「看護師になりたいけど、もう遅いよね・・・」
「40歳過ぎてから、学校に通うなんて・・・」
「若い学生ばかりの中に、入っていけない・・・」
こんな風に思っている人って、結構多いと思います。
でも、看護師になるための「看護学校」は、一般的な大学や専門学校と違い、社会人経験者がすっごく多いです。
それこそ、准看護師学校にいたっては、ほぼ100%社会人経験者で、90%以上が30歳以上となっています。
また、看護師資格は、資格取得のルート(方法)によって、学費がぜんぜん違います。
なので、年齢や経済的な理由だけで、あきらめる必要はありません。
そこで、この記事では、
- 看護師学校に通う学生の状況(年齢等)
- 看護師になるための方法(ルート)
- 看護師学校の学費(概算)
についてまとめておきます。
「看護師になりたいんだけど・・・」という人に読んでいただけると嬉しいです。
看護師学校に通う学生の状況(社会人経験の有無と年齢層)
看護師・准看護師の学校に通っている学生は、次のとおり、社会人経験のある人が多いです。
【看護師資格の学校種別ごとの「社会人経験」の割合】
学校種別 | 社会人経験あり | 社会人経験なし |
看護大学(4年制) | 5.3% | 94.7% |
看護専門学校 | 50.2% | 49.8% |
看護短大 | 33.3% | 66.7% |
高等学校 | 5.3% | 94.7% |
准看護師学校 | 100.0% | 0% |
通信 | 84.6% | 15.4% |
全体 | 33.4% | 66.6% |
出典:ナース専科「2017年3月卒業の看護学生の調査」を参考に作成
さすがに、4年制の看護大学については、94.7%が「社会人経験なし」ですが、看護専門学校や看護短期大学は、半分近くの学生が「社会人経験あり」となっています。
驚くことに、准看護師学校に関しては、すべての学生が「社会人経験あり」となっています。
また、学校種別ごとの年齢構成は、次のようになっています。
【看護師資格の学校種別ごとの「年齢層」の割合】
(単位:%)
学校種別 | 19歳 | 20歳 | 21歳 | 22歳 | 23~29歳 | 30~39歳 | 40歳以上 |
看護大学 | 0 | 0.3 | 1.6 | 76.1 | 17.3 | 4.0 | 0.8 |
看護専門学校 | 0.5 | 2.4 | 32.6 | 10.3 | 15.0 | 27.1 | 12.1 |
看護短大 | 3.3 | 6.7 | 50.0 | 6.7 | 6.7 | 20.0 | 6.7 |
高等学校 | 5.3 | 84.2 | 2.6 | 2.6 | 2.6 | 2.6 | 0 |
准看護師学校 | 0 | 0 | 0 | 0 | 7.1 | 50.0 | 42.9 |
通信 | 0 | 3.8 | 0 | 0 | 34.6 | 0 | 61.5 |
出典:ナース専科「2017年3月卒業の看護学生の調査」を参考に作成
看護大学以外は、結構幅広い年齢層となっています。
40歳以上の学生さんも、結構いますね。
結果、「学校種別ごとの社会人経験の比率」と「学校種別ごとの年齢構成」のデータからもわかるように、看護師になるのに「もう遅い?」はないってことです。
看護師・准看護師になるための方法(ルート)
看護師・准看護師になるには、看護学校を卒業し、資格試験に合格する必要があります。
こんな感じです。
出典:文部科学省「高等学校における看護教育」
見てのとおり、資格取得には色々なルートがありますが、社会人経験後の「看護師になるための主なルート」としては、次の2つです。
- まず「准看護師」を取得し、「看護師」へキャリアアップする
- 看護専門学校・看護短大で、一気に「看護師」を取得する
それでは、1つずつ詳しく説明していきます。
1.まず「准看護師」を取得し、「看護師」へキャリアアップする
准看護学校の「社会人経験者あり」は100%です。
そういう意味では、准看護学校は、社会人経験者のための「学校」とも言えます。
准看護学校は、入学しやすいうえ、同じ世代で境遇や看護師になるための想いを分かちあえるので、勉強する環境としては最強だと思います。
