
奈良39.34,334,900
和歌山35.63,466,100
鳥取35.23,210,600
島根35.23,074,700
岡山39.53,517,500
広島42.14,158,500
山口42.53,666,800
徳島36.03,454,400
香川34.63,364,800
愛媛41.53,289,200
高知38.33,598,900
福岡39.23,537,100
佐賀42.53,700,000
長崎42.03,633,500
熊本44.03,497,100
大分40.13,983,300
宮崎40.83,491,700
鹿児島42.13,494,400
沖縄38.23,269,100
この表の平均年収は、残業代等の各種手当を含めた金額となっています。

 

わかりやすくグラフにすると、こんな感じです。

保育士の都道府県別平均給与(2021年)

 

また、平均年収が多い順に並べると、こうなります。

保育士の都道府県別平均給与ランキング(2021年)

 

1位の東京都「4,480,600円」と、最下位の福島県「3,158,000円」を比較すると、約130万円ほどの違いがあります。

 

主な要因としては、地域における需給バランスの違いによるものだと思います。

つまり、保育士が不足している地域では給与は高くなり、充足している地域では給与は少なくなる傾向があるということです。

もちろん、事業所ごとの事情や採用のタイミングの影響もあると思いますが。

 

ちなみに、保育士の給与は、比較的、都市部の方が高くなると言われてます。

まぁ、経験則ではありますが。

基本給と年間賞与【経験年数別・男女別】

転職するときの給与提示は、基本給(所定内賃金)でされることが多いと思います。

ここで紹介するデータは、残業手当、日直手当等は含んでいません。

なので、こっちの金額の方が、働き方(長時間の残業など)に左右されず、比較がしやすいと思います。

【保育士の基本給と年間賞与一覧(2021年)】

(単位:円)

経験年数
所定内賃金年間賞与年収
1~4年247,300582,1003,549,700
5~9年268,600834,2004,057,400
10~14年312,7001,087,0004,839,400
15年以上331,6001,181,3005,160,500
全体275,000784,8004,084,800

 

経験年数
所定内賃金年間賞与年収
1~4年224,700617,0003,313,400
5~9年236,100718,4003,551,600
10~14年248,100778,1003,755,300
15年以上283,200965,2004,363,600
全体249,100741,9003,731,100
所定内賃金には、残業手当、日直手当、夜勤手当等は含んでいません。
また、年収は「所定内賃金×12ヶ月+年間賞与」にて算出しています。

 

わかりやすくグラフで見てみると、こんな感じになります。

保育士の経験年数別平均年収(2021年)

 

経験年数1~4年の保育士さんの基本給(所定内賃金)は「22~25万円」になっています。

新卒の保育士さんは、この金額を目安に就職活動をするのも「あり」だと思います。

保育士の給与(年収)のピーク年齢は「45~54歳」

令和3年(2021年)の年齢別平均年収は、次のようになっています。

【保育士 年齢別平均年収一覧表(2021年)】

年齢平均年収(単位:円)
男性女性
20~24歳2,853,0002,872,600
25~29歳3,356,6003,134,100
30~34歳3,714,8003,270,600
35~39歳4,338,0003,401,700
40~44歳4,191,2003,407,300
45~49歳4,390,7003,614,200
50~54歳3,247,4003,685,800
55~59歳4,308,2003,575,500
60~64歳2,503,8003,359,600
この表の平均年収には、残業手当、日直手当等は含んでいません。

 

わかりやすく、グラフにするとこんな感じです。

保育士の年齢別平均年収(2021年)

 

この表によると、保育士さんの給与のピークは、

  • 男性45~49歳「4,390,700円」
  • 女性50~54歳「3,685,800円」

ということになります。

 

給与のピーク年齢については、医療・介護系の他の職種と比べ、低め(若め)になっています。

保育士の人手不足の状況【有効求人倍率2.92倍って、どういうこと?】

令和4年1月現在の保育士の有効求人倍率は、「2.92倍」となっています。

職業全体の有効求人倍率が「1.27倍」なので、倍以上の人手不足ということになります。

 

そして、有効求人倍率が高い状況は、何年も続いています。

こんな感じです。

保育士の有効求人倍率の推移(令和4年1月)

 

まぁ、若干は改善されてきていますが、まだまだ高い水準ですね。

なので、現在は、就職・転職がしやすい職種ということになります。

 

次に、「都道府県で、保育士さんの有効求人倍率は違うのか?」を見てみます。

つまり、「保育士不足の県と、保育士が充足している県はどこか?」ということです。

 

保育士の都道府県別有効求人倍率一覧(令和4年1月時点)

 

わかりやすくグラフにすると、こんな感じです。

保育士の都道府県別有効求人倍率グラフ(令和4年1月時点)

