看護職員さんは、一般的に転職経験が豊富(転職が多い)です。
これは、
- 人材不足の医療・介護業界
- 転職活動の手間が少ない(無料の人材紹介サービスを利用)
- 転職しても待遇(給与等)が悪くならない
という労働環境(労働市場)が大きく影響しています。
つまり、転職のハードルが低い職種ってことです。
とはいえ、すっごくいい職場なら退職したいとは思わないはずなので、何かしら職場に対する不満などがあるんだと思います。
そこで、この記事では「看護師さんは、どんな理由で退職したいって思うのか?」が気になったので、「看護師・准看護師の退職理由(男女別・年齢層別)」について調べたことをまとめておきます。
「退職・転職を考えている」という看護師さんに、読んでいただけると嬉しいです。
退職理由は、「看護職の他の職場への興味」「転居」「子育て」「勤務時間が長い」が多い
看護職員さんの退職したい理由は、上位から
- 看護職の他の職場への興味 14.0%
- 転居 8.0%
- 子育て 7.1%
- 勤務時間が長い、超過勤務が多い 7.1%
- 結婚 6.8%
となっています。
こんな感じです。
【看護職員の退職したい理由(令和2年度)】
男女間で、結構な違いがありますね。
特に、
- 結婚
- 子育て
- 自分の適性・能力への不安
- 看護職の他の職場への興味
- 昇進・昇給・給与に不満
とか、結構違いがあります。
年齢層(年代)によって、「看護師の退職したい理由」は変わってくる
看護職員さんに限ったことではありませんが、経験年数やプライベートの状況によって、仕事(働くこと)に対する優先順位が変わるので、退職したい理由も年代ごとで違っています。
看護職の退職したい理由(女性)
【看護師の退職したい理由(令和2年度)】
これだと、見づらいと思うので、パッと見でわかるように、年代別にグラフにしておきます。
【29歳以下】
他の年代と比較すると、
- 自分の適性・能力への不安
- 看護職の他の職場への興味
- 自分の健康(主に精神的理由)
- 上司(看護管理者等)との関係
- 勤務時間が長い・超過勤務が多い
- 夜勤の負担が大きい
の割合が高くなっています。
【30~39歳】
「子育て」と「家事と両立しない」「看護職の他の職場への興味」の割合が、比較的高くなっています。
【40~49歳】
この世代も、「子育て」と「家事と両立しない」「看護職の他の職場への興味」の割合が、比較的高くなっています。
【50~59歳】
「親族の健康・介護」「自分の健康(主に身体的理由)」が高くなっています。
一方、「看護職の他の職場への興味」は、一気に下がっています。
【60歳以上】
ダントツで、「定年」ですね。
「看護職の他の職場への興味」は、ほぼなしです。
看護職の退職したい理由(男性)
【看護師の退職したい理由(令和2年度)】
こちらも、見づらいと思うので、年代別にグラフにしておきます。
【29歳以下】
他の年代と比較すると、
- 自分の適性・能力への不安
- 看護職の他の職場への興味
- 看護職以外の他の職場への興味
- 昇進・昇給・給与に不満
の割合が高くなっています。
【30~39歳】
「自分の適性・能力への不安」「看護職の他の職場への興味」「勤務時間が長い・超過勤務が多い」の割合が、比較的高くなっています。
【40~49歳】
この世代になると、「自分の適性・能力への不安」は、一気に下がって、「看護職の他の職場への興味」「転居」「上司(看護管理者等)との関係」の割合が高くなっています。
【50~59歳】
「看護職の他の職場への興味」が一気に下がって、「親族の健康・介護」「昇進・昇給・給与に不満」の割合が高くなっています。
【60歳以上】
ダントツで、「定年」ですね。
あとは、「責任の重さ・医療事故への不安」「看護の理念・方針に不満」が高いですね。
年代的に、責任のある役割を担っている人が多いと思うので、そのプレッシャーがスゴイってことなのかもしれません。
また、自分の「看護観」とその職場の方針との違いに納得できない人も。
退職・転職したいと思ったら、人材紹介サービス(転職エージェント)への登録を
「仕事を辞めたい・・・」って思ったら、退職する前に、人材紹介サービス(転職エージェント)へ登録しておきましょう。
人材紹介サービス(レバウェル看護 (旧:看護のお仕事)など)を利用すれば、キャリアアドバイザーさんが、あなたに代わって、
- 情報収集
- 条件(給与)交渉
- 面接などの日程調整
など、すべてやってくれます。
なので、「働きながらで転職稼働をする時間がない・・・」という場合でも、あなたの希望条件にあった職場に出会いやすくなります。
もちろん、利用は、完全無料です。(途中で利用をやめても費用がかかることはありません)
また、看護師さんの場合、転職時にハローワークからの「再就職手当」がもらいやすいです。
というか、もらわないのは、もったいないです。
必ず、再就職手当をもらうようにしましょう。
【関連記事】
ハローワークからの「再就職手当」のもらい方について、詳しくはこちらの記事を。
⇒貰い忘れてない?看護師、薬剤師の転職こそ「再就職手当」をもらおう!
⇒許可・届出のある職業紹介事業者等の定義とは?【再就職手当の要件】
まとめ
ここで、「看護師さんの退職したい理由」についておさらいです。
女性看護師
- 若い世代ほど、「自分の適性・能力への不安」「看護職の他の職場への興味」や「自分の健康(主に精神的理由)」の割合が高い
- 30~49歳の世代は、「子育て」の割合が、比較的高い
- 50~59歳の世代は、「親族の健康・介護」と「自分の健康(主に身体的理由)」が高い
- 60歳以上では、「看護職の他の職場への興味」はほぼなく、定年による退職が高い
男性看護師
- 若い世代ほど、「自分の適性・能力への不安」「看護職の他の職場への興味」や「自分の健康(主に精神的理由)」の割合が高い
- 40~49歳の世代で、「上司(看護管理者等)との関係」の割合が高い
- 年齢層が高い世代ほど、「責任の重さ・医療事故への不安」「看護の理念・方針に不満」が高い
一般的に、退職理由というと、「職場の人間関係」が上位に来ることが多いですが、看護師さんの場合は、あまりあてはまらないのかもしれません。
ただ、若い世代ほど、「自分の健康(主に精神的理由)」の割合が高くなっていることを思うと、なんとも言えませんが。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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