実際、准看護師になって、数年働いてから看護師学校に入学する人も多いです。
また、准看護学校は、授業時間や通学頻度が学校によって色々で、
- 平日午後の授業
- 夜間の授業
- 全日制の授業で、通学頻度が少ない
など、あなたが通いやすいカリキュラムの学校を選ぶことができます。
もちろん、准看護師資格を取得し「看護師へのキャリアアップを!」と思うなら、看護専門学校に進学することができます。
なお、看護師と准看護師の違いについては、こちらの記事をご覧ください。
2.看護専門学校・看護短大で、一気に「看護師」を取得する
一気に「看護師」を狙う方法は、次の2つです。
- 看護専門学校(3年制)
- 看護短期大学(3年制)
どちらも全日制ですから、働きながらというのは大変かもしれませんが、准看護師から看護師へキャリアアップする場合と比較すると、次のとおり、資格取得までの時間が短くできます。
【看護師資格取得までの期間】
- 准看護師から看護師へキャリアアップする場合:4~5年
- 一気に看護師になる場合:3年
どちらのルートで取得しても「看護師」として「違い」が出るわけではありませんので、ご自身の事情に合わせて選択してください。
看護師になるための費用(概算の学費)
概算の金額にはなりますが、学校別の学費について紹介しておきます。
選択するルートによって、金額に大きな違いが出ますよ。
参考程度にご覧ください。
看護師・准看護師資格取得にかかる費用等一覧
学校の種類 | 期間 | 学費(入学金等を含む総額) | 備考 |
看護大学(全日制) | 4年 | 700万円 | |
看護短大(全日制) | 3年 | 450万円 | |
看護専門学校(全日制) | 3年 | 270万円 | |
看護師学校(全日制) | 2年 | 200万円 | 「准看護師」所持者 |
看護師学校(定時制) | 3年 | 220万円 | 「准看護師」所持者 |
准看護師学校(午後のみ) | 2年 | 170万円 |
准看護師になるのは、2年間で170万円程度で済みますが、看護師へのキャリアアップに、プラス200万円程度かかってしまいます。
一気に「看護師」になるなら、「看護専門学校」がオススメです。
3年間で270万円程度で済みますので。
なぜ、看護専門学校の学費が安いのか?
「なんで、同じ3年間なのに、看護短大と看護専門学校で、こんなに学費が違うの?」
って思いますよね。
それは、医療業界の特殊性によるものです。
そもそも、医療業界において看護師とは、超人材不足の職種です。
そのため、色々な医療法人(大病院など)が、「看護専門学校」を設立・運営し、看護師の確保に力を入れてきました。
結果、そういった状況のなかで、少しでも看護師になってくれる人を増やすため、学費を安くしている「看護専門学校」が多いのです。
学費0円で看護師になる方法「病院の奨学金制度を使おう」
ただ、いくら安いといっても、3年間で270万円かかっちゃいます。
「つーか、ぜんぜん、安くねーーーーーーー!」
って感じですよね。
そういうあなたは、ぜひ、病院の奨学金制度を利用してください。
看護師資格取得にかかるすべての学費(入学金を含めた)を病院が負担してくれます。
しかも、一定の条件を満たせば、奨学金の返済は、不要です!!
つまり、タダで「看護師」になれるってことです。
【関連記事】
病院の奨学金制度については、こちらの記事で詳しく説明しています。
まとめ
ここで、「看護師は、何歳からでも狙える資格だ!」という理由について、まとめておきます。
- 看護師の約33%は、社会人経験後に資格を取得している
- 30歳以上の看護学生も多い
- 病院の奨学金を利用すれば、学費0円で看護師になれる
看護師は、超人材不足の職種のため、資格を取得すれば、長く活躍することができます。
ぜひ、チャレンジしてみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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