 

また、有効求人倍率が高い順に並べると、こうなります。

保育士の都道府県別有効求人倍率ランキング(令和4年1月時点)

 

保育士不足1位は、栃木県で「5.32倍」、その逆が秋田県で「1.46倍」となっています。

地域によって、かなりのバラツキがありますが、有効求人倍率が、一番低い県でも「1.46倍」ですから、日本中で保育士が不足しているってことになります。

 

ちなみに、有効求人倍率とは、仕事を探す人1人に対し、何人分の求人(仕事)があるかを表している指標です。

つまり、労働市場の「需給バランス」を表すものです。

 

保育士の令和4年1月の有効求人倍率は「2.92倍」ですので、保育士1人に対して、約3人分の仕事があるってことです。

逆に言うと、3つの保育園が、保育士1人を取りあっている状態です。

結構な人気者状態ですよね。

 

【関連記事】

「求人倍率について、もっと詳しく知りたい」という人は、こちらの記事を。

有効求人倍率とは?【転職のしやすさと人手不足の職種を知ろう】
この記事では、 有効求人倍率の意味と見方 有効求人倍率からみる「転職のしやすさ」と「人手不足の職種」 について紹介しています。 有効求人倍率は、厚生労働省が毎月発表している「雇用状況を表す1つの指標」で、労働市場...

保育士資格を持っている人の6割以上が、保育士として働いていない

保育士不足は、かなり深刻です。

その要因の1つが、潜在保育士だと思います。

潜在保育士とは「保育士の資格を持っていても、保育士として働いていない人」のことです。

 

保育士資格を持っている人は、平成30年で約154万人います。

うち、保育士として働いている人は、約59万人です。

 

保育士の登録者数と従事者数の推移(平成30年)

出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」

 

つまり、保育士資格を持っている人の6割以上が、保育士として働いていないんです。

看護師の場合、潜在看護師の割合は、3割程度と言われていますので、保育士は、さすがに多すぎる気がします。

 

主な理由としては、

  • 子育てとの両立が難しさ
  • 勤務時間、勤務日数、通勤時間などの希望条件があわない
  • 給与等の処遇

があります。

こんな感じです。

過去に保育士として就業した者が再就業する場合の希望条件(厚生労働省)

出典:厚生労働省「保育士の現状と主な取組」

 

僕の妻も保育士資格を持っていますが、現在は、保育士として働いていません。

理由としては、やはり、子育てや家庭との両立が難しいからです。

ただ、子育てが落ち着いたら、また保育士として子どもたちに関わる仕事がしたいと言っています。

 

厚生労働省の調査結果や妻の意見を聞く限り、

「ほんとは、保育士として働きたいんだけど、条件があわなくて保育士として働けない」

って人が多いんだと思います。

 

そういう意味では、保育士さんの希望にあった働き方ができる保育園など(職場)が増えないと、保育士不足は改善されないと思います。

もちろん、そういう職場はあるんだと思いますが、まだまだ少ないのが現状かもしれません。

平均給与等算出表「令和3年版」ダウンロード

こちらから職種ごとの「平均給与額を自動計算するエクセルファイル」がダウンロードできます。

もちろん無料です。

「エクセル」が利用できる人は、活用してみてください。

heikinkyuuryousannsyutu2021

動作確認を徹底したつもりですが、利用については各自の責任でお願いします。

 

平均給与額などが、パッと見で確認できる一覧表が作成できます。

こんな表です。

【医療・福祉職別平均給与等算出表 令和3年版】

平均給与等算出表(保育士)

 

使い方は、ほんと簡単で黄色のセル「1.条件」

  • 職種
  • 都道府県

をプルダウンで、選択するだけです。

 

【関連記事】

平均給与等算出表について、詳しくは、こちらの記事を。

今の給料って高いの?低いの?平均給与額算出表で比べてみよう【エクセル】

まとめ

今回紹介した「保育士の平均給料」は、あくまでも平均値です。

なので、場合によっては、提示された給料額が平均給料から大きく外れることも考えられます。

 

ただ、就職・転職をするときや、キャリアアップを考えるときの「1つの目安」としては、かなり参考になる数値だと思います。

提示された給料が「高いのか?安いのか?」、また「どのくらいの給料を希望していいのか?」がわかりますし。

 

ぜひ、あなたの経験が適性に評価されるよう「平均給料額」を目安に、給料などの条件交渉を行ってみてください。

全国的に保育士さんは足りてませんので、あなたの希望にあった職場に出会いやすいと思います。

 

ちなみに、

「条件交渉なんて、自分じゃできない・・・」

「希望条件にあう、事業所はどう探したらいいの?」

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最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

【関連記事】

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最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

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